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アホで不憫な彼は異世界で彼女を作る為に奔走する  作者: 名無しの権兵衛
第二章

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激戦

「GOAAAAAAAAAAAAAA!!!」



 魔獣が叫ぶ。とんでもない声量に耳を塞ぎたくなるが、今は我慢である。咆哮に我慢しながら俺は魔法を放つ。しかし、魔獣は傷一つ負わない。



 であれば、自慢のチート武器ことグングニールを投げ付ける。なんと残念なことにグングニールは尻尾に弾かれてしまう。



 くそっ!


 どんだけ硬いんだよ!



 心の中で悪態を吐きながら、次の手を考える。敵が硬いなら、これしかないと武器を取り出した。



「カラドボルグ!!!」



 俺はあのギガスドラゴンをも斬り裂いたカラドボルグを構える。



「はあああああああ!!!!」



 飛び上がり尻尾に斬りかかる。だが尻尾に危機を察知したのか魔獣は尻尾を防ぐように動いた。



 カラドボルグを防がれてしまい一旦下がることにした。どこか弱点とかないのかと、もう一度魔獣を見直す。



 あの額にある人のような形をした所が怪しいが先程から魔法を撃っても全て魔法障壁で防がれている。



 どうやらあそこが大事そうな所だ。だが、迂闊に近づくことすら出来ない。



 ジリ貧かよ!!!


 くそが!!!



「《魔力化》!! 光神、闇神!!」



 魔力化を使い光属性と闇属性の二つをその身に纏う。



「漆黒煌衣!!」



 魔法を纏い魔獣へと攻撃するため飛び上がる。額の方まで飛び上がり額の人の形は上半身だけの女性だった。



 なっ……


 こいつは一体……



 躊躇してしまったせいで魔獣により俺は叩き落される。



「ぐはっっっ!!!」



 地面にめり込む。今の一撃で内臓が潰れたのだろう。腹の方から血がこみ上がって来るのがわかる。



 魔獣はそんなことお構いなしに尻尾で叩きつけてこようと尻尾を振り下ろす。



 あんなの食らったら死んでしまう!!



 なんとか地面から抜け出し尻尾を避けることに成功した。だが、ダメージが大き過ぎる。足がフラつき目が霞む。このままでは次の攻撃でやられてしまう。



 ぐっ……なんとかしねぇと……!


 そうだ!!


 アレがあるじゃねえか!!



「エクスカリバー。本日お披露目の『儚き我が神幻郷(エリュシオン)』!!!」



 エクスカリバーと魔法の鞘を取り出す。この鞘は完全に俺のオリジナルではあるが伝説通り能力だ。



 この魔法の鞘を身に付けると傷を受けない、傷を癒す、災厄を払うなどと言った効果がある。



 つまり、俺の傷は回復するということだ。しかも、何の制限もなく身に着けている限りという優れものである。



 うしっ!!


 本当に治ったな!!



「まだまだ、これからだ!!!」



 完全回復したことで俺は魔獣へと再度立ち向かう。



「GOAAAAAAAAAAAA!!!」



 俺に応えるように魔獣は咆哮を放った。エクスカリバーと鞘を身に付けた俺は魔獣の額へと向かってジャンプする。



 今度こそ!!!



 エクスカリバーを抜き、額にある上半身だけの女性に攻撃をする。



「ぜあああ!!!」



 しかし、剣が届く事は無かった。障壁のような物で弾かれてしまったのだ。



 やっぱり一筋縄じゃいかないか!!



 その時を狙って魔獣が腕を伸ばしてくる。空中にいる俺は躱す事が出来ない。



 しまった!!



 このままでは魔獣に捕まってしまう。なんとか逃げようとしたが空中では身動きなど取れず捕まってしまった。



 くそっ!!



「あ゛が゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」



 激痛に絶叫を上げる。メキメキと全身の骨が軋む音が聞える。



 やべえ……


 このままじゃ握り殺される……



「GAAAAAAAAAAAAA!!!」



 魔獣はさらに力を込めて来る。なんとか両手さえ自由なら脱出できるのにと一か八かの賭けに俺は出た。



「あああああああああああああ!!!!」



 魔力化をしていた俺は一気に魔力を放出する。魔獣は握っていることが出来なくなり手を離す。その隙に俺は脱出に成功する。



 脱出した後にすかさず魔法の鞘で回復をする。でも、どうすればいいか分からなくなってきた。いくらやっても勝てる気がしない。



 ……まだだ!!


 諦める訳にはいかねぇ!!



「ゲイ・ボルグ!!!」



 銛のような形状をした槍を異空間から取り出して投げ付ける。この武器は三十の鏃となり敵に降り注ぐ。敵を突けば三十の棘となり破裂する神話の武器である。



 魔獣に鏃が降り注ぐ。魔獣は躱す事も防ぐ事も出来ず全て直撃した。鏃は棘となり魔獣の内側から破裂して魔獣にダメージを与える。



「GOAAAAAAAAA!?」



 効いてる!!!


 今のうちに畳み掛ける!!!



「バーストバレット!!!」



 怯んでいる内に二丁拳銃を取り出して炸裂弾を撃ちまくる。



「うおおおおおおおおお!!!」



 大量に弾丸を撃ち込み爆煙が辺りを包む。様子を窺っていると、爆煙の中から巨大な光線が放たれ俺の方へと向かって来た。なんとか避けることに成功したが、当たっていたら消し飛んでいただろう。



「くそっ!! どんだけだよ!!」


「GAAAAAA……!」



 煙が晴れると魔獣がこちらを見ていた。負けじと魔獣を睨みつけながら背中に担いでいるエクスカリバーに手を伸ばす。



「エクスカリバアアアアアアアアア!!」



 背中に担いでいたエクスカリバーを一気に振り抜き魔獣へと斬りかかる。しかし、魔獣に当たることなく躱されてしまった。



 まだだぁ!!!



 振り向きざまにさらに斬りかかる。今度は躱れることなく直撃し斬り裂く事が出来た。ブシュッと魔獣から血が吹き出る。



「GAAAAAAAAAA!!!」




 どうやら、ちゃんと効いてるみたいだ!!



 さらに連続で斬ろうとしたら尻尾により吹き飛ばされてしまう。



「がはっ……!」



 尻尾のこと忘れてたわ……



 地面に叩きつけられた俺は鞘の力で回復する。着々とダメージは与えれているものの正直こちらの方が不利だ。こちらの攻撃は微々たるもの。しかし向こうは全てが一撃必殺。



 つまり状況的には圧倒的不利だということ。



「カラドボルグ! エクスカリバー!」



 今度は二刀流で魔獣に攻撃を仕掛ける。しかし、尻尾に薙ぎ払われてしまう。



 全然じゃねえか!!!


 それなら拳だ!!!



 肉弾戦に切り替えたので武器を仕舞う。漆黒煌衣で光属性と闇属性のなっている俺は最大限の力で地面を蹴り魔獣へと攻撃をする。



「くらえや、闇黒拳!!」



 闇属性の拳をお見舞いする。攻撃の手を緩めず連続で拳を振るう。尻尾が来るが、それを避けつつ魔獣の懐に潜り込みインファイトで攻める。



「オラオラオラオラオラ!!!!!」



 拳と蹴りを使って魔獣を押して行く。このまま押し切れると思っていたら魔獣が身体を高速回転させる。高速回転により俺は吹き飛ばされしまった。



「なんつー奴だよ……」



 回転を止めて再び俺に向かって光線を放って来た。



「うおっ!!」



 横に飛び躱す。直撃した地面を見てみると底が見えなかった。その威力の恐ろしさが一発でわかる。



 俺は魔獣と睨み合う。



 こいつに致命傷を負わすには火力が必要だ。


 仕方ない……


 今の俺に出来るか分からないがやってみるか!!


改訂済み


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