聖女の気分アゲアゲ計画(ルナ視点)
ルナ視点のネタです。
ルナさんの妄想の中だけ、百合とBLとNLとオニロリが混在しています。
次話はちゃんとした本編後の物語になるので、こちらは読み飛ばしても問題ありません。
私は、聖女である。名前は星野瑠奈。どうしてここに連れてこられたか、とんと見当がつかぬ。
なんでも薄暗い神社で、会社に行きたくないと祈っていて、気が付けば異世界にいたことだけは記憶している。私はここで、萌えというものを見た。
「というか、ちょっとぐらい癒しがないとやってられない」
忙しすぎて、自由気ままな猫になりたいと思い、某小説っぽく脳内で自分の自己紹介をしてみた。でも実際にそんなこと願ったら、神様に何をされるか分からないから、絶対願わない。
会社で結婚結婚言われ過ぎて嫌になり、会社行きたくないなぁという感じで神社で願ったら異世界に飛ばされた女だ。確かに異世界に行って、会社には行かないというか物理的に行けなくなった。そして最初こそ王太子との結婚ばなしも出たけれど、それより重要度が高いことがポンポン起こり、年齢のこともあって誰一人結婚については何も言わなくなったわけで、願いは叶えられたと言ってもいい状況ではあるけど、全然こんなことは望んでない。
というわけで、私は思うのだ。神というのは基本的に自己中野郎だと。
願いを叶えると言うよりも、自分のやってほしいことにうまく合えば、叶えるような顔でその運命を押し付けてくるのだ。神様は私を想って異世界に飛ばしたと言うよりも、都合に合ったから私の願いもかなえるし文句ないでしょと一方的に押し売りしたと思っている。
だから下手なことを願ってはいけない。猫の聖女とか、悪用される未来しか見えない。
でもきっと、この世界の神様にとっては、禍をなんとかしてくれるのならば、猫でも人間でも異世界人でも構わないのだ。
というわけで、神様が出張ってこないかつ、私が納得できるような未来にするために、ひとまずこの国の聖女のシステムを変えようと、自分の力で奮闘しているわけだがとにかく忙しい。
もちろん全部を自分でやることはなく、適材適所に仕事を振っている。例えばこの世界でできた年下の友人であるアメリアちゃんには禍の浄化を聖女以外で行う方法を研究してもらっていた。というかアメリアちゃんは賢すぎて私ではついていけないし、王都にいる優秀な魔術師もついていけていない。アメリアちゃんとそのお父さん、ついでにおじいさんも合わせて賢すぎて、あの周りだけガラパゴス化している。
いや、ガラパゴスというより、ガリレオというか……。まあとりあえず、ひとまずその深淵は置いておくとして、私が研究するより任せてしまった方がいいので任せている。
でも研究には研究費用というものが必要で、この国では今まで国が援助するなんて考え方も育っていなかった為、資金繰りなどは私が聖女の名前を使って交渉していたりする。
と、こういう雑務が誰かにお願いしても出てくるので、それを請け負っていると、とにかく忙しいのだ。ちりも積もれば山である。
でも私は神様の名前を利用しても、神様に頼る気はさらさらないので、忙しいながらも踏ん張っている。自分が納得してやっているわけだが、それでも色々疲れは蓄積されていく。
元の世界にいた時は、休日にアニメや漫画を見たり、ゲームをしたり、たまに映画館や演劇を見に行ったりして発散していたけれど、この世界にはそういった娯楽が少ない。
その上自動翻訳は声に関するものだけで、文字は覚えて読まないといけないので、大衆小説でも読むのに時間がかかりすぎてまだ楽しむまでに至らない。
なので私は禁断の生もので萌えを摂取することにした。
異世界に飛ばされる前は身近な人物での妄想は絶対やらなかった。人間関係に影響を及ぼしかねないからだ。でも限界。もう無理。こっそりやるから見逃してと、私は心の中で懺悔しながら、萌を摂取する。
だって、私の周り、顔がいいんだもの。
顔がいい。それだけで鑑賞対象だ。特に私の一押しは、友人でもあるアメリアちゃん。彼女の周りは、百合とアオハルがいい感じだ。
まずは、百合。百合というよりオネロリと言おうか。
唯我独尊と言わんばかりの、暁の聖女ことアリスたん。アリスたんは、赤髪に緑のつり目でちょっと猫っぽい、ツンデレ少女だ。言葉は強いけれど、なんだかんだ相手のことを思いやれるいい子。そんな周りにツンツン少女が、アメリアちゃんに対しては、『アメリアお姉様♡』である。もう、これだけでご飯三杯いける。
血がつながらない美少女同士の義理の姉妹って、どこかでマリア様がみている系だ。もう尊い。素晴らしい。
そしてアオハルは、大本命のNL。アメリアちゃんとその彼氏のセオ君のやり取りだ。
どちらもお互いが好きなのが分かって、尊い。そしてエロさがなく、ザ、青春なやり取りをするのが素晴らしい。お姉さんはそういうの大好きです。
浄化の旅の時、お互いモブにモテまくり、それぞれ嫉妬するけど、相手を尊重したりと、なにこれ尊い、もっとやれと見させてもらった。この嫉妬と尊重のバランスが素晴らしい。もちろん嫉妬が強くて喧嘩となっても、それももぐもぐできるけれど、お互いへの信頼が喧嘩にまで至らず、そして気を使い合い、モダモダする。
いいね。もう全力でいいねボタンをお姉さんは押すよ。
この世界にツイッターがないのが残念である。あったら、間違いなく私は裏垢で実況中継して仲間を増やしていた。
そして百合で大活躍のアリスたんがセオ君をライバル視するのも素晴らしい。おいしいです。ごちそうさまです。
でもそんなアリスたんにはオニロリ路線もあるのだ。
私はカップリングが雑食なので、そちらも問題なくもぐもぐできます。ありがとう。
アリスたんはセオ君の親友のアルフィー君が好きだ。これは私の妄想ではなく公式である。バレバレすぎだ。
アルフィー君とは年齢差と身分差があるけれど、アリスたんの行動が、全力で好き好き言っている。アルフィー君にクッキーを頑張って焼いちゃったりしているところとか、尊い以外の言葉を失う。
いい。
そして年齢差があるからこそ、アルフィー君はちゃんとわきまえて付き合っている。ここでアルフィー君が下心を出して何かやろうものなら私が天誅を下すが、アリスたんを大切にしているいい子なので、推せるのだ。
そんなアルフィー君だが、セオ君の親友であり、腐目線で見れば、BLも完璧だ。なんてすばらしい人材。
セオアルかアルセオか。ここは悩むが、この二人の仲のいいこと。ニヨニヨが止まらない。ついでにここでもアリスたんがライバル視して大活躍。ありがとう。
セオ君はとにかく包み込む系なので、孤児であるアルフィー君をとても心配し、時折過保護になる。アルフィー君が困っていたら真っ先に助けに行くところがもう、本当にアルフィー君のことが好きですね♡となるのだ。
そしてアルフィー君がセオ君にだけ、敬語ではないところとか、好きすぎるだろうと思う。普段年下に対しても敬語を使っているところしか見なかったので、それが普通だと思っていたけれど、セオ君と二人きりで話している時だけ、普通の少年みたいになっていた。何その特別。ガン見してしまった。
そんなアルフィー君の尊敬する相手はアメリアちゃんのお父さん。彼を前にすると性格が変わる。オタクというやつっぽいけれど、好意は好意だ。
そしてそんなお父さんが、アルフィー君のために特別に錬金術師になれるようにしたとか……。そして錬金術師のところでも、しごかれつつも神殿にとられないように大切にされているとか……総受けの才能があるのではないでしょうか?
「ルナさん、そんなところで何やってるの?」
「……色々、考え事かな?」
妄想を異世界の言葉で紙につらつらと書いていると、私の友人であり、一推しのアメリアちゃんが近づいてきた。
「いつもありがとうございます。でも無理はしないでね? また、癒しの力で寝不足を誤魔化していない? 何徹目?」
「あははは」
「ちょっと時間があるなら、仮眠しよう? 時間になったら起こすから」
今日はアメリアちゃんのお父さんに用事があってきたのだけど、ぼんやりしてしいるうちにアメリアちゃんにベッドに放り込まれてしまった。
「今だけでもゆっくり休んで。早く帰りたいのは分かるけど、元気じゃなければきっとルナさんの家族も悲しむよ」
「うん」
私が帰りたくて焦っていることを知っているアメリアちゃんは、年下だけどしっかり者だから私を甘やかす。
「おやすみルナさん。いい夢を」
「おやすみ」
目が覚めたら脳内妄想のつづられた紙に頭を抱えることになるだろうけど、私は少しだけ力を抜いてそのまま眠りについた。




