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作れなかった虹色
赤橙黄緑青藍紫。
せきとうおうりょくせいらんし。
あかだいだいきみどりあおあいむらさき。
七つ、虹の色が集まりました。
七つ、色を混ぜたなら、それはまさしく虹になるはずです。
キャンパスに虹を描くつもりで、色は七色ありました。
順番を間違えないように、虹になるように、白いキャンパスをカラフルに彩っていきました。
混ぜ合えば、そこは虹の世界です。
できあがるのは、虹色に違いないのです。
それなのに、不思議なことに、色と色とは戦い出しました。
お互いを潰そうとするのでした。
黒。混ざった色は、黒にも近い暗い色です。
濁ってしまっているのです。
色と色とがぶつかり合うほどに、色はいつでも濁っていきました。
どちらの輝きも残ることなどないのでした。
輝きたい、より輝きたい、そう自らの色を主張しているはずです。
それなのに、それは自らの色を掻き消すことでもあるのでした。
七色七等分に並んで、鮮やかな虹色を描けばよかった、ハッピーエンドは残されていたはずなのです。
けれどもう、残っている色はたった一色でした。
全てが混ざった、濁った色だけなのでした。
全てが責め合った、濁った色だけなのでした。




