前へ目次 次へ 9/10 完成した黒色 鮮やかな虹色を期待していたのです。 綺麗な虹色を待っていたのです。 だから、だからたくさんの色を使ったのです。 それなのに美しい色は完成されませんでした。 望んでいたような色にはならなかったのです。 混ざった結果は黒色でした。 望んだはずもない黒色なのでした。 どうしての言葉は届くところもありませんでした。 零す声さえ、ありませんでした。 哀しみの色も、安らぎの色も、幸せの色も、苦しみの色も、……。 濁っていました。