丸のみ
場面は少し遡り、タケアキ、リョウヘイ、そして、スライム化してしまったドンズの3名が試練の間ことギガイガンの体内にて、巨大な寄生虫であるサナダワームに対峙していた。
ウネウネと動く生物は、全長にして30~40メートルはあろうかという長さであり、また、全身は白く、この空間に同化するかのようのような色あいであった。しかしながら若干埃っぽさが混じっており、動いていても止まっていても判別は可能だった。目があるようには見えず、口は丸く、鋭利な歯が円形に生えていた。
「あまり仲間にはしたくないかもしれませんねえ」
モンスター好きのタケアキがボソッと呟いた。そう思うのも頷ける見た目をしており、いかんせん無機質で、エイリアンの顔の部分に、残りは蛇の胴体といった見た目であり、カッコよかったり、癒しのあるゆるキャラという雰囲気が全くない、ただただ不気味な生命体がこのサナダワームと言えそうだった。
「こんなでかいの、どうやって倒すねん!」
スライム化したドンズが可愛げのある声で叫んでいたが、どうやら、槍は持てるようだった。スライムなので手はないのだが、どういうわけか磁石でくっついているかのようだった。
「きをつけてください。飲み込まれたらおわりですよ」
「ベロベロベロベロ!!!!」
突如として、サナダワームの口腔内から、白いベロが伸びはじめ、タケアキにまきついてしまった。
「うぎゃあ!!!やばいです!!!」
タケアキが悲鳴をあげたかとおもうと、ベロはまた口腔内に戻り、吸い込まれてしまった。
「おいおいおいおい!タケアキはん、ここで脱落ってことなん?こんな展開あるかいな!!!あっけなさすぎやろが!!!」
リョウヘイが冷静に分析しつつ、ドンズに話しかけた。
「とにかくいまは残された2人でどう倒すかに集中しましょう。幸い、私の記憶ではこのモンスター、ワンパターンの攻撃しかなかったはずですよ。そう、あのように、ベロを伸ばして対象をまきつけ、胃の中に収めるのです!あれ、どうにも、サナダワームの様子がおかしいですね」
タケアキを体内に取り込んだサナダワームは、突如として動きを停止したかとおもうと、天井をつきやぶったまま、どこかへと去ってしまった。細長い身体が天井に空いた穴を通り抜けていく光景は、なかなか見ものであった。しばらくすると、試練の間は静まりかえり静寂の時間が流れた。リョウヘイとスライム化したドンズがボンヤリしていると、ドンズの身体に異変が生じた。
「ん、なんや?。。。」
なんと、みるみるうちにスライムと化したドンズの身体が元の人間の姿へともどっていったのである。
「あ~これ。ギガイガンが死にましたね」
「そのとおりですよ。どうです。私の活躍ぶりは!」
上から声が聞こえてきたかとおもうと、サナダワームが天井に空いた穴からまたしても戻ってきた。しかしそこには敵意を感じなかった。
少し間が空いてしまいました。




