3章 錬金国家アルケミー32 -16日目・召喚-
モーブに突破された時点で、ギルドマスターとの約束を守れなかった事になる。
同じ約束を守れないのであれば、俺が戦闘しに行っても良い。
その場合基本的に素手で戦う事になる。だが、素手で戦うと手加減が強制的に発動して殺しきれない。
見えない手を使って戦い続ければ良いのだろうが、それも正直きつい。複数の能力を同時に使い続けるのには、集中力がいる。今の俺は持続して戦うとなると、3つがせいぜいだ。
最低限、見えない手、状態確認、世界記録 (人)、
魔法無効、この4つは使い続けなければならない。一瞬なら問題ないのだが、そんな事は不可能である。集中力が持たない。
かと言って、武器を持って戦えば、武器の方が俺の力に耐えられず粉砕する。
あの弓は耐えきれるが、魔力を矢にするからうまく扱えない。魔法も同様だ。
「魔法…。まだその手があった」
まだ一度も使用した事のない魔法、召喚(無)を使う事にした。
召喚魔法には触媒が必要だ。何かないか袋の中を覗いた。これがあった。
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闇龍の宝玉
闇の龍が持つ宝玉。持っているだけで、闇属性の攻撃力・防御力・耐性がアップする。
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俺は闇の龍から貰った宝玉を、袋から出し、触媒に使用した。
召喚は成功した。立派なメロンを二つ持った、薄着の見た事のない女性が召喚された。この女性に対して状態確認を使った。どうやらこの女性が、闇の龍のようだ。
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闇の龍
Level 105 状態:普通
体力:1783/1783
魔力:1548/1548
攻撃力:531
防御力:484
素早さ:250
精神力:418
能力:闇の加護 Level:Max
闇属性で攻撃する時に威力UP。光属性のダメージを減らす。
能力:人化【人の姿になれる】Level:5
人の姿になれる。人の姿になっている時、能力値と魔法耐性が下がる。(Level:5→50%DOWN)
魔法耐性
火属性Level 5
水属性Level 5
雷属性Level 3
風属性Level 4
闇属性Level 5
光属性Level 2
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どうやら人化の能力を手に入れたようだ。
「そちはたしかこの前の…何用じゃ?」
「闇の龍、突然召喚して申し訳ない」
「人化してるのによく我とわかったの。そんなことより、ここは街の中ではないか。我にどうしろと?」
「元の姿に戻って門の外側に行き、ルーフの群れと闘って欲しい。危なくなりそうだったら召喚は解除する」
「注文の多いやつじゃの…。まぁ良い」
「お前達はここにいろよ。もし日が暮れるまでに戻ってこなかったら、そこに転がってる奴らを連れて避難してくれ」
俺は仲間にそう言い、門の外側へと行った。




