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困ったことになった。
進級しても涼乃とは同じクラスになれず、ならばまた同じ委員会をと狙っていたのに、予期せぬ事態に襲われてしまった。
「では、多数決で二年三組の学級委員長は山丘くんに決まりました」
無責任な拍手の音が僕の胸に反響する。
学級委員長? この僕が? ウソでしょ?
「山丘、よろしく頼むぞ」
担任は晴れやかな笑顔で僕に言う。
待って先生、面倒な委員長決めがすんなり終わってホッとしたのは分かるけど、絶対僕はやめたほうがいいです。人選ミスです。
チラチラと担任の顔をうかがうけれど、古くさい黒縁眼鏡のベテラン男性教師はすでに次の委員の選定に進んで、僕のことなんか見向きもしない。
一方、こっちを見てニヤニヤしてるのは本山だ。二年連続で同じクラスになったこいつは、あろうことか僕を委員長に推薦しやがった。
待ってください、これは本山の嫌がらせです!!
なんて叫び出す勇気があるはずもなく。
僕は本当にこの大役を押しつけられてしまったのだ。
最悪だ。




