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シナリオは崩壊しました。自由に生きてもいいですよね?  作者: 雪結び
エルフの里で家族旅行です!
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やっと観光です!

ギリギリに投稿しようとしていたら、シノビガミ見ていて遅れました。すみませんm(_ _)m

 本来の目的(?)の旅行を楽しもう、という事で、私たちは四人揃って観光です!

 断罪を手伝ったを知ってくれたからか、元々なのか。里の皆さんは優しくて気さくな人ばかり。

 エルフってこう………近寄り難いイメージがあったんだけど(私も一応エルフだけど)そんなに変わらないね。

 変わるとしたら………研究に目がない事かな。気になる事があったら遠慮なく聞いてくる。たまに実験体にされる動植物もいるとか。怖い。


 で、エルフの皆さんが教えてくれた観光スポットや、父様のお気に入りの場所へ行くことに。

 母様も何度か来たことはあるらしいけど、あまり見て回ったことはないんだって。意外だなぁ。

 母様の事だから、里の中を飛び回ってるかと思ってた。


 観光なので、ドレスではなく、動きやすいワンピースに。

 何処でも女性がズボンを履く事は滅多にないんだって。母様奇特疑惑再浮上。


「じゃあ、行こうか

 まずは景色を見に行こう」


 その後飛ぶ事数分。

 少し先は崖。九十度まではいかないけど、凄い急に変わりはない。

 でも、絶景だった。


 沈みかけの夕日を浴びて、赤く染まる花畑。

 木々に囲まれたそこは、何処か神聖な雰囲気を感じる。


「きれい」


「精霊の花園と呼ばれている

 ここは魔力の溜まり場でもあって、朝方にはお腹を空かせた精霊様がやってくるんだよ」


 精霊の花園。

 ここにぴったりな名前だ。


「………写真機を作る作るって言いながら作れてない………」


 ショックだよ。

 仕様が無いから、持ってた手帳に転写した。

 ………これはこれで。綺麗。

 偶然の産物に感動しながら、私は次へ行く父様の後へ続いた。


 次に来たところは、左右に木々があり、向かいには山が見える場所だった。

 山は遠目にしか見えないけど、日で黄金色に輝く木の葉がとても綺麗だ。

 風と共に聞く木の葉の擦れる音も趣があっていい。


 飛んでいる途中にも、幾つか絶景スポットを見つけた。

 上空から見るとまた違って見えるから、二度楽しめる。


 そんなこんなで日も暮れてきたので、後一つ回って戻ることになった。

 最後に来たのは、湖。

 暗くなってきた空を映して輝いている。


 星空が映ったところも綺麗かもしれない。

 ここは空気が澄んでいるし、よく見えるだろう。

 ………天界で自分の部屋の天井から見てるけど、何か違うんだよ!


「じゃあ、戻りましょうか」


「はい」


 充分にその景色を堪能したところで、また空を飛んで里へ戻る。

 精霊の花園なんかは重要な場所だから里が管理してるらしいけど、この場合の里は住居がある所の事ね。


「あ、ステラ、アデラ!

 お帰りなさい、どうだった?」


 里の入り口にいたのは、アリスだった。

 待っててくれたのかな?


「えっとね

 もしよかったら、明日とかにでも、うちに泊まりにこない?

 話したいこともあるんだ」


 なるほど、女子会のお誘いだね?

 母様を見ると、微笑んでくれた。


「じゃあ、お言葉に甘えて」


 そして、詳しい約束を取り付けた後、父様の実家に向かった。

 父様のご両親は同じく研究好きで、森に籠もっている事が多いので今までは顔を出さなかったらしい。

 だけど、今日帰ってきたそうなので、今日からはそっちに泊まることになった。

 ちなみに、今までは空間を作って寝泊りしていた。やっぱり、空間[マイルーム]とか作るべきだな。


「父様のご両親………私たちからすればお婆様とお爺様ですよね?

 どんな方々なのですか?」


「う〜ん…………あったら分かるわ

 でも、素敵な人たちよ」


 気になるけど、母様がそう言うなら間違いないよね。

 父様が立ち止まったのは、他と同じような一軒の古民家の前だった。


「ここだよ」


 父様が扉を開くと、柔らかいオレンジ色の光が漏れ出した。

 扉の軋んだ音も、木の匂いも、落ち着いて心地いい。


「お帰りなさい、エド

 アメリアさんは、お久しぶりね

 そっちが私の孫かしら?」


 この香りは………シチュー、かな?

 いい匂いを漂わせながら出てきたのは、柔らかい銀の髪に茶色の瞳と美人さんだった。

 父様がハーフエルフ、って事は………人間、だよね?

 色合い的にも人間だと思うんだけど、若々しいんですがっ!?


「初めまして、私はジュリア

 お名前を教えてくれる?」


 ジュリアさん——お婆さんに見えないから言えない——は屈んで私たちと目を合わせ、ニコッと微笑んでくれた。

 銀って冷たい色なのに、ジュリアさんはそれすらも暖かさに変えてる気がする。

 側にいると落ち着くと言うか……。


「エステラです

 初めまして」


「アデリナです

 アデラって呼んでください!」


「ふふ、可愛いわね〜

 エステラちゃんとアデラちゃん?」


「私のことも、ステラと」


「分かったわ

 ステラちゃんと、アデラちゃんね」


 そう言って頭を撫でてくれた。

 見た目は見えないけど、この包容力はまさしくお婆ちゃん!


「あの、ジュリアさんは人間、ですよね?」


「そうよ」


「二十代くらいにしか見えないのですが………」


 私がそう言うと、ジュリアさんはふふふと笑った。


「お爺様がね、魔法のお薬を作ったのよ

 私は昔は病気で、あまり生きられないだろうと言われていたの

 だから、お爺様と一緒にいることも反対されていたわ

 でもね、お爺様が研究して、どんな病気も治るお薬を作ってくれたの

 これは副作用

 私はこの時から肉体が歳を取らなくなってしまったのよ」


 お爺様ぁああああ!!!

 万能薬+不老不死の薬とか!何作ってくれやがるんですかぁあああ!!!???


「寿命で死ねない、というのはとても辛いけど、お爺様がいるから、私は毎日楽しいのよ?

 さあ、ご飯にしましょう

 今日はシチューよ」


 そう言って立ち上がり、ウィンクをしたお婆様は可愛かった。

 …………なんて呼べばいいのかな。


 食事の席で、お爺様も紹介された。クリストファーという名前らしい。

 無表情に片眼鏡と、見た目だけ見ると冷たさを感じるが、私たちを見て優しく目を細めて、頭を撫でてくれた。

 やっぱり、見た目は見えないけど、こっちもお爺様だ。

 前世みたいに皺皺の手で頭を撫でてもらうのも好きだけど、こっちもいいな。

 堅物系お爺様の優しい笑顔。ギャップ萌え?


「あの、なんとお呼びすればいいのでしょう

 お婆様、お爺様と呼ぶにしても、お若く見えるので違和感が………」


 アデラ、よく聞いてくれた!

 二人の方を見ると、数度瞬きをした後、微笑んだ。


「あらあら、そうねぇ

 好きに呼んでくれたらいいけど、距離が近く感じる呼び方がいいわ」


 なるほど?名前+さんは却下ね。

 お母様?でも母様いるしなぁ。

 う〜ん…………。


「………では、クリス兄様と、ジュリ姉様?」


 これが一番マシかなぁって。

 側から見れば、兄弟に見えないこともない。

 皆の反応を見ると、二人が笑っていて、母様父様は驚いている。アデラは呆れていて、シャルシャロは首を傾げていた。


「ふふ、エドの子供みたいねぇ

 逆転かしら?」


 確かに!

 ぐぬ、でも他に思いつかなかったんだもん!


「兄様、か

 私たちは兄弟がいなかったから、新鮮な気分だ」


 まあ、納得?してもらえたのかな?

 アデラも同じように呼ぶ事にしたらしい。


 ジュリ姉様の作ったシチューは絶品だった!

 城の料理人さんの料理とはまた違う、素朴な美味しさが染みる。

 家庭料理っていいよね。


「ジュリ姉様、明日………はアリスの家に泊まりに行くので、明後日、夕飯を作るのを手伝わせてもらえませんか?」


「いいわよ

 料理に興味があるの?」


「はい!

 お菓子を作った事はありますけど、料理はまだなくて………

 教えて欲しいです!」


 前世では作った事はあるんだけどね。

 簡単な炒め物とかしか出来なかったから、いい機会だ。

 学園にお弁当を持っていけるかもしれないし。


「アデラちゃんはどうするの?」


「私は………不器用なので食べる専門で

 きっと悪魔の料理が出来上がってしまいます」


 アデラの目が!光がないよ!

 アデラのケーキ、斬新な味だけど、食べられないことはないから!

 ………褒め言葉じゃないな。撤回。


「そうなの?

 まあ、気が向いたら言って頂戴

 いつでも練習に付き合うわよ」


「ありがとうございます」


 夕飯を食べ終わってお風呂に入ると、眠気が襲ってきた。

 一軒家だったので、アデラとシャロ姉さん、母様と雑魚寝だ。

 ちょっとワクワクするよね。

 ちなみに、父様とシャル兄さんも一緒の部屋。シャル兄さんは緊張してたけど、寝るだけだよ?


「お休みなさい」


「お休み」


 シャロ姉さんと母様はまだする事があるそうなので、私とアデラは先に寝る。

 一応六歳だから、早寝早起きを心がけてます!


 太陽の匂いがするふかふかの布団に包まれて、私は熟睡した。

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