三日月
よろしくお願いします
鍛冶の描写はそれっぽく書いただけなので甘く見てくれるとありがたいです
前回のあらすじ
ドラン「鍛冶手伝って」
アレウス「OK」
ドラン「三日三晩休めないから」
アレウス「嘘でしょ」
「坊主、準備はいいか?」
「あぁバッチリ眠ったし、しっかり飯も食っておいぞ」
グランと鍛冶をやることが決まり、俺は充分な休息を取り、鍛冶をすることになった
そして休息をとった俺とグランは家事を開始する準備をする。グランは言っていた三日三晩は眠れない、休めないと。かなり覚悟を決めるべきだろう
「それではご主人様、頑張ってください」
「あぁ頑張るけど、みんなしていったいどうしたんだ?」
何故かミラだけでなく、全員が俺のところへ来ていた
「今日はみんなで孤児院に行くことになったのよ!」
「え?おい、俺はおいてけぼりか?」
おいおい待ってくれよ?え、マジなの?
「ごめんなさい、アレウス様、アンとシルがどうしても行きたいと言うので」
カグヤが俺に申し訳なそうにやんわりと俺に言ってくる。これは文句を言いづらい...
「うむ、本当は主殿も誘うつもりだったのだがな、鍛冶をやるというのなら仕方なかろう」
なんだ俺をおいてけぼりにするつもりがあったわけではなかったのか。よかったよかった
「まぁわかったよ、アン、レア仲良く過ごすんだぞ?」
「わかってるよ!」
「待ちきれないです!」
多分心配はないだろう、エレナやアリサあたりと仲良くなってくれれば嬉しいが
「ま、正直最初はアレウスがいた方が平和ですみそうだしね」
おい、カトレアそれは一体どういう意味だ。最近確かにやりすぎることが多いけど、その言い方はないだろう
「ではご主人様、私たちは行きますので」
「お兄ちゃん、行ってくるね!」
「頑張って、です!」
まぁ別に気にすることでもないだろうし、みんなが楽しんで来てくれればいいか
俺はとりあえずアンとレアの頭を撫でてみんなと別れる
......何故かシルまで頭を撫でて欲しがっていたから撫でたけど、最近前より甘えるようになってきてこっちが辛いというかなんというか
(まぁシルさんがアレウスさんとはまだしないって決めたわけですし、残念ですね〜)
本当に残念である。エリーナの頭くらい残念である。
(ちょっと!それは私をバカにしてませんか!?)
的確な表現なのである。遠まわしにとっても残念と言いたかったんだから。
「それじゃ坊主、既に好物は溶かしてあるから、ワシが打ち込む、坊主はその間魔力を流し続けてくれ」
「はいよ、任せておきな」
そしてグランがもう1度俺に確認をとった後、ゴーグルをはめる。俺もグランにならってゴーグルをはめる。
そしてグランが溶かした好物を長方形の型に流していく。どうやらあれを元に打ち込んでいくのか
そして流した好物を瞬間的に冷やして、形が保つようにする
さて、こっから打ち込みの開始だ
「坊主!」
「おうよ!!」
俺は自分の魔力を流していく、赤く、そしてどこか黒い悪魔的な魔力が流れていく
自分で 思うんだけどもっとマシな色にならないんだろうか。たぶんこの色とかがあって変な二つ名とかつけられてる気がする
(それだけじゃないですけどね......)
エリーナがなんか言ってるけど今は集中しないとな
そして俺は練り込むように魔力を流していく
グランはその間にも気合いの掛け声とともに槌を打ち込んでいく。何でもオリハルコンより硬い特殊な金属でできた土だとか。前から思ってたけどグランって何者なんだろうか?ただの職人とは言えないレベルの装備職人だ
そんなことを考えているのもその間だけだった、気づけば俺は魔力を流すことだけに集中していた。
◇
気づけば2日ほどたっていただろうかーー
魔力が枯渇しそうになればMPポーションを飲む、そして魔力を流す、そんな作業がエンドレスに続いていた
もちろん変化だってある。
銀色だった金属が気づけば赤黒くなっている。なんか俺の魔力をそのまま着色したみたいな感じである。という俺の魔力が実際練り込まれてこの色になったのだろう。
グランは掛け声以外何もしゃべらない、俺は腹がタポンタポンなのでしゃべれない。
あぁそろそろ魔力切れが近い、MPポーション飲まないと......
(アレウスさん、きついです、私もう、あぁ......きつい......)
すまない、エリーナ、頑張ってくれ
◇
そして三日目の朝を迎える、本当に朝だろうか。よくわからない、時間感覚がほぼなくなってきている。
グランの顔もひどくやつれてきている、しかし金属に打ち込む槌の力は変わっていない。
しかしずっと気になっているんだが!どう見ても打ち込んでいる金属がただの棒なんだけど。え、俺の武器だから刀とか考えていたんだけど、これ大丈夫なんだろうか。
俺もだんだん思考がまともじゃなくなってるところを考えるとグランも頭がおかしくなってるんじゃないだろうか?なんかもうよくわからない
(あー、なんかお花畑が見えてきました。あ、あれはリリアーナだ、おーい!リリアーナ〜)
エリーナの思考は既に危なかった。俺はそのおかげでまだ危ない思考に至らなくてすんでるんだけどさ
あ、お花畑......
「坊主、スライムの魔石を出してくれ」
「......はっ!あ、あぁ...スライム魔石な、ほらよ」
危ない、無意識に俺もお花畑に向かっていた。グランが俺を呼んでいなかったら危なかった。
「よし、仕上げにかかるぞ。もう魔力はいらん。これで最後だ」
そう言ってグランはスライムの魔石をはめ込んでいく。そして打たれていた金属の棒がまるで生き物のように魔石を飲み込む
そして眩い光を放つーー!!
もしゴーグルをつけていなかっら危なかっただろう。おかげで目が覚めたんだけど
「よし......!これで完成だな」
グランがゴーグルをとって、その金属棒を手に取って確認する
え、うそ、マジで?その棒が俺の新しい武器なの?
「ほれ、坊主、手に取ってみろ」
そう言ってグランが俺に金属棒を渡してくる。
うん、ただの棒だ。重すぎず軽すぎず俺にしっくりくる重さだ。確かに武器として扱えばそれなりになると思うけど
「もしかして坊主知らないのか?」
「え?何のことだ?」
知らない?何のことだ?知らないことを知らない。やばい、頭がほんとにやばいかも
「スライムの別名は知的粘生物ということは知っておるな」
「あぁカトレアに教えてもらった」
「そしてそのスライムの魔石が使われた武器はな、持ち主の意のままに形を変えられるんだ」
おいおい、それはまじか?
俺は試しに刀の形をイメージする。
するとその金属棒がぬるぬる動き出し、刀の形をとる
「これは......!」
「どうやら成功みたいだな。まぁそこまで完璧に再現できるのはずっと坊主が魔力を流していたおかげだけどな」
なるほど、だからグランは俺に手伝うように言ってきたのか
そして俺はコロコロと武器の形を変えていく
「これはいいな...!」
やばい!マジでテンション上がる、自分の自由に形変えれるとか最高だろ
「で、坊主、その武器の名前はどうするんだ?」
「あぁ...名前か...」
俺は現在鎌の形をとったそれを見る。
赤黒いその鎌はまるで御伽話に出てくる赤く血のように輝いた三日月のようだ
俺がもともと使っていた刀の名前は「月光」
ならこれはーー
「「三日月」だな」
そして鑑定をすれば「三日月」と結果が出る
うん、成功のようだ
俺は三日月を元の棒状態にする。長さもコントロールできるようなので警棒ぐらいの長さにして、腰にしまう
「グラン、ありがとう。これは本当に最高だ」
「あぁ俺もスライムの魔石を使わせてもらったんだ。ありがとう」
そう言って俺とグランは握手を交わす
「それじゃあとりあえず...」
「あぁそうだな...」
この後やることは決まっている
「「寝るか」」
そう言ってグランと俺はその場に倒れ込んだ
お読みいただきありがとうございます
あとがきに書く話題がないので代わりに
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