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side フローリア

この世に生まれ落ちた瞬間から私の生きる意味は決まっていました。


そして物心がついた頃に、その意味をようやく理解することができました。


私のお婆ちゃんは初代魔王様の奥さんだったらしく、その時に厄災を封じたとされる石碑の守護を代々担っているらしいのです。


ですので必然的に私も石碑の守護をすることとなります。


幼い頃は「そうなんだ〜」と聞き流す程度でしたが、月日が経つにつれて、守護の本当の厳しさを知ることになります。



幼い私は実力的にも精神的にもキツイということで、初めは10年、成長していくにつれてだんだんと守る年数が伸びていきます。



そして守っている間は誰とも会うことが出来ません。

何もない城の中でひたすら石碑の様子を見ながら時間が経つのを待つだけです。



10年から100年に、100年から1000年に伸びると聞いた時は、とんでもない場所に生まれてしまったと後悔しました。



さらに封印し続ける為には、自分自身も強くないと余波に対抗できなくなると言われ、強くなることが義務付けられていました。





なので毎日毎日修行。

来る日も来る日も修行。

そして10年間の守護生活。


それが終われば、次の守護任務が回ってくるまでの間、修行の毎日。



なので幼い頃の私は友達が1人もいない、修行ばかりに明け暮れる女の子でした。



周りの雪女達は同世代ぐらいの子と楽しそうに遊んだりしているのがとても羨ましい。



何でこんなことをずっとしなければならないのだろうと真剣に考えない日はありませんでした。





しかし、悪いことばかりではありませんでした。





私達雪女一族は、この土地から出ることが禁止されています。


理由は氷がない土地では外的要因で簡単に死んでしまうからです。氷の上なら体をいくらでも再生することが出来ますが、土の上ではもう終わりです。



そのこともあって外に出ることは禁止されていますが、例外もあります。



そう、その例外こそが私の家系です。



私のお婆ちゃんが初代魔王様の妻ということもあって、代々私達の一族から1人部下として雇用されるように約束をしたらしいです。


その名残が残り、今もなお雇用されています。



私はこれがチャンスだと思いました。



外の世界に出ればお友達ができる。

みんなが出来ないことを私だけができる。


もしかしたら、お婆ちゃんのように魔王様と運命の出会いを果たすかもしれない。



外に出る条件は死なないぐらい強くなることなので、そこからは死に物狂いで強くなり、守護時間が10年から100年に伸びたりもしたが、無事魔王城に勤務する資格を手に入れたのです!












しかし現実は残酷でした。










いざ魔王城で勤務してみると、私の家と変わらないぐらいブラックでした。



肝心の魔王様も、お母さんに聞いた初代魔王様のイメージと性格と比べれば………まぁ、クソ野郎だということはすぐにわかりました。




私はこんな奴と一緒に働く為に頑張っていたのだろうか………


同年代ぐらいの同じ境遇をもったお友達は4人ほど出来たことは嬉しかったですが……



別に私は強制的に働かされているわけではなく、自由参加でしたので、すぐに家に帰りました。


あんな奴の為に働くなら1000年間ぼーっとしていた方がマジです。








そして家に帰ると100年勤務から1000年勤務に延長されましたが、まさか初めての1000年勤務で運命の出会いがあるなんて思ってもいませんでした。





初めの100年ほどはあいも変わらずぼーっと過ごします。


寝て起きて、寝て起きて、寝て起きて………

途中気が狂いそうになりました。



200年ほど経った頃、あまりの寂しさからか、氷で作った動物達に自我を持たせることに成功しました。



私の意思でなく、自分達の意思で動き回ってくれるということがとてつもなく嬉しかったです。

しかしやはり話してほしいものですね………



300年ほど経った頃、封印の様子を見計らって氷の城から脱走し、魔王に見つからないようにお友達に会いに行ったりしました。


みんな私のことをフローリアさんと呼び、私を慕ってくれて、妹がいればこんな感じなのかなと思ってしまいます。


この時間が一生続けばいいのになと思ってしまいました。





400年ほど経った頃、頻繁に脱走していることがバレて盛大に怒られてしまいました。それはもう烈火の如く。





そして500年ほど経った頃、ついに運命の歯車が動き出しました。







その日もあいも変わらず私の創り出した動物達と戯れながらお昼寝をしていました。



すると誰かに起こされる感覚があったので起き上がって見ると、目の前に顎を痛そうに手で押さえた超絶カッコいい男の人がいるではありませんか!!



しかし残酷なものです。

私はさっきまで寝ていました。ということはカッコいい男の人は私が余りにも寂しすぎて見た夢なのでしょう。



それでもこの夢リアル過ぎませんか?

はっきりと私と目が合って話していますし、質問もしてきます。


この動物達は何かというので解除して教えてあげようと思ったところで事件が起きました。



そう、寝ぼけて私の服ごと消してしまったのです。



どうせ夢だからいいかと思っていましたがある事に気付きました。


私のおでこがヒリヒリするのです。

起き上がる時に私の頭が男の人に当たったことで痛がっていたのでしょう。



でも夢って痛みを感じないって聞きますよね…… ?


でも、今はヒリヒリする……


えっ!?てことはこれは現実!?


じゃあ、あの男の人は実在する人で、私はその人の前で全裸になって………/////




「き……」


「き?」



「きゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」







私ってこんなに声出るんだなって思いました。




















そこからはドキドキの連続でした。

このカッコいい男の人はゼノンと言って、なんと今の魔王様らしいのです!!



これはもう運命でしょう!

魔王様が私を探しにきてくれるなんて、これはもうゼノン様は白馬に乗った王子様でしょう!!



外面はなんとか取り繕っていますが、心の中は大パニックです。そして裸を見たことでなんと願いを2つ叶えてくれるとのこと!


ダメ元で言ってみるものですね!!まぁ、それ以上に恥ずかしい思いましましたが/////



しかし私はあまりに舞い上がり過ぎて失念したいました。封印が緩くなっていることを。




まさか運命の人と出会った時に封印が解けるとは思ってもいませんでした。




しかしここでもゼノン様はカッコ良かったです。

慌てる私を抱えて脱出し、あろうかとか私を逃がす為に厄災にお一人で挑むというのです。




その後に慌てる私の唇を人差し指でスッと塞ぎました。スッとですよ!スッと!

まるで空想上の王子様のようです!



おっと……取り乱してしまいました。









私は急いで村に帰り今までの経緯を説明し、村人総出で救助に向かいました。




そこで私達は驚愕の光景を目にしました。




ゼノン様と厄災が普通に話しているのです。

本人に確認したところ厄災を仲間にしたとのこと……



えっ!?そんなことがあるんですか!?

ゼノン様は初代魔王様よりも強い魔王様ということですか!?



すごいです!流石は私の王子様です!

強過ぎて封印されていた存在を従えてしまうなんて!



やはりゼノン様は私の運命の人なのです!

ですが危ないですね…村の女達に大人気です。

これは早めに手を打たなければいけませんね……!





「私の伴侶になって下さい」






言いましたよ私!!

よく頑張りました!!



事前に願い事を2つと言ってよかったです。

しかしこれで断られたら私は溶けて消えてしまいそうですね………

ですのでもっとグイグイ行きましょう!


そして答えは……





「するから!!ここで宣言します!フローリアはゼノンの伴侶です!」




今、伴侶って言いました?

………やりましたーーー♪♪!!



ああ……夢のようです。運命的な出会いをし、私のお婆ちゃんのように魔王様と恋仲になるなんて……




「わかりました!ありがとうございます!良き伴侶として身の回りのサポートをしていきますのでこれから頑張ります!」




こんな嬉しいことがあっていいのでしょうか……?

あの子達も一足先にゼノン様の彼女になっていたらしいですが、私も負けませんよ。





「改めて、俺はゼノンだ。これからよろしくな」


「はい、これからも末永くよろしくお願いしますね、旦那様♪♪」




ゼノン様の伴侶としてこれからも頑張っていきましょう。それこそ永遠に。

うふふ♪♪私は一途ですよ?もう離れませんからね?









フローリアの本当の人生が今、始まった……








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