表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/684

とある出会い

 翌朝起きた俺は、この街のギルドへ依頼を受けに宿から出る。しかし、ここで問題が発生する。それはギルドの場所が分からないと言う事だ。



 こんなことなら昨日ララちゃんとチルさんに聞いとけばよかった。



 今更悔やんでも仕方がないのでギルドらしき建物を探す。以前、オルランドではでかい建物ばかり探して失敗したからな。今回はそうはいかない。では、酒場を探しに行くか。



 なんだと……



 酒場が見当たらない。そんなはずは無い。マルコが以前言っていた。ギルドと酒場は合併していると。



 つまり、酒場を見つければそれはギルドだと言うこと。なのに何故酒場が見つからない。焦っても仕方ない。気楽に探そうと考えて俺は街をフラつくことにした。



 運が良いことに俺はチルさんと会うことが出来た。彼女は昨日と同じような格好をしていた。相変わらずエロい格好だ。



「チルさん」



 俺はチルさんに声をかける。声をかける理由はギルドに案内してもらおうと言う単純なものだ。別にやましい事など何も無い。



「ショウ様。奇遇ですね」



 彼女はこちらに振り返り笑顔を向けてくれる。正直言うとその笑顔で何人の異性が虜になるやら。それと邪な目で貴方の尻を見ていた自分が屑に思えてしまう。実際、屑だが。



 そんな事は置いといてと。



「チルさん。今時間あります?」


「ええ。大丈夫ですよ。何かご用件でも?」


「ギルドに案内してもらえないですか?」


「ギルドにですか? わかりました」



 そう言ってチルさんは俺の前を歩きギルドへと案内してくれる。



「あのチルさんって今日は仕事は無いんですか?」


「はい。今日は非番なので」


「そうなんすか」


「ショウ様は冒険者なんですよね?」


「そうっすよ」



 ギルドに着くまでの間、チルさんと世間話をしながら歩く。そしていつの間にかギルドに辿り着いていた。



「ここがギルドですよ」


「酒場では無いんすか?」


「この国では酒場とギルドは別になってるんですよ。酒癖の悪い冒険者が街の人に絡んでしまわないようにと」


「成る程……」


「酒場に行きたいなら案内しますよ?」


「ああ。いや、俺はこれから依頼受けに行くんで」


「そうですか。それでは私はこれで」


「はい。ありがとうございます!」



 チルさんは俺に小さく手を振って街の方へと歩いて行った。



 ギルドに着いたことだし早速依頼を受けようと掲示板の方へと行く。掲示板の前には何人か立って居た。その中にはやはり獣人の姿もある。



 ほへぇーやっぱ獣人の冒険者もいるんだな…



 そんな事を思っていたら後ろから声を掛けられる。



「よう。兄ちゃん。なんか良い依頼あったかい?」



 振り返ってみると、そこにいたのは熊みたいな厳ついおっさんだった。いや、熊みたいというよりは熊の獣人だろう。熊の耳生えてるからな。



 だがこんな厳ついおっさんに熊の耳が生えてるってなんか嫌だな。



「そうっすねー。このピュトンの討伐とか良さそうですね!」


「ほほー。ピュトンか……兄ちゃん一人で行く気かい?」


「そうっすよ?」


「なら俺と一緒に行かねえか!?」



 何言ってんだ?


 このおっさんは?



 基本ソロで依頼を受けるのが俺なので、断る事にした。それに、もし同行するなら美人の方が良いに決まっている。



「いや俺は一人でいいっすよ」



 キョトンとするおっさん。そして何故か周りの連中がザワザワと喚き出す。



「おいおい、あのガキ、ガストンさんが同行してやるって言ってんのに断りやがったぞ?」


「あいつバカじゃねえのか?」


「よっぽど死にたいんだな」


「それにしても黒髪なんて珍しいな」


「冴えない顔してるわー」


「可哀想に……」



 おい……最後の方はなんだ?


 バカにしてんのか?



 ブチキレたいとこだが後が面倒なので無視することにした。



 それよりこのおっさんはガストンっていうのか?



「ガッハッハッハ!!!」



 えっ?


 なになに?



 いきなり大声で笑い始めたガストンに軽く恐怖する。断られて逆上するよりはいいけど、いきなり笑い声をあげらるのは気味が悪い。



「いやー気に入ったぜ、兄ちゃん! 俺も有名人だと思ってたんだけどな!」



 有名人?



 そうか。だから周りの連中があんなに騒いでいたのか。どうりで騒がしかった訳だ。



「俺はSランク冒険者ガストンだ。よろしくな! 兄ちゃん!!」



 Sランクだと!?


 ルドガーさんと同じランクじゃ無いか!!


 そんなにこのおっさんは強いのか!?



「俺はショウです」


「ショウというのか! 良い名前だ!」


「あ、あざっす」



 この人テンション高いな。


 Sランクならルドガーさんのこと知ってんのかな?


 聞いてみるか。



「あのガストンさん。ルドガーさんは知ってますか?」


「おお、ルドガーか!! 懐かしい名前を出すな! 兄ちゃん奴を知ってんのか?」


「ええ、まあお世話になってたので」


「そうかそうか! ルドガーは俺の後輩になるな! ガッハッハッハ!!」


「後輩って……」


「あいつに冒険者の基本を叩き込んだのは俺よ!」



 マジかよ!


 じゃあこの人がルドガーさんの先輩になるのか!!



「それよりピュトン討伐行かねぇのか?」


「へっ。ああ。行きますよ」


「そうか! なら俺も着いて行っていいか? もちろん報酬は全部兄ちゃんのでいいぜ!」


「それで良いんすか?」


「ああ。あのルドガーに世話になったってんなら、兄ちゃんの実力は相当だってわかる! 何より兄ちゃんの実力を直接見てみたいからな!」


「は、はぁ」


「そうと決まれば早速依頼受けに行くぞ!」


「は、はい!」



 こうして俺は熊の獣人であり、ルドガーさんの先輩であるガストンさんと出会った。



 どうせなら美女と出会いたかった。


 ちくしょう!

改訂済み

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ