革命第2話
「で、用事なんだけど」
心晴が家に着くなり俺に体を押し付けながら言う。
このパターンは不味い。
心晴のまな板に反応するのはbadエンドにしかならないからこの際無視するが、これは非常に不味い。
「もう分かるよねお兄ちゃん?」
「こ、心晴っ!?また……っ」
「お兄ちゃんはなにもしないで素直になればいいんだよ」
心晴はそう言うと俺に静かにキスをする。
その瞬間俺の体に猛烈な電気が走る。
もう駄目だ、俺にはもう止めることは出来ない。
流れに身を任せ俺は静かに目を閉じた。
「さてと、お兄ちゃん始めようか?」
心晴の声に反応して俺の目が少しずつ開く。
「お兄ちゃんにはちょっとあれないつものことしてもらうだけだからね?」
「お前あれなことってまさか!?」
俺は大声で叫ぶが俺の体からは声がでない心晴の力のせいで。
心晴の力はキスしたものの体の支配権を奪えるというものだ。
体の支配権を奪われた人は意識だけが上空に浮かびあがる。
そのせいで体の行く末をみないといけなくなる恐怖にさらされる。
「お兄ちゃんはそこでみててね?大丈夫だよ、感覚はリンクさせておいたから♪」
「そういう問題じゃなくって!!やめろぉぉぉぉおおおっ!!」
俺の叫びはニコニコしながらピースをする心晴には通じない。
心晴が俺の体を操り始め俺の体が起き上がる。
「お兄ちゃんの体が震えてるよ?あっ感覚はリンクさせてあげたんだっけ。じゃあ仕方ないよね~」
「分かってるならやめてくれぇぇぇぇえええ」
それでも心晴は俺の手を心晴の体へと動かし続ける。
「ほらお兄ちゃんの手が私の体を触ろうとしてるよ~」
俺の手が心晴の胸へと真っ直ぐのびていく。
もう後数㎝で心晴の平な胸にちょこんとある小さな二つのピンクへと両手が着きそうだ。
「心晴さんそこまでです!!」
うちの玄関のドアが勢いよく開いたかと思うと長い髪をなびかせながら美少女が入ってきた。
その声にびびってか心晴が少し後ろに退けぞったお陰で俺の手は何もない空間を通過した。
「あんたいい加減にしなさいよ!!」
床に転がった心晴が仁王立ちする美少女を睨み付ける。
そんな心晴を美少女は嘲笑するかのごとく見下した。