双子の出生と将来の希望(ある意味自称確定事項)
--シル--
ヒナをはじめとした黒髪3人衆の装備を一新したり、新たな便利アイテムの開発をしたりと少々帰って早々ドタバタしたけど、ようやくやや長い旅が終わり、各地への挨拶回りや、ヒナたちの紹介をしたりとやることも一区切りついて、しばらくゆっくりした日が過ごせそうだなと思ったシルです。
そして、最近の毎朝の我が家でよく飛び交う言葉がある。
「ジェミニ様はどこに!?」
「さっきまであっちに居ましたよね!?」
「ダメだ!どこにもいない!」
「何か痕跡は!?」
「あるわけないだろ!あの方々がそんな証拠を残すような性格してるわけがない!!」
「少しは観察眼を鍛えなさいよ!!」
「うるせぇ!!こっちのセリフだ!」
「てか無理だろ・・いくら訓練しても、あの子たちを見つけ出すなんて無理だろ・・」
「だからと言って放置出来るわけないだろ!つべこべ言わずに探せぇ!!」
「可愛いのに・・あんなに可愛いのにハグどころかにこりと微笑んでもくれずお手してくれるだけ・・それはそれで可愛いけど・・」
「・・まだあきらめてなかったのかよ。」
「あの子たちに関しては、お手してもらう以上のスキンシップは諦めろよ。・・絶対無理だって。」
「それでも!私は諦めない!!この身尽きるまでぇ!」
「・・・物語の主人公みたいに絞り出すように言われてもなぁ・・」
「目指してるものがしょうもなさすぎる。」
「しょうもないとは何よ!」
「うっわ・・めんどくさいスイッチ入った」
うん・・平和ねぇ。
そして、双子ちゃんは相変わらず気配を消して壁や天井も含めて、あちらこちらを嬉々としてウロウロしてるようだ。
我が家は割と広いし、歴史的なアレやこれや図書館に博物館のような貴重なものを保管してる保管庫含めていろんなのがあるからさぞ探検が楽しいんでしょうねぇ・・。
特に立ち入りの制限もしてないし、あの子たちはモノの扱いが丁寧だからその辺りの心配は不要だし。
最近だと魔力操作の派生技術として他者に自身の魔力を悟らせないようにすることも併用するようになったのに加えて、日陰から日陰に移ったりと自身の影だったり音や匂いなどそれ以外でバレる可能性のあることを色々とイノから教わったらしくそれらも併用するようになったので余計に見つからなくなった。
なので、実は私もリンも本気で探すけど見つけられる確率が現時点で3割で更に双子ちゃんが実力を身に着けることを考えると私らが頑張っても見つけることは出来なくなるだろうなと思う。
例外はあるけど。
それは、ヒナである。
なぜかわからないけど、マリナもイノもお手上げだったのにヒナはどんな状況、どこにいても何をしていてもピタリと双子ちゃんがどこにいて何をしてるか手に取るようにわかるのだ。
そして、正答率100%で外れることはない。
本人に聞いてもそんな気がするだけで、聞くだけ時間の無駄だし、ステータスにもそれらしきものは何もないからある意味永遠の謎である。
で、あいつらもヒナに聞けば一発でわかるというのに可能な限り自力で対処したいらしく頑張って探してる。
が、双子ちゃんは無理やり探そうとすると余計に隠れるし、追いかければ誰であろうとも逃げるタイプの子たち。
それなのに、微妙な距離を取った微妙な場所から眺めるのが好きと言う何とも言えない趣味をお持ちの子たちだ。
イノが屋根上の猫が軒下から猫に吠える犬を他人事のように眺めてる状態と同じだと言ってたけど。
なので、探すのは実は逆効果だったりするから、呼んで来てもらうしかない。
まー、ヒナに関してはなぜか探しても追いかけても双子ちゃんは一切逃げず隠れないから簡単に捕まるから余計に他の連中が膝から崩れ落ちるんだけど。
けど、傍から見ていて面白いし双子ちゃんもかくれんぼ(つまり遊び)兼訓練扱いしてるので基本放置してる。
騎士団連中も訓練の1つとして双子ちゃんとかくれんぼと追いかけっこを毎日してる。
ちなみに、本日双子ちゃんはそいつらが捜してる場所の真上の窓辺に座って眺めてた。(イノが言ってたことが分かった気がした)
そして、それらが影響したのか頑張った結果?なのか毎日こんな騒ぎを起こしてるからなのか、双子ちゃんは【隠密】を入手し、こんなスキルを手に入れたのは良いとして・・。
【環境適応】
あらゆる自然環境で多少滞在することで過ごすことが出来るようになる。
例えば夜目が利くようになったり、自然に溶け込むことで他人に自身を悟らせにくくしたり
人間に悪環境でも一切影響を受けなくなる。
それらのスキルを中心に活用してたのが影響なのか、こんなことになった。
【猫の山勘(極)】
【猫の気まぐれ(極)】
【猫の肉球(極)】
【野生の勘(極)】
【虫の知らせ(極)】
・・・わかる?
とうとう、極スキルを手に入れちゃったのよあの子たち。
しかもこんなに大量に・・。
で、本人たちはそれ以外の極スキルを増やそうとしてる。
そして、もう1人・・。
【鎖操作(極)】
【閃光(極)】
【治療(極)】
【解毒(極)】
【解呪(極)】
ヒナだ・・とうとうやりやがった。
どんだけ増やす気だあの天使ちゃんは・・世界中探しても極スキルを片手超える数を持ってる奴聞いたことないんだけど?
一応効果に関しては、双子ちゃんも同じくなんだけど全く同じでせいぜい威力等が向上したり、魔力消費だったり精神力だったりとスキルを使うことで多少なりとも消耗してたものの割合が減ってエコになっただけらしい。
確かにさ・・鎖を扱うことは多かったし、治療も解毒も解呪も使う頻度が多かったからわからなくもないけど、普通はそんな使い続けるだけでポンポン極スキルに変化しないのよ?
どんだけこの子たち、スキルの習熟度が高いの?
それとも、これが才能ってやつなの?
後、微妙に疑問なのは閃光・・あの目潰しにしか使っておらず、たまに光源として活用してる閃光スキル・・極めて何が変わるの?
目潰しの威力を上げてどうすんの?
失明させんの?
・・無害なスキルだったはずが、地味にヤバいスキルになってるんだけど?
そのせいで、この子たちの中の認識では極スキルは多少頑張れば手に入るやつと思われており、
世界中でも割と所持者が滅多にいないというのに、所謂上級者の入門程度であれば1つは持ってるのが普通だと思ってる・・違うと言ってるのに信じてくれない。
それに対してお父様もお母様も頭を抱えたまましばらく動かなくなったけど。
で、そうなってくると他2名の天使の守護者が気になるとこだが、どうやら極スキルは増殖してないらしくほっとする。
が!
その代わり、今持ってる極スキルの表記は変わってないものの、威力と言うか効力が上がったらしい。
以前のように手加減しても、出力が高く、威力の調整に微妙に苦戦してるようだが、そんなことをしているうちに再度効力が微妙に上がる・・を繰り返してるそうな。
・・・極スキルにランクがあるとしたら、こいつらの場合初級だったのが中級になってたりしそうな勢いだ。
本人たちは、もう少し頑張れば極の上位の名前に変化するんじゃないか?と、どんな名前になるか楽しみだとか言って再度鍛えだしたけど。(やめろともダメだとも言えないから頭痛い)
良かった・・極スキルにランク表記がなくて・・・あったら絶対に上級だの中級だのという世間的に初級しか存在しない状態でのそれで再度胃を痛めることになりかねなかった・・。
なんか、別の意味で頭の痛いことをやらかしだしてる気がするけど気のせい・・気のせいったら気のせい。
ちなみに、ヒナが極スキルを入手したことによって自身からあふれる魔力だけで効果を発揮していた聖属性のあれやこれやだが、以前であればほんのりと発揮する程度だったのが、そこそこの威力を発揮するようになり、軽度のものであれば以前なら数分はかかってたはずが数秒もかからずに勝手に治るという有様になり、
下級の呪物を複数纏めて解呪するときは数秒かかっていたのが、掛ける前にヒナに近づけただけで勝手に解呪され、
中級の呪物を複数纏めて解呪すると、手軽に片手間数秒で解呪されるようになった。
・・・お父様もお母様もだけど、陛下たちも含めて全員がヒナはほぼ間違いなく世界で最も優秀なヒーラーだと証明された。
本人は気のせいでしょーとすっごい気楽に笑って聞き流してたけど。
・・・絶対に1人で外にうろつくなとしっかりとくぎ差しを本人と周囲のメンツに厳重注意をしておいた。
特に常に傍に控えてるであろうアイリスとララとにゃんこたちに。
ちなみに、にゃんこたちだがお父様たちも下手な上級冒険者よりもにゃんこたちの方が優秀だと太鼓判を押したので最近では仕事先ににゃんこたちを数匹連れて行くようになった。
何というか、着々とにゃんこが働く職場が増えつつあるような気がする・・・いつの日か、芸術の国という呼び名が、にゃんこの国になってないでしょうね?
すっごい否定出来ないんだけど?
そして、ヒナのことを国内の連中は黒天使様と呼ぶが、ヒナのことを説明・話のネタに出すときの呼び名は猫寄せ天使様になってた。
そういえば、マリナが故郷の世界でもヒナは猫寄せ天使だと言ってたからある意味そう呼ぶ連中が増えるようになったのは必然だったのかもしれない。
だから、ある意味ヒナのガチ種族を堂々と言ってもそれが数百年間一切出なかった超絶レアな展開の天使だと思われないというある意味での絶対的な力を手に入れたと言っても過言ではないと思う。
そうなると、ヒナの種族はもしや、神様がヒナが異世界にいた頃から知ってたから特別に準備した種族だったりするのだろうか・・?
それなら、天使の翼がない代わりに、神の刻印だったのも納得出来ちゃうんだけど?
どうしてだろう・・すっごい否定出来ないし、もし、そうだとしたら、下手な天使よりも圧倒的に神様に近い、天使の姿をした神様扱いした方が正しい可能性だって出てきたんだけど?
・・・うん。
気のせいってことにしよう。
主に、私の胃痛のために。
お父様とお母様は、自ら養子入りさせたんだからそれだけ優秀なヒナに喜ぶかと思ったら想像以上どころかそれを余裕で通り越すある意味での異常だったから頭を抱えてる。
そんな2人に仕事疲れかな?と首をかしげながらお菓子の差し入れをして地味にヒナ沼に引きずり込んでたけど・・ホントにわざとじゃないのよね?
・・・・そういえば、イノとマリナが、可愛いは正義ではなく質が悪いと呟いてたわね。
なるほど・・こういうことか。
ちなみに他人事のように言ってるけどあんた等も質が悪いからね?
そんなある日、お父様とお母様が休みの日に突然ものすごく興奮した表情で2人揃って私のところにやってきた。
「ようやくわかったぞ!」
「えぇ!そうなのよ!ついでに私の一族についても!」
「えぇっと・・・お父様にお母様・・突然なんですか・・」
今、ヒナの胸に顔を埋めて頭を撫でてもらってと癒されてる最中なんですけど。
とりあえず、そのままでいいから聞いてくれと言われたので、とりあえずヒナを膝に乗せて自身の気持ちに忠実に全身を弄りながら聞くことにした(ヒナが若干ピクピクしてるけど気にしない)
「で、何がわかったんですか・・」
「うむ!結論から言うとノアとイブのファミリーネームがはてなになっていたことだ。」
「本当ですか!?」
「あぁ!」
「ついでに、私の一族も多少副次的にわかったことがあったの。」
「お母様の・・あの落ち着きのない放浪一族が?」
「そう。」
落ち着いて改めてみてわかったけど、見れば見るほど双子ちゃんはお母さんに瓜二つだ。
顔立ちとかもだけど、どっちかと言うと雰囲気と言うかふんわりしてるのに一切他人に靡かないところや大人しそうに見えて大分色々とやらかしたり1点特化な才能があることだったりとまぁ色々。
すぐにわからなかったのは相変わらず双子ちゃんが無口無表情でお母様がおしゃべりで常ににこにこしてたから。
ちなみに双子ちゃん、今後もしも喋れるようになったらどう思う?と聞いたら、興味ないからこのままいくとのことで、今後も一切喋る気なしで筆談でいくらしい。
・・・まぁ、強要は出来ないから・・うん・・うん。
「それで、お父様話の続きをお願いします。」
「2人のファミリーネームがはてなになっているのは正しかったのだ。」
「どういうことですか?」
「結論から言うとね?この子たちのファミリーネームは私たち人間の一定以上功績を残した人の一族の証とは異なっていて、とある種族を示すものだったの。」
ちなみに双子ちゃんは私の膝の上で私の胸を枕にして幸せそうにしつつピクピクしてるヒナの隣にぴったりとくっついてる。
「例えば、身近なメンバーの場合、アイリス・フェンリル。ラグラス・フェニックスと言う感じだ。」
「なるほど・・」
んん?
「ちょっと待ってください。そうなると双子ちゃんは・・」
「そこからが本題なのだ。」
「結論から言うと、ノアちゃんとイブちゃんはとある種族の転生体だったのよ。」
「その割に、ステータスには載ってませんよね?」
「種族としてはね?」
「その代わりに、スキルに濃く出ている。それと、ステータスに載ってないが不思議な能力をいくつか持っていただろう?」
「・・あ」
まず、ステータスになくとも出来ていたことと言えば、あらゆる人外と会話が可能なこと。
そして、いくらスキルが優秀とはいえ、他人の善悪や嘘を見抜き、悪意ある存在を正確に見つけ出し、他者の内心や想いを正確に見抜いていた。
後、いくら仲が良いと言ってもにゃんこたちに同族と扱われてる点や、ドラゴンにいくら運が良かったと言っても施しを受けていた点も運の一言で済ませて良いとは正直言いにくい。
その種族が何か知らないけど、おそらくそのとある種族の影響が出てるのは、最近手に入れた極スキルの塊と、双子ちゃん特有のあの呪いだ。
「シルもわかったようだな。それらがそうだ。」
やはり合ってたらしい。
「後、この子たち基本的にお外の方が好きでしょ?正確には自然あふれる場所。」
「・・・確かにそうですね。」
双子ちゃん用に用意された部屋は全く使ってないからガチで最低限の家具しかないけど、ほぼ住み着いてるヒナの部屋には、観葉植物だったり多肉植物だったりがあったり、窓からはすぐそばに木が生えていてそこから伝って降りることだって出来そうなくらい近い場所にあったりと自然あふれた感じになってる。
後、お出かけしてるときは基本暇してる時は自然あふれる場所に行く傾向にある。
「お父様にお母様は双子ちゃんの種族が何かもうわかってるんですよね?」
「そうだな。」
「そこを特定するのにすごく苦労したわぁ。」
どうやら、双子ちゃんが何かの希少?な種族の転生体だという点はそうかからずにわかったようだけど、今日まで時間がかかってたのはそれが何の種族だったから調べる為だったらしい。
「それで・・その種族とは?」
「うむ。シルフィードだ。」
「!?・・それって、風の精霊・・しかも大聖霊じゃないですか!!」
精霊
心の清らかな存在にしか姿を見せない自然を具現化した存在と言われてる存在だ。
様々な属性の精霊が存在しており、火の精霊は火山
水の精霊は川や海
土の精霊は山や地下
そして、風の精霊は風が吹く場所ならどこにでもいると言われている。
次に、精霊は基本的に姿を所謂ステルス状態にしてるためどのような手段を用いても見ることが出来ないのに加え、住み着く場所が大抵海の奥深くだったり遥か彼方空の上だったり
マグマの中だったりと常人がたどり着けない場所が大半。
それから、精霊には大きく2つのランクに分かれており、世界中に存在する通常種。
そして、それらの種族を束ねる世界に1種族ごとに10体未満しか存在しないと言われている大精霊だ。
ちなみに妖精族という存在もいるが、こっちは基本的に精霊の部下のような存在らしく、こういう言い方は失礼だけど精霊の下位互換のような存在と言う扱いだったりする。
「でもまさか・・でもそうか・・確かに。」
大きく精霊は魔法の基本属性の数だけ存在する。
火、風、雷、土、水、光、闇
あ、一応言うけどヒナの聖属性は光属性の派生した存在だから光の系統よ。
それぞれの属性の精霊は、属性にふさわしい性格をしていると言われており、
例えば火であれば熱血、情熱的。
水は冷静沈着。
土は、堅実のような感じだ。
そして風は、束縛を嫌い自由を愛する自由気まま。
性格は言われてみれば風そのものだ。
それに、風はあらゆる場所に溶け込み、あらゆる声を聞き、届ける。
双子ちゃんの得意分野も確かに言われてみれば風っぽいかもしれない。
それと最後に大きな特徴としては、精霊は自然そのもの。
故に、あらゆる動物をはじめとした全ての種族の声を理解することが出来ると言われているし、悪意を嫌い、素直で聖なる存在を愛する。
そういうことか・・双子ちゃんがヒナに速攻で懐いた理由は私の想像をある意味裏付けてたわ。
「納得しただろう?」
「えぇ。ですが、よくわかりましたね・・後お母様との関係もわかったとおっしゃってませんでしたか?」
「実は私の一族もこの子たちほどじゃないけど、風の精霊の転生体が祖先にいたらしくって、私その特性を一部引き継いだ先祖返りだったみたいで。」
「同じルーツを持つから双子ちゃんと偶然似ていた・・と?」
「そんな感じよ?」
「そして、ノアとイブの属性についてだが大精霊だったからこそあのような属性だったのだろう。」
あの魔弾と木刀のマスタリーのことね。
全ての基礎ともいえるモノが属性と言う、世間的にはハズレと言われてもおかしくないものだ。
まぁ、そこにマスタリーがついてるからはっきりとハズレと言いにくくて正直良いんだか悪いんだか判断に困る物体になってるんだけど。
「大精霊だからとはどういう?」
「風の大精霊の風はただの風ではない。天候そのものを操ったとも言われている。それに加え、歴史上大精霊が人に姿を見せたという事実が存在しない。それほどの警戒心が強かったのだ。」
「どの技、どの魔法を扱うには基礎がないと全てが無駄になるでしょ?だからね?その影響を強く引き継いだからこそ、基礎となるその属性になったのよ。」
「そういうことでしたか・・」
確かに、武器を取って戦うには素振りが基本、そしてそれを行うには木刀から始めるし、自然を愛するなら自然で出来た木製が一番だし金属性は嫌だろう。
それに、あらゆる魔法を扱うには魔弾が基本中の基本で、魔弾が下手なやつはどんな強力な属性を持っても無駄と言われるほどだ。
大精霊は、それぞれが司る属性の原点とも言われているから、魔弾も木刀も極論だけど、あらゆることの原点ともいえるから、それならおかしくはないのかしら?
「これらの事実が分かったのは伝承や各地の言い伝えを集めた推測がほとんどよ。でもそれ以外考えられないのよ。」
「これなら、ノアとイブのファミリーネームがはてなになる理由もおかしくない。当然だ、我ら人間に表示されるファミリーネームは人間界で使われるものだ。ノアとイブのようにシルフィードは種族そのものであり、人とは異なる存在だからな。」
「だからこの子たちは、ノア・シルフィード、イブ・シルフィードとして転生したけど、シルフォードってファミリーネームは人間界に存在しない、けどファミリーネームはあるから所謂バグが起きてこうなっちゃったのね。」
「ファミリーネームなしで転生するのが通常だが、2人は色濃く受け継いで生まれ変わったからこそ残ったのだろうな。・・ある意味才能があったのだ。」
そうか・・。
「で・・・君たち、自分たちのこと聞いてどう・・?」
さっきから私の膝の上でピクピクからプルプルに変わりながら私の胸を枕にして顔が蕩けてるヒナにくっついてすりすりしてる姿は可愛いけど・・マジで興味ないのね。
一応聞いてたみたいだけどガチで他人の話を軽く聞いてますくらいのリアクションだった。
周りのメンツは驚いた表情になってるわよ?
-驚きはしたけど、何かそれを知って変わることある?-
「まぁ、ないと言えばないわね。」
-それなら、私たちには血の繋がった親はいないってことで良い?-
「それについてだが、おそらくだが君たちの言う通りいないだろうな。」
「私もそう思って調べたんだけど、君たちは赤子として転生したものの、その生まれ落ちた先があの村の家の前だったみたい。」
「こう言っては悪いが、生まれ落ちた場所は運が悪いかったとしか言いようがないな・・。」
-でも、そのおかげでシルさんやヒナさんたちと出会ったなら代償としては十分だと思う。-
「そうとも言えるな。まぁ、君たちがそれで良いというなら私たちから何も言うことはない。」
-ところで、称号欄にこれが増えてるんだけどスルーしていい?-
「ちなみに聞くけどどんなの?」
タイミング的に嫌な予感がするんだけど?
風の大精霊の生まれ変わり
風の大精霊が転生し、生まれ変わった存在である証。
自然に由来するもの経由であらゆるものを見通し、聞くことが可能。
つまり、植物経由で誰がどこで誰がいるか把握することも可能で、山の中とか草原にいたら誰がどこにいても手に取るように何してるかわかるということらしい。
地味にとんでもないわよね。
全員「・・・」
本人たちが言うには、種族や身分に変化はなかったらしい。
「あのお父様・・お父様たちの推測が確定しましたが。」
「・・・」
「後お母様・・ステータスに出ないと言いつつ予想外な場所に出てきましたが。」
「・・・」
お父様とお母様が嘘だろマジで?って顔をして固まってる。
そして、双子ちゃんはと言うと伝えるべきことは伝え終わったと早速とヒナの膝によじ登ってヒナの胸に顔を埋めてスリスリして幸せそうにしてる。
うん・・・可愛いけど君たちホントに興味ないのね・・。
一応言うけど、大精霊の存在自体が、下手すれば私たちが持ってる神様の加護よりも希少だから今ここにいる誰よりも最もヤバい存在だって意味をしてるのわかってる?
・・わかってたとしても、この子たちはスルーしてるわね・・この子たちに関しては大事なのはヒナとヒナの手作りごはんしか興味ないわけだし。
-で、聞いていい?-
・・ホントに君たちマイペースね・・。
「なに・・」
-結婚って、何か条件ってあるの?-
・・ん?
「いやまぁ・・一応何もないけど・・昔は成人しないとダメだったけど、今は特に年齢制限もないわよ?」
私がそう答えるとリンが付随して教える。
「一応未成年でも可能だ。結婚は、何の飾りもないシルバーリングを配偶者同士が握り合った状態で神様へ教会で祈りを捧げるモノだ。そして、握ったシルバーリングに何かしらの宝石が現れ、不思議な模様が描かれていれば無事に結婚完了だ。」
「つまりは、神様に結婚しても良いかと尋ねて、OKだったら宝石とその模様が現れ、ダメだったらシルバーリングに何も変化はないってことね。だからこそ、年齢制限は意味がないって途中でわかったんだけど。」
心の底から互いに願ってないとどんなに頑張っても結婚出来ないからこそ、片方を脅迫して結婚することは不可能と言われてる。
故に、稀に結婚の儀式はせずに籍だけ入れるパターンが存在するがその場合は、正式に結婚したわけじゃないから、1つの家族ではなくただの他人同士の契約関係と言うだけだったりする。
「それがどうしたの?」
そして、そこから予想外なリアクションがあった。
-私たちヒナさんと結婚する-
・・・・え




