姫様が見てる
大災害の続いた14年前、妖精の痣を持っていた姫様は、国を守るために姿を消してしまった。彼女は、どこに行ったのだろう。もしかしたら、妖精の始まりの地であるこの場所に帰ってきているかもしれない。帰ってきて、もし再びこの国が災害に襲われるようになった時には。……願わくは、自分と代わってはくれないか。
「……駄目よ! 駄目。私は何をさせようとしているの」
そっと襟を摘んで覗き込む。フィーの胸元では、妖精の証とされる小さな痣が、薄らと浮き上がり始めていた。
※カクヨム様・アルファポリス様・エブリスタ様・MAGNET MACROLINK様にも投稿しています
「……駄目よ! 駄目。私は何をさせようとしているの」
そっと襟を摘んで覗き込む。フィーの胸元では、妖精の証とされる小さな痣が、薄らと浮き上がり始めていた。
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