売られる
「痛いっすよ。もうちょっと優しくしてもらえないすかね?」
男に連れて行かれてるのだが扱いがひどい。もう少し扱いを良くしてもらうおと話しかけてみる。
「奴隷が生意気言ってんじゃねえぞ!」
怒鳴られた後に蹴りを入れらる。今の俺は貧弱なのでとても痛い。思わず痛みに涙目になってしまう。
ケツ痛い……
しばらく歩いていくとシルクハットを被った小太りの男に出会う。どう考えてもこいつがオーナーなんだろう。腰には鞭が携えてある。恐らく調教用に違いない。
おおう……典型的なオーナーですね。
いや、まあ、知らないんだけどな。小説の中にいる奴隷商のオーナーのパターンって所なだけ。
すると、オーナーらしき男が俺に近づいて来る。ジロジロと念入りに俺を見てくる。キモいので殴り飛ばしたい。だけど、今の俺には何も出来ない。
「おい、こいつのステータスは?」
オーナーは俺から目を離すと俺を連れてきた男に話しかける。
「まだ、確認してません」
「そうか。なら、とっとと調べろ」
「はい」
マジか!!
ステータス見られるの?
それは流石にやばいだろ。
「この首輪を着けるから動くなよ」
男が俺に首輪をつけて来る。首輪がつけられると同時に手枷と足枷の両方が外された。
「この首輪はお前のステータスを表示させる機能とお前のスキル、魔力を封じることが出来る。便利だろう?」
うっせ!
てか、ステータス見られたらやばいんじゃね?
嫌、見ないでえええ!!
「なっ!!!」
「どうした?」
「こ、こいつのステータス見てください!」
男が驚きオーナーが俺のステータスを覗く。
◆◆◆◆
山本 翔 男 17歳[称号]異世界人・Aランク冒険者
Level 520
体力:120万/120万
魔力:150万/150万
知力:80万
筋力:98万
俊敏:92万
器用:90万
耐久力:100万
運:250
【スキル】
《武神》常時発動。ありとあらゆる武具武術において神の領域に達する。ステータス補正、筋力、俊敏、器用、耐久力。物理的攻撃力八割上昇、物理的ダメージ八割減少。
《武具創造》己の知識にある武具を魔力を消費して創造可能。武器、防具、道具は性能により魔力消費量は異なる。
《異空間収納》別の空間に物を収納できる
《魔力化》魔法を体に固定させる事で魔力体になり、属性と同じ性質に変化する
《気配感知》常時発動
◆◆◆◆
正直俺も驚いた。まさか、こんなにもステータス値が跳ね上がってるとは思ってもいなかったので。
「へへっ! こいつは用心棒としては最高じゃねえか!!」
オーナーが喜んでいる。確かに用心棒としてはかなりの役に立つだろう。
てか、こいつら、俺が異世界人だってのに驚かないんだな。まあ、その方が俺としても良いけど。
「おい! さっさといくぞ!」
オーナーは俺の首輪に繋がっている鎖を引っ張り歩き出す。連れて来られた場所はどうやら、舞台の上らしい。周りを見渡すと仮面を被った人達が沢山いる。
しかも、この部屋は二階もあるようで上からも覗いている奴らがいた。
気味の悪い奴らだ。
「さあ、皆様お待たせいたしました!! これより、奴隷オークションを開始致します」
オーナーがマイクを持って、そう言うと仮面を被った人達は盛大に拍手を送ってきた。
待ちわびていたかのように仮面を被った人達は騒がしくなる。
「それでは最初の商品として、世にも珍しい黒髪の青年です!! しかも、彼のレベルはなんと520!! 用心棒にするもよし! こき使うのもよし! もちろん、性欲処理に使うのも良しです!!」
性欲処理だけは勘弁してください!
仮面を被った人達はオーナーの説明を聞いてざわめく。黒髪よりも俺のレベルが高いことに驚いているみたいだ。
「レベルに関しては歴代最高です!! さあ、最初は三十万からです!!」
オーナーが仮面の人達に言うと、仮面の奴らは手を上げて金額を提示してくる。
「四十万!」
「五十万!」
「六十万!」
「八十万!」
なんかどんどん上がっていく。安いのか高いのかは分からないが、俺自身あんまり容姿は良く無いから安いのだろう。レベルだけで見ればもっと高額でもいいのに。
「百五十万!」
その一声で他の奴らは黙ってしまう。俺はそいつを見てみると、オーナーよりも太っていて息切れを起こしていた。鼻息を荒くしてこちらを見ているのが気持ち悪い。
嫌だ!!
あんな豚の奴隷なんて死んだ方がマシだ!!
そう思っていたらオーナーがストップをかけようとする。
「さあ、百五十万です!他にはいませんか!?いないのでしたら百五十万で落札で――」
「三百万」
凛とした声が会場に響き渡る。オーナーがストップをかけようとした時に、その声は聞こえた。
「三百万!!! ほ、他にはいませんか? いないようでしたら三百万で落札です!!!」
俺三百万だって……
高いのかな?
そんなこと考えてる場合じゃなかった!!
誰だ!?
俺をお買い上げした奴は!?
舞台の方へと一人の仮面が歩いてくる。どうやらあの人のようだ。オーナーと少し話したら俺へと歩いてくる。
「今日から私が君の御主人よ」
声からして女だと思うが……
いかんせん、ローブで身体を隠しているからよくわからない。
「よろしくお願いします」
とりあえず挨拶をしておく。
さて、これからどうなることやら……
改訂済み




