革命第1話
体育館のステージに堂々と新生徒会長が立つ。
会場からステージに立つ新生徒会長に「おお、今日も可愛らしい」「心晴様、愛してますぞ」と彼女を誉めるような声があがる。
確かに彼女は可愛らしいんだろう。まぁ愛してるは狂信的だからよく分からないが。
だがあいつだけは駄目だ。
彼女が大きく息を吸い込むと同時に俺は耳を塞いだ。
「私はここに青春革命の開始を宣言する!!」
ほら、やっぱり俺の妹は終わっていた。
「どうっ!!私可愛かった?凄かったでしょ」
ステージで流行語にでもなるんじゃないかというあの衝撃発言をした心晴がどや顔でステージから降りてくる。
会場は狂信的な信者の歓声で湧いているせいか誰も心晴につっこもうとしないが。
「お前はバカなのか?……いや愚問だったお前はバカだったな」
心晴の満面の笑みを見てつっこもうとした俺がバカに思えた。
「そうだね愚問だね。私はバカだもんっ!!ねっお兄ちゃん♪」
心晴が自慢気にピースをしながらどや顔をしている。
本当に大変な妹だ。
いい加減振り回されるのも勘弁して欲しい。
心晴は俺の唯一の家族であり俺の妹だ。
中学生の時に両親を事故でなくしてから3年間、両親が残した遺産とコネで俺たちは二人で暮らしてきた。
心晴は兄としてシスコン的な加点がなくても化なりの高スペックの持ち主で頭脳明晰、容姿端麗、まさに才色兼備だ。
兄としてかなり嬉しい。
まぁそのせいでに狂信的な信者の呪いの手紙とラブレターで俺の下駄箱は埋まるのだが…
「お兄ちゃん相変わらず大人気だね~でも私として複雑だよ?」
「だからブラコン臭い発言の冗談は学校でするなっていっだろ?」
俺は「なっ」と後ろの柱を指差しながら言った。
心晴は俺に苦笑いしてから柱にべったりくっついた信者達に笑いながらピースをした。
信者達が幸せそうな顔をしながら手に持ったナイフを落として倒れていく。
ってかナイフ投げるのかよ…
日に日に危なくなっていく信者達に命の危険を感じてきた。
「ほら行くぞ。今日は用事があるんだろ?」
「そうだっけ?……あぁ、あれかぁ~」
心晴が用事を思い出したのか「ニヤリ」と笑う。
「そのリアクションは俺に害があるパターンか?」
俺は恐る恐る聞くが心晴の「お楽しみ♪」にあえなく撃沈した。
今日も妹はご機嫌だった。




