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シナリオは崩壊しました。自由に生きてもいいですよね?  作者: 雪結び
日常です〔五歳〜〕
24/68

図書館で喧嘩ですか?

 今日は、ルカと本を読みに行く。何処へか?もちろん————。


「ジェード、よろしくね!」


「はぁ、荒らすなよ」


ジェードの住居だよ。

 あそこ以上に本があるところは見た事ないし、ジェード曰く、この世界の本は全てあるらしい。あ、神界の物は除いてね。


「そうだ、ルカ

プラネタリウムをありがとう」


「喜んでもらえてよかった」


そう。ルカから誕生日にもらったのは、プラネタリウムだった。レベル高いよ。イメージしたら動くから。

 結局、誕生日以来は雪合戦でしか会えてなかったんだよね。城には来てたらしいけど、いろんな能力をもらって、制御が大変だったから。何処ぞの神様と精霊様の所為でね!


「よし、行くぞ」


お、準備ができたらしい。

 精霊の住居には、本人は何処からでも行けるらしい。許可を得てない者が入るには、私みたいに穴を見つけるしかないんだって。あ、あの穴は塞がれたらしいけど。

 後、悪意を持ってる人は入れないらしい。まあね。精霊様いっぱいだし、利用されたら困る所じゃないよね。


 そしてジェードが魔法で作ったのは、魔法陣だった。やっぱり転移陣って言ったらこれだよね!

 テンション高めに魔法陣に乗ると、よく分からない字や模様が光った。眩しいよ!目が〜!目が〜!

———そして、やはり目を開けたら、ジェードと出会った図書館(?)だった。

 私は早速、図書館を徘徊する。どんな本があるか知らないしね。

 アデラ曰く、乙女ゲームでのハッピーエンドはもちろん、攻略対象と結ばれる事、+王位継承までがセット。と言っても、母様まだまだ現役だし、悪役令嬢のエステラに勝って、王太子になったら終わりらしい。ゲームの私、勉強はサボってたけど、武力と魔法だけは鍛えまくってたらしいからね。ラスボスらしいよ。それに、頭が足りてなかった場合は、補佐に優秀な人をつけるらしい。武力国家だけど、もちろん、知力なんかも認められる、実力主義の国だからね。

 で、アデラがハッピーエンドの時に私は、国に手を煩わせたことで国家反逆罪、裏での暗殺未遂で殺人未遂、など諸々の罪が出てきて、よくて幽閉、悪くて処刑らしい。あ、ちなみに、他界に放置、とかの国外追放紛いのはないらしい。まあね。アデラに負けても天界で強い方だし、それを他界に放っておくわけないよね。


 え〜っと、何が言いたいのかと言うと。私は別にアレクシス様?とやらを好きになるとは思ってないし、義弟の恋の事情までに踏み込もうなんて思ってない。アデラの事はむしろ好きだし、虐める気なんてさらさらない。ゲームとは違って知力も蓄えてるし、使用人に迷惑はかけないようにしている。他の攻略対象との関係も友好だし、他ルートの悪役とも仲良くなれた。

 つまり私、断罪される要素ないよね?

 で、この後の懸念がいくつか。

・ゲーム補正とやらで、自分の意思と関係なく、ゲーム通りに進んでしまう

・誰かに操られ、自分の意思をなくし、ゲーム通りに進んでしまう

 この二つはないと思う。私を操れるのなんて、母様と父様、後神様くらいでしょ?そんな事しても意味ないし。それにゲーム補正があるなら、リンネ神が黙ってないと思う。だって自分の世界に過干渉されるとか嫌じゃない?

・これから会う人——アレクシス様と義弟君に嫌われる

 これはどうとも言いようがないよね。動きようがないし。まあ、最悪アデラのフォローが入ると思う。

・誰かに嵌められる

 ………いや、無理でしょ。アデラ特製ブレスレットとか、母様特製イアリングがある。しかも、私、よくいる純情ヒロイン様みたいに心は弱くない。つけ込まれる隙を作らない、っていうのは無理かもだけど、つけ込まれても倍返しくらいには出来る自信がある。

 後、奥の手・サチャマニ様。サチャマニ様の前では嘘つけないんでしょ?だったら、私、やましい事しなかったら全然大丈夫だよね?


 と、いうわけで。私は安心して生きれると思う。

 ただ、それからどうする?って話なんだよ。いや、だってさ?暇でしょ?天使は何もなかったら千年くらいは生きれるらしいんだよ。あ、千年過ぎても寿命は続くんだけどね?数が多過ぎても困るし、そのくらい生きたら皆飽きるしで、千年したら「消滅の儀式」っていうのを受けて、魂が輪廻の輪に戻っていくらしい。もちろん記憶は抜けて。

 と、話がずれた。で、その寿命の間、何かやる事を見つけておかないと。

 って事で、雑学と趣味を探しにきたんだよ。


「ふおおおお」


 今、本に囲まれてご満悦です。「隠し部屋」と「好きに使える図書館」って憧れない?私だけ?


「………そうだ

天使は昔、機械を作ったんだよね

 だったらゲームもあるのかな…………?」


 別にやってみたいわけじゃないもん。アデラの言ってた乙女ゲームがここにあるか確認したかっただけで————ごめんなさい。めっちゃ欲しいです。地球人としては、どうしてもスマホが欲しくなるんだよ。調べ物、オールオッケー!ゲーム、いっぱい!しかも写真とかメールとか諸々あるんだよ?

 でもね〜。確かに、ほとんど魔法で応用出来るんだよ。多分、ゲーム→VR的な何か→リアル体験、みたいになったんじゃないかな。前の双六みたいに。便利さを求めて天使達が機械を捨てたのも、わからなくはない。

 まあとにかく。機械についての本を探そう。


「[探知]」


そう。探知魔法、便利だよね!

 物でも人でも細かく探せる。性能のいい地図アプリ、みたいな。なくし物して、これで見つからなかった事はないのだよ。……まあ、なくさなかったらいい話なんだけどね。

 結局、機械についての本はいっぱいあった。入門書的なのと、専用語の辞典を持って、隅にあった椅子に座る。


『機械入門 人でも分かる丁寧な説明!』


………これ、猿でも分かる的な感じで馬鹿にしてない?いや、普通に天使レベルは難しい、という事だろう。


『————機械の誕生

 機械誕生に一役買ったのは、一代目トレース家当主のアルフィー・トレースである。

 彼は銀や鉄、銅などの金属に目をつけ、様々な物を自らの手で作り上げた。それが、ネジや釘、そして機械の誕生である』


 ふむふむ。今は五代目だから、単純に考えると約五千年前かぁ。凄い前だね。

 っていうか、私が前読んだ歴史の本もめっちゃ前のだ!保存方法がいいのか新品同様だったけど。魔法かな?


(本はここから機械の広まり方が書いてあるけど、私は正直、何が作られたのか知れれば問題ないんだよね)


 目次を見ると、最後の方に機械一覧があるらしい。絵と字で説明する感じか。写真機はなかったんだね。

 ページをめくっていくと、最初のページに乗っていたのは電子レンジらしき物、だった。

 あ、そうそう。電気はあるらしいよ。天界では必要とされてないし、人間界では気づかれてないけど。機械には電気が使われてたらしい。魔力でも大丈夫だけど、電気の方が燃費がいいんだって。しかも有り余ってる状態らしいしね。他の種族でも必要とはしてないみたい。

 ページをめくっていくと、車やエレベーター、電話らしき物がいろいろあって、いよいよ見つけた。


「………スマホだぁ」


そう、私が見つけたのは、スマホその物だった。形状は違うけれど、探知魔法や通話魔法などが込められた魔道具で電気を通せば魔法と同じ効果が出るらしい。………魔力=電気だったりする?後で調べよう。

 で、娯楽魔法が込められた物————つまりゲーム機もあった。

 娯楽魔法か………知ってたわ。リヴァからもらったあの書類。あれの一つに娯楽魔法もあった。確か、魔法を入れる器になる物が必要だったんだよね?スマホもどき、作れるかも。

 ちょっと楽しみができた。しかも、娯楽魔法をかけた人のイメージ通りの娯楽が楽しめるから、アデラに作ってもらえば乙女ゲーム体験出来るんじゃない?わ、やってみたい!


「機械とは、渋いな」


「わっ!?」


後ろから声をかけてきたのは、もちろんジェード。手にコップを持ってるから、お茶を持ってきてくれたのだろう。最初の時とすごい違いだな………。まあいいんだけど。

 っていうか、機械が渋いになるのか。まあ、五千年も前の物に興味持ってたら、渋いって言われても仕方ないのかな?日本で言ったら、縄文中期かな?……渋い所じゃないよね。


「私の前の世界では、機械が一般的だったんだよ」


「前の世界?」


そこへルカも来た。


「あれ、言ってなかったっけ?

 私の魂は、違う世界から来たんだよ」


「えっ………えっ!?」


 いや〜、皆察してくれるからさ、ルカも知ってると思ってた。


「そっか

だから雰囲気が違ったんだ………」


やっぱり分かる物なのか。


「前の世界、地球と言ったか

 そこはここの人間界よりは進んでるのか?」


「う〜ん……

魔法がない事を除けば、地球の方が進んでると思うよ

 私のいた国では身分制度はないし、教育は皆一律に受けるべき、って言われてる。比較的平和だったよ

 他国では戦争とか孤児とかはあったけどね」


「何処の世界も同じような物、か」


まあ、完全に平和な世界、なんてないよね。

 違う考えを持った人が数人いるだけで争いは起きるんだから。戦争はそれの規模拡大版って事だよ。


「で、機械がどうしたんだ?」


「このね

娯楽魔法のが『ゲーム』っていう名前で向こうにあったんだけど、作れるかなって思って

 できそうだよ」


「娯楽魔法の使い方、知ってるのか?」


「うん」


あ、これ言っていいのかな?


「誰に教えてもらったんだ?」


ジェードの視線が怖い!


「…………リヴァが、誕生日に希少魔法の使い方を書いた書類をくれた」


「えっ!?」


「そうしたの?」


ルカが慌てる要素がないはずだ。


「いや、その…………」


ルカは目を逸らして、吃り出す。


「ルカ?」


「いや、ステラには言えない」


今度は目を合わせて言ったけど、ジェードにならいいの!?


「エステラは本でも読んでろ

 俺たちは話してくる」


「え〜!?」


不満だ。

 っていうか、なんで私には駄目なの!?

 ルカに何かしたっけ………?


——ジェード視点


 こいつが何で焦るんだ?


「で、どうした?」


 希少魔法を教える事に問題はない。それは人間や天使の問題だからな。それに、エステラが悪用する事もないだろう。というか、できなさそうだな。


「…………情報源を、知ってるから」


 あいつの友人に情報を渡したやつ、か。


「それで、何で焦るんだ?」


「…………僕が、情報を渡したから」


「………は?」


いや、ちょっと待て。

 別に、それ自体に問題はない。ただこいつ、エステラ以外に興味ないだろう?それに、あの友人と親しくもなかったはずだ。何の利益もなしに情報を渡すのか?


「別に情報を漏らすな、とかは言ってないし、問題もない

 けど、ステラに契約の事を言ってたらまずいから、取り乱した」


 契約?何かまずい事でもしたのか?

 犯罪………はまず、ないよな。大抵の事なら自分でできるだろうし、あの友人ができる事も少ないだろう。


「契約っていうのは?」


「…………ステラに言わないなら」


「別に契約してるからって従う必要もないし、秘密を漏らす様な趣味もない」


 僕がそう言うと、少しだけ安堵した様子で、こいつは続けた。


「…………ステラの情報をもらう代わりに、渡しても問題ない情報を流した」


「ぶはっ!」


ちょ、駄目だ。笑いが止まらない。

 まじか。それは言えないよな。

 ストーカーしてました、って言ってるような物だからな。


「あっはははははは!!!」


「失礼すぎない?」


「いや、だって、あっははは………!!!」


 僕がこんなに笑ったのは久しぶりだ。

 しかも、その原因がこれか。


「ねえ、ジェード?

何でそんなに笑ってるの?

 私が聞いちゃ駄目な事?」


 すると、エステラが額に皺を寄せてやってきた。


「はぁ、はぁ…………

ああ、お前には言えないな」


「もう、何で!?」


腰に手を当てて怒る姿は年相応に見える。

 ………体に精神が引っ張られてるんじゃないか?


「ステラ

チョコレートでどう?」


「………分かった」


買収!!

 駄目だ、こいつら。ツボだ。


 結局、その日は笑いを堪えながら過ごした。

ルカはストーカーかもしれません。…………こんなつもりはなかった。


 ちなみに本編では出てきませんが、収穫祭の前、リヴァがステラと初めて会った後くらいから契約してました。

 乙女ゲームでは、ヒロインの情報と交換で情報を流してました。

 

なので、リヴァとルカは協力関係にあったりします。

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