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「大体なぁお前ら…人に確認も取らずにーーー」


 医者の説教は既に一時間を超えていた。

 もっとマナーを知れだの確認をなぜ取らなかったのかだの同じようなことをずっと続けている。


「あのー…反省しているのでそのくらいで……」


「んぁ?なに寝ぼけたこと言っとるんだ?って、もうこんな時間か。んー………そうだな。じゃあここの片付けで手を打ってあげようとするか」


 なにを偉そうに(自分らが原因)と思いながらも表面上は謝っておく。

 まぁ、大体はそれで済むものだ。


「さ、桜。これは…」「はい…恐らくは…」


 そして、その片付け途中でとんでもないものを見つけたのであった。





 と、いう訳で僕たちは町外れの船着き場にいた。


「なーんか、俺ら久々に呼ばれた気がするんですけど…」


「…使えないから捨てられたのかと思ってたわ」


「お、落ち着いてください。総司さん、優里香さん」


 まぁ、総司、優里香、恵理香も一緒だ。

 今回は危険も少なそうだし(ある意味危険だが)隊員にいつも留守番させるのも可哀想だということで桜が言い出したのだ。

 全然会う機会がなかったとはいえ確かに久々だな…

 これからはもっと頼ることにしよう!(主に雑用として)

 そんなこんなでひと段落したところで改めてこの船着き場を見る。

 感想、なぜこんな町外れに?ボロい。誰もいない。以上。


「なんでわざわざこんな町外れに…」


「なんでも、これから町を広げていくらしいですよ」


「…それにしてはボロくない?見た感じ30年は経ってるわよ。肝心の船だって無いし」


「流石、頭冴えてる系ツンデレの優里香だね!ビンゴだよ。32年前に作られた港だってさ。それに船なら…」


 「誰がツンデレよ!」という優里香からの蹴りツッコミを受けながら僕は足元に落ちているロープを拾った。

 僕の記憶が正しければこのロープを辿れば…

 幾つかあったドアの一つを跨いでロープは続く。

 その先にはボロい港には似合わない立派な船があった。


「ちょ、なにこれ!?立派すぎね?」


「いや…流石に、ここまで…だとは……」


 驚きを隠せない総司と共に絶句する僕、果たしてこれは一体誰の船なのだろうか…


  「ま、ここにあるってことは乗って良いんじゃね?」


 そう言うが早いか、総司は船に乗り込んだ。

 それに続いて優里香達も乗り込んでいく。

 だが、まだ僕は葛藤していた。果たして、この船を使って良いものか…

 桜にアドバイスを貰おうと周りを見渡すが姿が消えている。

 まさか、と思い船の上を見るとそこにはやはり桜がいた。

「大丈夫、盗みじゃない。大丈夫、盗みじゃない。大丈夫、盗みじゃない…」と自分に言い聞かせながら僕はゆっくりと船に乗り込んだ。

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