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シナリオは崩壊しました。自由に生きてもいいですよね?  作者: 雪結び
エルフの里で家族旅行です!
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断罪計画開始!

 私たちがアリスと話している間、父様達はガザードさんを説得していたらしい。

 ガザードさんは有能だし、現状もよくは思っていないみたいだったけど、自分では力不足だとなかなか手強かったとか。謙虚は美徳だと思うけど、たまにはアピールする事も大事だよ〜。


 それで、作戦会議です。

 いや、正直ね?今までの不正の証拠とか突き出して断罪したらそれでいいんだけど、前々里長の推薦状(偽造)があるし、部下を使って何かされたら問題でしょ?……まあ無いと思うけど、万が一も考えて。

 そもそも、賢い人だったら民にそれを匂わせない。外へ伝わらない様に情報操作。証拠隠滅。とか、いろいろやるでしょ?この人はズボラすぎて、何もやってないっていう………。

 まあ、慎重派の父様に従います。


 取り敢えず、全ての情報を集めて、繋がっている部分も纏めて潰す。一応人間界の敷地なんだけど、父様はここ出身だし、母様が何らかの許可を持ってるみたいなんだよね………。恐るべし。

 で、アデラとシャロ姉さんは今、里を走り回ってます。

 私は書類整理。問題のある部分や分からない部分を直して、見やすく纏める。

 見ているうちに分かったけど、傀儡にされてるな、これ。どう考えても里長じゃできない隠蔽や出費。証拠作りなんかもしてある。まあ、粗雑なのに変わりはないけど。

 多分、現里長は自尊心が高くて偉ぶってるらしいし、煽てられたり、上手く騙されてるんだろう。


 で、シャル兄さんと書類を纏めていたんだけど、出るわ出るわ。

 アデラとシャロ姉さんの有能さもあるだろうけど、書類の山ができるくらいには不正や不満がいっぱい。

 ………不正してなくても、無能すぎて下ろされてたと思うな。

 放って置いたらそのうちデモとかボイコットとかやりそう。場合によっては一揆なんかも……。


 で、お昼からは会議です。

 現里長を引きずり下ろす方法を考え、計画を立てる。

 メンバーは我々家族+ガザードさんとアリス+里民の代表者三名+精霊様。

 アリスは私とアデラで頼んでお願いしました。一応前世の記憶もあるみたいだし、精霊の愛子だしね。

 ちなみに周知の事実らしい。


「では、方法を考えようか

 まず、今までの不正や問題行為の証拠は我々でできるだけ纏めた

 それを使うだけでも充分だろうが、裏で糸を引いている者も探し、証拠を見つけなくてはならない

 さらに、脱出や逃亡計画などが無いかの確認。他にも仲間を探す

 他に何か意見のある者は?」


 目的としては、言い逃れも逃げる事も出来ない様にして、罪を捌き、里長の座から引き摺り下ろす、だよね?

 仲間も纏めて一度に断罪するとして、何処までが繋がっているのかの洗い出しと、里の人々が関わっているのかも確認。他国や他町なんかも少し調べておこう。

 ………うん、父様のに大体入ってるね。


「意義なし」


「『同じく』」


 皆もそれで大丈夫そうなので、次は役割分担だ。

 とにかく、今回は情報戦かな。私もコネを最大限に利用してやろう………。


「まず、里民代表の三名は、里長と周囲の人物の確認を頼む。スパイがいないかも念入りにチェックしてくれ

 精霊様は二手に別れて、片方はガザード親娘と外部地域との関わりを調べてくれ。特に取引などを中心に

 ステラとアデラ、シャルルとシャルロッテ、残りの精霊様は外国、外界との繋がりの確認

 ミアは……いい機会だから、他の里の不正も洗い出すか

 私はここを本部として、纏め役に徹する。問題や疑問があったら聞く様に

 では、各自、取り掛かれ」


「『了解』」


 外国に外界、ね。父様、流石の適材適所です。

 だって、人間界以外は王様と知り合い(?)だし。

 身分的に王女だから、人間界でも無下には出来ないし。

 というか、外交官さんとは一回会ったんだよね。仕事で。いや〜、出来る人だったよ。私を舐めず、だけど自分の罠に嵌めていく、っていうね。ただ、私にはソフィア先生という鬼教官(お手本)がいるんだよ。嵌まるわけないでしょ?


 ん、母様、何?

 ………人間界フリーパス?人間界なら何処でも立ち入り自由?

 ………ありがたく借りるね。私は突っ込まないよ。


「適材適所を考えると、シャルルとシャルロッテは魔界かな?

 魔国にも入れるよね?評判の悪い商会とか、黒い噂のある魔法研究所とか調べてみて

 精霊様は精霊界をお願いできますか?流石にないとは思いますけど………契約精霊が感情が引っ張られていないかなども確認してください

 アデラは天界に一度戻ってくれる?天界は一番安全だと思うけど、もしもは起こり得るから

 私はこのまま人間界に残って、情報収集します


 あ、父様

 いつまでですか?」


 期限が分からないと動き様がない。

 特に、人間界が一番確率高いんだよね……。距離もあまりないし、見た目で浮く事もないから。


「そうだな………三日が限度だ」


 う……。ちょっと辛いかも。


「皆、各自情報が得られたら、残りのところを手伝いに行動ね

 書類整理に行ってもいいけど………父様がやってると思う

 シャルルとシャルロッテは通信用イアリング持ってた?」


「「はい」」


 おお、流石母様。仕事が早い。


「じゃあ、精霊様との通信をどうするかだよね………」


 ちなみに、こっちの精霊様はヘリオドール様、ガーネット、チャロアイト様。

 アリスと一緒にいるのが、アベンチュリン様、ラリマー、イズ。


『魔法では駄目なんですの?』


「それでもいいんだけど、安定して出来るかな?って

 相手の位置が分からなくても、テレパシーってできるの?」


『出来ますわよ

 魔力消費は激しいですけど、皆様なら問題なさそうですわ』


 飲んでてよかった、特製ドリンク?

 魔力って大事だよね。簡単な魔法だったら自然回復で無限に繰り出せるんじゃないかな。


「じゃあ、それでいい?」


「『はい』」


「各自、自分の担当区域をしっかり調べてくる事

 問題があったら必ず誰かに報告

 危険な時に魔法が使えなくなったら………物理を使ってください。私が許す」


 解散!

 って事で、私は人間界へレッツゴー!………あ、いや、ここも人間界なんだけどね?

 ただ、飛べないのはきついなぁ。天使って希少でしょ?数じゃなくて、姿を表さないから。

 去年の収穫祭ではそれを狙った馬鹿もいたし。できるだけ人間としておいた方がいいんだよね。

 それか、見えないくらいの上空を飛ぶか。…………走って行こう。


 そうだなぁ…………王宮行くか。

 評判の悪い地域を叩いて行ったらいけるでしょ。


 で、人影のないところで、王宮前まで転移で。

 もう、国賓的な感じで、天使の姿でもいいよね?

 面倒臭くなったので、私はノクティスを着て、天使スタイルで舞い降りた。


「うわっ!?

 だ、誰だ!!」


 衛兵が剣を向けてきたので、母様に借りたフリーパスを見せ、名乗っておこう。


「天界の第一王女、エステラと申します

 何か問題でもございまして?」


 私の名を聞き、パスを見ると、衛兵は青ざめた。

 まあね。王女様に剣を向けたんだもん。


「も、申し訳ございません!!」


「いえ、衛兵としてでしたら、問題のない行為でしょう

 わたくしが急に訪れてしまったのですし、お気になさらず」


 うん、正直申し訳ない事したなぁ、って思った。

 だって、急に人が現れたら、びっくりするよね!?警戒するよね!?

 兵としては正しいことなので、一応お咎めなしの方向で。


 中に入れられると、外交官殿がいた。


「お久しぶりです、エステラ様

 ようこそいらっしゃいました」


「お久しぶりです、リガーツ殿

 本日の突然の非公式の訪問、ご迷惑をおかけしますわ

 少し、私用で参りましたの」


 悪びれもしない。

 謝罪もしない。………いや、個人的にはめっちゃしたいんだけど、「ご迷惑をおかけします」が精一杯。

 だって王族だから!人間界では簡単に間違いを認めちゃ駄目らしい。

 天界?…………さあ、今度聞いてみよう。


「私用、ですか

 どなたに用事でしょう?」


「問題のある地域を叩きにきましたの

 その情報を知っていらっしゃる方なら、何方でもよろしくてよ」


「………人間界の問題ですよ?」


「………はぁ

 お父様の故郷の長が、好き勝手やっている様ですの

 逃亡などされては困りますから、探していますのよ」


「王婿殿下の故郷?…………ああ、そういう事ですか」


「貴方は利用なさるでしょう?

 だから言いたくなかったのです」


 ニヤリと笑った外交官にため息をつく。

 まあ、そんな事、父様がさせないけどね。注・私ではない。


「それで、何方なら知っていらっしゃいますの?」


「そうですね………内政の事なら、一番知っていらっしゃるのは陛下ですが……

 流石に突撃しませんよね?」


「貴方はわたくしを何だと思っていらっしゃいますの?

 流石に常識は弁えていましてよ

 ………というわけで、陛下へ謁見させてくださいませ」


「………話、聞いていました?」


「もちろんですわよ

 許可を取る分、お母様よりはマシではなくって?」


「………そうですね」


 おい、母様!

 やっぱりアポなしで突撃してたのか!!


「………いえ、時間がないので、このまま向かいますわ

 陛下には天界の使者が来た、とでも伝えておけば大丈夫でしょう?」


 母様の迷惑行為に会っていたのなら、覚悟さえ出来ていれば無問題だろう。

 陛下の部屋は………あっちか。

 一際強力な守護魔法がかかっていて、且つ、王族として丁度いい大きさの部屋を見つけた。

 隠密スキル・空間感知ですよ。私はもう、人間じゃない。


 足音一つ立てず、物凄い速さで、でも風を感じさせずに走っていく少女に、周囲は驚くだろう。

 報告が届くまでの時間は稼がないといけないから、転移はなしにしておいたよ。


 そして、微細な彫刻が掘られた扉の前で止まる。

 十中八九、ここだろう。

 ノックをして、返事を待つ。


「入れ」


 扉を開けようとした瞬間、上に何かがあるのに気づいた。

 一、二………八つ、玉の様な物がある。

 魔法かな?

 推測するに、母様への嫌がらせ行為だろう。

 というわけで、魔法を乗っ取って、私は中に入った。


「なっ!?

 …………誰だ?」


 まあ、そうだよね。

 でも、母様だなんて言ってないんだよ?


「お初にお目にかかります

 天界第一王女、エステラ・ウーヌスと申しますわ

 黒い地域を叩きに来ましたの」


 エンジェルスマイル発動。

 王様は…………少し白髪の混じった金の髪が綺麗なダンディなおじ様だ。

 お髭がチャームポイント。


「アメリアの娘か……

 魔法を乗っ取るなんて、あいつらしくないと思った」


 まあね。母様は跳ね返すか、二倍返しにするだろうし。


「それで、黒い地域を叩きに、とは?」


「略しますと、父様の故郷のエルフの里長がどうしようもなく愚かだったので、断罪計画を立てておりますの

 それで、他の国や地域に逃亡しないかを調べに参りました」


 あの見栄っ張りなら、絶対に多少は大きな地域に行くでしょ。

 王様は苦笑い。


「………そうか」


 王様は幾つかの地域の名前を挙げ、その後にこう付け足した。


「この辺りの領主、いらないな」


 私の目は輝きましたよ!

 ちょっと、八つ当たりしたい気分だったので!

 何故かって?愚長のせいですよ!


「私が関わっても問題ありませんか?」


 っと、言葉が戻ってきた。

 帰ったら練習かな……。


「ああ、存分に潰してくれ」


「了解しました〜

 調査表と証拠ください

 ………うん

 三日後にまた参りますね

 ご機嫌よう」


 もう、王宮内を歩くのは面倒だったので、開いている窓から飛び出した。

 そして空中で一礼して、最初の地へ向かう。

 ふふ、コテンパンに潰してあげますよ?

 ああ、いい様に使われているのでは、って?八つ当たりができるので、win-winだよ!


 さあ、何処から潰そうかな?

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