「静かな変革」 国際政治のリアルと多極化
本作はフィクションですが、国際情勢についての描写には
できる限り現実の知見を参考にしています。
ただし、情報の正確さよりも「登場人物の心」を優先しています。
気軽に読み進めていただければ嬉しいです。
北の大国「ルシア連邦」の友好国家が一堂に会す、その席上で中堅国家「カザウ共和国」の大統領が大国に向けて苦言を呈したことが、動画として拡散された。
「わが友よ、そろそろ矛を収める時期に来ているのではないだろうか?
もし良かったら、和平の仲介を担うこともやぶさかではないのだが…」
その言葉を聞いたペチン大統領の、憤怒の表情をカメラは捉えていた。
国際政治に通じたものほどが驚愕し、世界は混乱の度を増していった。
☆☆☆☆首相官邸☆☆☆☆
草薙みどり総理大臣の目は、大泉防衛大臣へと向けられていた。
まるで(ほら! 言いたいことがあるんだろ)とでも言わんばかりの凍てついた視線であった。
「ここは事務次官から、説明をさせます」
さすがの大泉も言葉を濁した。
「では私から…端的に申し上げて、ルシアの中央アジアでの盟主としての立場は完全に否定されました」
「そのカザウに追従する動きも有るとでも??」
「もちろん誰も馬鹿正直にマスコミにもらすような指導者は居りませんが、皆それぞれの道を探っている状況です。我が国にへのコミュニケーションも増大中です」
「ルシアは、
“友好の場で苦言を呈される”という屈辱を受けた。
これは軍事的敗北よりも深い傷になるわね。」
総理の冷徹な分析に、事務次官が続ける。
「さらに、カザウの発言は“和平仲介”という形を取っていますが、
実質はルシアの覇権否定です。
しかも、世界はそれを歓迎している。」
大泉は静かに言った。
「ルシアは追い詰められています。
そして……追い詰められた大国ほど、
予測不能な行動を取る。」
草薙総理は目を閉じた。
「……影の戦争は、まだ終わらない。」
● EU
「カザウの発言は、中央アジアの独立性を示す歴史的瞬間だ。」
● アメリカ
「ルシアの影響力が崩れた。
これは新しい安全保障地図の始まりだ。」
● 中東
「カザウは勇気を示した。
大国に物申す中堅国は、世界の希望だ。」
● アジア
「日本の静かな経済制裁が、
ルシアの弱体化を加速させている。」
世界は、
静かに、しかし確実に変わり始めていた。
阿久津チームが佐伯翁親子と別作品で活躍しているので、戻ってきました。
そろそろ寝ないといけないのですが、明日は半ドンで夜はクラス会。執筆時間が欲しいです。




