拾った人間、飼います
ヒナさんですが、ナレーションのようにしゃべってる部分は頭の中のみと思わせて、実は全部口から出て言ってます。
なので、シルさんたちからすると、顔を見れば考えていることがわかる以前の問題で全部自分でしゃべってるから理解できている状態。
おまけに、ヒナさんは考えていることが顔に出やすいので本人は深層心理まで見抜いてる!
と思っているのは顔に考えていることが出ているのに加えて考え事が全部口から出て言ってるからという真実だったりします。
そんな雰囲気でヒナさんの妄想劇を楽しんであげてください。
--寝子雛--
どうも・・どうやら異世界転移というより世界規模で拉致されたらしいヒナさんです。
で、誘拐犯らしき人たちの元から周囲の被害状況を全部無視して大暴れして逃げました。
結果、大爆発してどうにか逃げることに成功しました。
いやぁ、あの時の賭けが成功してよかった。
適当に魔法陣を書き換えれば転移する類っぽかったから違う場所に飛ばしてくれないかなーって思ったけどガチで成功してよかったよかった。
あの場にいるよりは絶対にましだったはずだしね。
ふぅ。
さて、現実逃避はここまでにしましょうか。
「ん?一人劇場は終わったの?」
どうやら、私の口は相変わらず施錠されてなかったらしく考え事が全部垂れ流しになってたらしい。
で、この女神様はそれを見て楽しんでた模様。(膝の上にすごくでっかいにゃんこがいる)
「女神様・・・あんたまでそう呼ぶか。」
他の人にも呼ばれてるっぽいニュアンス・・ということは。
「他の人も呼ぶということはやっぱり女神様で間違いないのでは?」
「違うわあほ。」
見事なツッコミである。
「で、あんたの独り言であんたのことと状況は大体わかったわ。だから、自己紹介はいらないわよ。もう聞いたし。」
察しが良いのか私の口がマーライオンなのが悪いのか何も説明せずに会話が終わった。
そして私の膝の上と周囲はにゃんこたちでいっぱい。
けど、女神様は何故かスルーしてる。
大抵の人はツッコミを入れるんだけど、慣れてるっぽい?
「あんたもなんていうか苦労したのね。さっきの独り言から大体察したけど。」
まぁ、顔を見れば考えてることくらい全部見えるけどと呟く女神様・・女神様だから読心術はお手の物なんですね?
「あの・・私の勘なんですけどやっぱりあの魔法陣って世界規模で拉致する奴です?」
「そうね。私の推測だけど、あんたが盛大に引っ掻き回した結果、最後に発動した爆破でその魔法陣も周囲一帯もボロボロになってるでしょうね。仕返しとしては及第点ね。」
被害総額は考えないようにしよう。
拉致加害者のせいだからあっちが弁償するべきだよね。
「あんたも想像ついてると思うけど間違いなくあんた異世界人ね。」
「やっぱり違う世界でしたか。」
「まぁねぇ。あんたが着てる服、ボロボロだけど素材がそもそも見たことないもの。」
「あぁ・・」
確かに私の服・・日本製というか化学繊維とかだからなぁ。
というより、確かにボロボロだ・・。
シャツとひざ下までのスカートとすごいシンプルだったけど、あちこちに必要ないスリットが入ってたり無駄にセクシーな穴があったりダメージジーンズよろしくいらないのにダメージ加工されてとこれ・・色々ときわどい恰好してる。
「とりあえず、その格好で街に行ったら間違いなくエロい目に合うだろうからこれでも着な。」
「うぅ、ありがとうございます。」
やっぱり女神様だこの人は・・ありがたやぁ。
「拝むな」
「だって・・すごいご利益ありそうだもん。」
特にそのおっきなおっぱいに、夢とロマンと癒しが埋まってそう。
「はぁ・・さっさと着替えてこい。」
「はぁい。」
とりあえずと、もらったのは真っ黒なワンピースだった。
脛辺りまである長い奴だった。
けどこれ・・・なんだろう。
見た目以上にすごく軽い・・・・。
「私のおさがりで申し訳ないけどね。」
女神様のおさがりかぁ・・ゆったりしてるからあのおっきなおっぱいも隠せるね!
私は、小さくはないけど大きくもないしなぁ・・ギリギリCくらいだし。
あ、一応言っとくけど、そのCがどっちに近いかは内緒だからね?
ご想像にお任せします。
ただ、身長は高くないから実年齢より幼く見られがちだけど・・。
なんかの加護がついてそう。
「加護はついてないけど、ちょっとやそっとの刃物は通さない頑丈さと、ある程度の魔法は耐えられるから軽い防具みたいなもんよ。後で街でまともなものを準備しなきゃね。」
これでも十分なんじゃないの?
私は、割とワンピース好きだし、黒は好みの色だし、このままでも別に構わないんだけど・・もったいないし。
十分すごいと思うんだけど、女神様からするとないよりまし程度の扱いらしい・・この場合私がどれだけよわっちぃと思われてると思うべきか、過保護というべきか。
でも女神様はお優しい方だからきっと後者の方だ。
・・・やっぱり女神様良い人だ・・拝んでおこう。
「拝むな。」
絶対ご利益あるよ。
初対面の人間相手にこれだけ優しいんだもん。
後そのおっきなおっぱい、最高です。
「うっさいわ。」
そして、そのツッコミも素晴らしい。
「まぁいいわ。とりあえず、結論から言うけどあんた帰れる確率ほぼゼロよ。家でも異世界人が帰ったって情報聞いたことないもの。」
「あぁ・・やっぱりですか。」
こういう時の定番だもんね。
帰れないのって。
「そういう割には落ち込んでないのね。」
「まぁ、天涯孤独の身なんで。」
お父さんとお母さんが半透明の状態で私に取り憑いてたらわかんないけど。(私に集まるにゃんこたちは昔からやたらと私の斜め上を見てるけど)
「・・そう。これからどうする?」
「女神様について行っても・・良いです?」
押しつけがましいよね・・でも、いろんな意味で女神様と離れたくない。
「・・・ふぅ。」
何故に、安堵のため息?
そこは、あきれのため息では?
いつまで世話になるつもりなんだよこの小娘的な感じで。
「・・一応自己紹介しとくわね。私は、シル・イーリス。一応貴族令嬢だからいざとなれば身分で周囲の連中を黙らせるから。一応言っておくけど人間だから。」
お貴族様なのよりも気になる点が一つ。
この世界では、
ファミリーネーム持ち=貴族
という意味になるから私も名前を名乗る時は苗字は使わないほうが混乱を招かないから気をつけろだって。
それよりも
「・・・・え、人間?」
どこが?
こんな美人でおっぱいおっきくて優しいのに!?
無償でいろんなのたくさんくれたのに!?
「・・・とりあえず種族は人間だから。」
私の考えがスルーされた!
絶対私の考えてること見抜いてるのに!
「で、あんたね・・家の子たちが拾ってきたのよね。」
え?
私拾われたの?
人間を拾うって・・どんな子なんだろう?(人かどうかもわからないけど)
「で、あんたを飼いたいらしいわ。」
私はペット要員だったらしい。
「でも、あんたの気持ち次第という言葉で一旦中断してるんだけどその状態ならOKってことね。」
どうやら、あの安堵のため息は女神様のお子さんのお願いに応えることが出来たという意味だったらしい。
やっぱり女神様は良い人だ。
「はい。・・あの、その私を拾った子・・というのは・・。」
女神様がいくら優しくておっぱいがおっきくてもその子がヤバかったら命がいくつあっても足りないから確認しなきゃ。
「あぁ・・あんたの考えてるようなヤバい子たちじゃないから安心しなさい。」
ほぉ・・よかった。
「というか、隣にいるんだけどね。」
「え?」
隣を見ると双子の子供がいた。
いつの間に!?
そこにいなかったよね!?
「あんたがにゃんこに埋もれてるときからずっといたわよ。」
「え!?」
全然気づかなかった。
けど、手が届きそうで届かないすごく微妙な場所にいるのはなんなんだろう?
というか、さすが女神様のお子さん!
超かわいい!
5歳くらいかな?
すっごいかわいい。
そして、女神様のお子さんは妖精さんらしい。
これこそ、間違いなく妖精さんで人間じゃない!
女神様は当然女神様だから人間じゃないのは確定だし、お子さんが人間じゃないのは当然だよね!
けど、そのくらいの年の子にしては珍しい・・すごく物静か。
大抵わーきゃー言ってすっごいうるさいのに・・このくらいの年の子って。
やっぱり女神様のお子さんだから良い子なんだね!
というかこの子たちのペットならむしろご褒美なんですけど。
「男の子がノア。女の子がイブよ。この子たちは喋らないから。」
名前を覚えようと頑張ってたら途中から続く女神様の言葉に詰まる・・。
ん?
喋らない?
「この子たちはちょっと色々あってね喋れないのよ。」
コクリと頷く双子さんたち。
そして無表情。(でもノリは結構いいらしい)
「そして、感情もかなり硬いから」
なるほど・・これは地雷案件だな。
絶対過去にヤバいことの経験者でしょ・・聞いたら絶対にダメなやつだ・・。
「で、双子ちゃんがあんたを拾ってきたからとりあえず治療だけしておいたわ。ちなみに3日は丸々寝てたわよ。」
そんなに寝てたんだ・・というより呼び方・・。
「とりあえず、今日はもう休むから体洗ってらっしゃい。」
「あ、はい。」
お風呂は、所謂ドラム缶風呂でした。
正しくはドラム缶のような見た目のナニかだったけど。
金属っぽいのは確かだけどよくわからない素材だった。
石鹸は日本にあるのよりはちょっとあれだけどいい香りがして使い心地よかった。
ちなみに周りは衝立を置いてあったよ。
それと、タオルや石鹸とかはニャンコたちがくれました。
異世界のニャンコはかなり賢いらしい。
他にもおやつ代わりに果物らしき物体ももらいました。(和梨っぽい味がした)
・・・にゃんこにお世話される女子高生って・・。
「とりあえずさ・・あんたの前髪、切っていい?」
「え?」
いきなりどうしたんです女神様?
「だって、鬱陶しいんだもの。」
あぁ・・・。
「なんか意味あんの?」
「幼い頃に、気持ち悪い顔した男の人がやたらと集まって・・全部どうにかなったんですけど、私の友人が前髪を伸ばして顔をある程度隠せばイケる!って。お父さんとお母さんもその友人に賛同してたから。」
前髪を伸ばして顔を隠すようになったのは幼稚園の頃で、小学校以降現在まで私の顔をまともにする人は幼稚園の頃からの幼馴染だったオタ友と家族くらいだった。
後は、各学校ごとに偶然かわからないけどお父さんとお母さんの親友さんがいてその人がさりげなく見守ってくれてたりした。
「あぁ・・・納得した。」
すごく他人事に聞こえないと呟く女神様。
確かに今でさえこれだけ美人だもの。
幼い頃なんてまさしく天使か妖精かと呼ばれてただろうからいろんな人が集まってきただろう・・。
女神様の性格的に自力で対処出来るように周り人が女神様の実力を高めて自分1人の力で生き残れるようにしたんじゃないかと勝手に推測。
「まぁ、私の場合は私の両親がドが付くほどの親ばかでね・・私によからぬことを企んだ時点で相手を関係者含めて始末する有様だったから私がそういうやつを見たときは大抵ボロボロか、私自身で反撃するのが当たり前になったころだったわね・・。」
どこか遠い目をしてるところ女神様。
あぁ・・崇拝者どころか狂信者だったんだね・・ご両親・・。
気持ちはわかるけど。
「で、どうすんの?自分で言うのもなんだけど、私結構実力には自信があるし、身分で相手を消すことも出来るから守ることはどうとでも出来るから好きにしていいわよ。」
今さらっと消すって言いました?
消せるの?
物理的に?社会的に?どっち?
どっちなの?
女神様の場合どっちでもできそうなのが怖いんだけど?
と視線を向けて聞いたけど無言で笑顔を向けてくれただけだった。
答えてくれないとその無言の笑顔は怖いんですけど!
美人だけど!美人だけど!!見惚れちゃったけど!
「じゃあ・・・切りたいです。」
さすがに10年近くこの状態で過ごしてたら慣れるけど時々鬱陶しい。
髪が長いのは良いんだけど前髪だけは鬱陶しかったんだよ。
横とか後ろは長くても気にならないんだけど。
「わかったわ。ちょっとじっとしてなさい。」
そして、女神様がサクッと切ってくれました。
鏡でちょこちょこと切るたびに見せながら私の顔を一目見たところで頷いて切る
そして鏡で見せて私の顔を見て頷いて切るの繰り返し。
その間、私、ガチで一言もしゃべってないし、鏡で見ながらへぇ、こんな感じなんだぁと思ってただけでもうちょっと短くとかそういう感想一切なかったのに。
そして気付くと、眉をぎりぎり超えないくらいの長さになった。
その超えないラインは本当に絶妙。
ついでに、横髪とか後ろ髪を梳いてもらったから見た目は特に変わってないけどすごくさっぱりした。
女神様が私の顔を見てそんなもんでしょうねと言って、改めて鏡で自分を見て、初めて
あ、この長さだと実感したくらいだった。
後、すごくすっきり。
ガチで女神様は読心術の持ち主らしい。
むしろ私の深層心理まで読み取ってない?
「でも思った通りというか、思った以上にあんた整った顔してるわね。」
「そうですか?」
女神様には負けると思う。
「自分で言うのもなんだけど、私は例外にしていいわ。・・さんざん似たようなのを言われてよくわからなくなってるから。でも、私の身の回りで整った顔の連中はそこそこ見たけどその中でも上位に軽くランクインするわよ?」
「そうなんだ・・」
知らなかった。
まぁ、ずっと顔隠してたし、お父さんとお母さん、オタ友からはかわいいってよく言われてたけどいわゆる身内贔屓だと思ってたし。
「それなら確かにきもい連中が集まるのも納得だわ。」
納得しないでほしかった。
「そうなんだ・・でも、色々とありがとうございます。」
ホント色々と。
無償で助けて、治療してご飯も寝るところもお洋服も、私の将来?も無償でくれて。
私の幸運は女神様に出会えたことだと確信できる。
「良いわよ。その分双子ちゃんの従者として頑張んなさい。」
「はい!」
そうか・・女神様は貴族さんらしいからそのお子さんたちに仕え、守る立場の人・・・というより専属?が欲しかったんだ。
じゃあ頑張らないとだね!
ガチで弱いけどね!!
にゃんこ数匹に簡単に寝転がされるレベルだよ!
そして、簡単に押さえつけられて動けなくなるよ!
おまけに体力もないよ!
だから余計にオタ友が、押し倒されたらガチで終わりだから絶対に知らない人には近づくな休みの日も必ず1人でうろつくなとくぎを刺されたからね!
あ、そうだ。
「ずっと思ってたんですけど聞いていいです?」
「ん?」
「私、昔からにゃんこが寄ってくるというか、懐かれやすくて、それを周りの人は見るたびに大体なぜ?って聞いてくるんですけど、女神様は聞いてこないのが不思議で・・」
「あぁ・・そういえば普通の人間はにゃんこは集まってこなかったわね。」
ん?
予想外な返事が来た・・。
「私以外にも同じ体質の人が?」
「横にいるじゃないのよ。」
横?
見るとノア君とイブちゃん。
そして、私と同レベルでにゃんこに埋もれてる。
あ・・そっか。
目を覚ました時ににゃんこに取り囲まれてたのは、いつもの私の猫寄せの効果だと思ってたけど、この子たちの影響で集まってたからただの偶然で、
同じ能力持ち?の私の能力で勝手に集まったんだとずっと勘違いしてたんだ・・。
「後、ノア君とイブちゃんが私と微妙な距離を取るのは?」
「それね・・その子たちとんでもなく警戒心が強いのよ。・・たとえその子たちがあんたを飼うと言って拾ってきたと言ってもスキンシップしてもいいかどうかはまた別の話・・。」
「えぇ・・・」
つまり、信頼度を頑張ってあげろと。
試しに手を近づけてみたらスイっと微妙に届かない距離感でよけられた。
その代わりにテシッとお手をしてくれたけど。
そのくらいは、信頼されてるらしい。
一切信頼されてないとお手すらしてもらえず、気配を消して近寄ることすら出来ないんだとか。
なるほど・・。
頑張って、撫でまわせるように努力させてもらいます。
ちょっと残念だけど、見てるだけで癒されるし、こうして色々施しを受けてる身としてはそれ以上を願うのは贅沢だと思うし、だからそれ以上は努力して実力で認めさせて見せます!
お手をしてくれるのもそれはそれでかわいいからアリだし。(女神様が結構な頻度でお手をさせてたけど)
・・まずは体力をつけることからかな。
ニャンコに押し倒されて動けなくなる有様で女神様に呆れた表情をもらうレベルだからね!
そのおかげで、しばらくの私の課題はにゃんこたちをじゃれあってまともに動けるようになることって言われた有様だよ!
つまり、にゃんこ以下の扱いされてるよ!(否定しないけど!)
なんとなく野良猫を懐かせるのと同じ気がしたのは気のせいだと思いたい。
「とりあえず、港町に向かってるんだけど、その道中までガチで街が何にもないのよね。そこまではギルドカードの発行とかもろもろの準備は待って頂戴。」
どうやら、女神様のお家に帰る途中らしく、そのお家は今とは異なる大陸にあるらしい。
「ギルドカードって身分証明書みたいな?」
「それに追加して、自身の診断書とか分析書みたいなものね。」
自分自身について何でも書いてあるらしく、ゲームでよく聞くステータスと同じ認識でよさそう。
・・オタクなので、すごく楽しみだけど、贅沢は言わないし待てばもらえるんだからむしろこのワクワクを今は楽しむのが吉。
「お世話になりっぱなしだし、贅沢言わないので気にしないでください。」
というか、私がこの状態でそんなわがまま言ったら女神様にお仕置きされちゃう・・・・おっきなおっぱいの美人にお仕置きされる・・良いかもしれない。
「んなことせんわ。」
ちょっと残念と思ってる自分と、変な扉を開かずに済んだと安心すべきか・・。
「とりあえず、自分の身を守るためにも基礎を身に着ける必要があるわね。」
「よろしくお願いします。」
ご褒美はそのおっきなおっぱいで私を埋めてください。
「そのまま窒息させてあげようか?」
・・ありかもしれない。
ある意味での最高の瞬間だと思う。
ただ、死と隣り合わせだけど。
「はぁ・・まぁ、窒息はさせないけど、今度ね。」
やった!
頑張ろう!
ちなみに、頑張ったらホントに埋めてくれてびっくりした(窒息しなかった)
逆に、そのまま幸せすぎて意識が飛びそうになったけど。(良い匂いした)
「とりあえず、魔力の操作の仕方からね。初期魔法は2つあるけどそれを扱うには魔力の操作が出来ないと始まらないから。」
「はぁい」
初期魔法は、簡単に言うと魔力を操作出来れば誰でも出来る基本中の基本で、
魔力の玉を遠くに飛ばす魔弾
身体能力を上げる身体強化
が、初期魔法の2つで、私がこれから覚えるやつ。
で、
属性魔法はその人によってさまざまで、例えば火属性であれば火を扱う魔法が出来るし、
雷属性の人なら雷を扱う魔法が出来る。
初期魔法より圧倒的に強いけど、自身の属性以外の魔法は扱えないらしい。
そこから先は自身の属性魔法をどういう風に成長させるかによって変わってくるんだって。
バリエーションを増やして万能タイプになるのか、
一点特化で出来る範囲が狭くてもすごく強いようにしちゃうのか、
属性魔法に頼らずに得られるその他のスキルを得るか、
その他のスキルは例えるなら、武器を扱うことだって慣れればその武器のスキルが手に入り、
ゲームであるようなその武器専用の技を覚えたり、その武器を扱うと他の武器を使うときよりちょっぴり強くなったりするんだって、
だからそういうスキルと自身の属性を組み合わせて戦うことも、
戦わずに私生活を支えたり、モノづくりに特化させたり、癒し系の魔法にしたりと
自分がどうなりたいかでとても幅が広いらしい。
所謂すごくたくさんあるスキルツリーをどう育てていくかで、未来は無限大というやつらしい。
「属性魔法は、そのギルドカードって言うのがないとわかんないんですか?」
「大雑把なら、自力で発動させてわかるけど、具体的にどういう属性なのかは判断がつかないから事実上はそうなるわね。」
そっか・・一つの魔法を発動させたとして、それがどの属性かは複数の可能性があるから候補は上げることはできるけど具体的にどれだ!っていうのはわかんないんだ。
一応鑑定魔法みたいなものは存在するらしいけど割と少数らしいのでギルドカードで見て判断するのが一般的なんだって。
でも、ちょっと楽しみかも。
まずは今出来ることを順番に慌てないで頑張ろう。
「とりあえず、魔力を操作する前に自身の魔力を感じ取るところからね。」
あの時、気合で出来たから意外と楽勝だったり?とか思って言われた通りに頑張ってみたけど、出来はするけどとんでもなくぎこちない状態で逆にびっくりだった。
けど、初めてやるにしては上手な方らしい。
で、あの時は出来たということを言ってみたところ。
「いわゆる火事場の馬鹿力と言われる奴なんじゃないかしら。で、今はいろいろと安心できてリラックスできてるから体がやり方をなんとなく覚えてるから出来なくはないって感じなんじゃ?」
とのこと。
つまり、あの時の土壇場で発動させなければ魔力を動かす感覚が一切わからずに今以上に時間がかかってた可能性が高いと・・。
でも、確かにわかる気がする。
頭では説明できないけど、なんとなくこうしたら良いというのはわかるから出来るけど、思った通りに動いてくれないもどかしさ。
あれかな?
理想ではすごくキリッとかっこよく動けてるのにいざやってみるとすごく体が言うことを聞いてくれなく想像以上にへっぴり腰になっちゃうみたいな。
うん。
女神様が言うにはとにかく数をこなして慣れていくしかないらしいので暇さえあればとにかくやってみることにしてます。
簡単に言うと、心臓から湧き水のように魔力を呼び出して体全体を血のめぐりのように循環させるだけ。
けど、湧き出させる的な部分で想像以上にゆっくりで、そこから体全体を巡らせるのがそれはもう鈍行・・。
うん・・頑張ろう。
で、しばらく進みつつ、にゃんこたちがせっせといろんなのを拾ってきたり、
野営に適してそうな場所を見つけてきたりとものすごい活躍を見せる中、私が体力も全くないので結構な頻度で休憩をはさんだり、女神様が何度も休憩するのが面倒くさがって私をおんぶしてくれたりして進んでます。
そんな中、ちょうど良い洞穴を発見し、そこでお昼ご飯にすることになりました。
この世界のパンを食べながら、日本のパンとの違いに楽しみつつ食べ終わったところでくいくいとお子さん方に裾を引っ張られた。
「どうしたの?」
-あっち-
喋れないので筆談らしい。
で、不思議なことに日本の言葉とは一切違うのに読めるのだ。
その代わり書けないけど。
これも異世界人特有なのかな?
で・・
「あっち?に行けばいいの?」
双子((コクリ))
ついてくればいいらしい。
何か見つけたのかな?
「女神様。お子さん方が何か見つけたらしいのでついて行きます。」
「そう。行っといで」
おっとりした見た目でも性格は割とさっぱりとした姉御という言葉が似合うお方である。
そこがまた良い。
で、ついて行くと、何にもない行き止まり・・でも真ん中には私の腕がちょうど通りそうな穴が1つ。
「えぇっと?」
-穴に手入れて-
「入れればいいの?」
双子((コクリ))
この子たちが突っ込めというから心配ないだろうし突っ込んでみる。
そして、肘くらいまで穴に手を入れると奥に何か硬いものがぶつかる。
「ん?なんだろ?」
-それ、引っ張り出す-
「引き抜けばいいの?」
双子((コクリ))
「わかった。」
言われた通りその謎の物体を握って引っ張り上げると。
ジャラジャラジャラと真っ黒な鎖が出てきた。
「・・・鎖?」
双子((コクリ))
「どう見ても鎖だよね?」
双子((コクリ))
どうすればいいんだろ?
「これ・・誰かの落とし物だったりするのかな?」
-ヒナさんのものにして良いと思う-
-誰のものでもないから-
「そうなんだ。」
武器も何もないし、ちょうどいいか。
割と長いから巻き付けて防具にしてもいいし、むちみたいに振り回すだけでも十分だろうし、
こぶしに巻き付けて殴ったらそれだけでも十分威力は増すだろうから割と使い勝手が良いのかも?
「使い方次第では、いろいろ出来そうだし鎖だから皮の鞭みたいなのよりは頑丈そうだもんね。」
双子((コクリ))
そして気付くとさっきまであった穴はなくなってた。
さすがファンタジー世界。
謎だ・・・そうなるとこの鎖は、ゲームで言うところのポップしたってやつなのかな?
で、役割を終えた宝箱よろしく消失する的な。
「というわけで、よくわからない穴から真っ黒な鎖が出てきました。」
女神様に報告したら頭を抱えられた。
「はぁ・・・・」
おや?
どうしたんだろう?
お子さんたちも私と一緒に首をかしげて不思議そうに女神様を見てる。
「はぁ・・とりあえずそれは、あんたにしか使えないものよ・・詳しいことは明日にさせて・・疲れた。」
「はぁい。」
よくわからないけど特別なものらしい?
で、その日はにゃんこたちをじゃれあったりお子さんたちと私の故郷の話だったり
お子さんたちや女神様たちのことについて色々お話しして過ごしました。
でも、この鎖・・なんなんだろうね?
幅が1センチちょっとはあるまぁまぁ?なタイプの二重チェーンとか言われるタイプっぽい。
でも、見た目以上に重たくないんだよなぁ・・。
ヒナさん
幼い頃に気持ち悪い男性の顔ばかりを見てたため、基本的に男性とは距離を開けがち。
なので、好みは女性に偏りつつあるので余計にシルさんの美貌と豊満なスタイルに惚れてます(百合街道に向かいぎみ)
ちなみに、よく言ってる幼馴染のオタ友は察しの人はお察しの通り女性だったり。
そして、シルさんは可愛いものが好きでヒナさんはオタ友が猫寄せ天使というほど見た目は清楚で控えめで儚げなのでじゃれあいの延長戦という扱いでよく抱きしめて撫でまわしてます。
なので、実はヒナさん密かにその美貌を偶然見た人たち全員を堕としているので隠れファンが多かったり。(という隠れ?サブ設定)




