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19話

前話のあとがきに書き忘れましたけど、ダリアもリリムもちゃんとフルネームは設定されています。

主人公が名前に対して頓着ないだけです。

 魔力さんは気の良い感じの人(?)だからあまり戦争とかには使われたくない。もっと平和な感じが良いな。とか考えながらふわふわ浮いている。


「そこまで器用かな? 慣れれば二人も出来ると思うよ? やってみる?」


 少なくともメイドさんは筋がすごい良かったから、すぐ出来るようになる気がする。あの人がこの世界の基準でどの程度魔力の扱いが上手いのかはわからないけど、戦士ではないこと考えると、この二人の方が慣れるの早そうだなって思う。


「やりませんわ! これから買い物だと言ってるでしょう!」

「私は、えと、あとでやってみたい、です」


 わあい、リリムさんノリが良い! これはこの人のことも好きになれるかもしれない。


「リリムさん、貴方……」

「まあいいじゃんダリアさん。未知の魔法に慣れておくのは大事だよ?」


 この世界の魔法って、イメージが物凄い大事みたいなんだよね。正確にはイメージを魔力さんに伝えることだけど。だから、イメージの幅を広げる機会があるのなら、率先して参加すべきではあると思う。

 まあ、これは遊びたいだけだけどね、私が。


「それはそうですけど……なんだか丸め込まれている気がしてしまいますわね」

「でも、自分だけじゃ空を飛ぶって出来ないですから、やってみたい、です」


 ダリアさんは勘も良いよね。あとでリリムさんを浮遊させるときに、ダリアさんにもこっそりやってみようかな。


「音和さん、変なこと考えたりしてないですわよね?」

「私はいつでも割と変なこと考えてるらしいからなんとも言えないかな?」


 こう言っておけば嘘にはならないという便利な言葉。ドヤ。


「まあいいです……着いたようですし。雑貨や食品などを見ていきますわよ」

「はーい」

「わかりました」


 買い物は確かダリアさんに任せておけば良いんだよね。


「じゃあダリアさんよろしくね!」

「よろしくね! じゃありませんわ! 貴方も必要なものがあったら言って下さいまし!」


 あ、うん、そうなんだ。全部ダリアさんがやるのかと思ってたよ。


「糖分多めにとれる食品と、もし野宿をするときに野ざらしにならないようになれれば良いよ」

「糖分ですか……お菓子の類は日持ちがあまりしないんですわよね……」


 そういえばそうかあ。非常にめんどくさいけど食べないと死んじゃうし仕方ないか。


「じゃあ砂糖そのままを買って欲しい。それなら保つよね? 他の食品は基本的に必要なもので良いよ」


 脳への負担を回復させるには糖分は必要不可欠だからなあ。やっぱりこういう、旅行ではなく旅ってのはしたことがないから知識不足だなあ、一人だったらどうなっていたことやら。


「砂糖そのままをどうするんですの? まあいいですけども。リリムさんは何かありますか?」

「保存食に合わせて、日持ちする調味料は買って行きましょう。あとは小さくて良いので鍋とかあれば簡単な温かいものを作れますので欲しいですね……」


 お、リリムさんは料理が出来る勢なのかな? 私は料理とか全然しないからその辺りがちゃんと出来る人は尊敬する。しかも旅先で作るってそうとう難易度高いんじゃない? 凄いなあ。


「そうですわね……料理人を付けるわけにはいきませんし、最低限の調理器具も用意しましょうか」

「あ、そうだ、聞きたかったんだ。この旅って完全に三人で行くの? それとも護衛とか付けていくの?」


「三人で行きますわ。護衛と言いましても、私たちより強い人はあまりいませんし、そもそも他国に戦力を持って行って刺激したくありませんし、自国の防衛が弱くなりますから」


 国のしがらみめんどいねー。


「荷物持ちの人とか、そういうのは、頼まなくて良いんですか……?」

「守る対象が増えるのでいない方が良いですわ。その分必要な食事等も増えますし、結局戦える人が優先されるんですわよ」


 まあ荷物持ち入れて、必要な荷物増えてたら本末転倒ではあるね、確かに。


「そういえば移動手段なんなの? 徒歩? 馬車? 他に何かある系?」

「基本は馬車ですわね。この国からの派遣、というわけでわたくしは行きますから、本来なら国の紋章の付いた馬車を使うのですが、それだと目立って仕方ないので、乗り合い馬車などを利用しながら移動しつつ、あとは徒歩という形になりますね」


 歩くのかー、あんまり歩くの好きじゃないけど、馬車よりはマシかな。酔うもん。


「乗り合い馬車って中で浮いてても大丈夫?」

「大丈夫なわけがないでしょう!? 目立たないように使うのに目立つようなことしてどうするんですの!?」


「ですよねー。まあ、数ミリ単位で浮けばいいかなあ……流石に酔うだろうからそれは回避したいし。それなら良い?」

「まあ、酔ってその度に動きが止まるよりはマシですが……。リリムさんに回復してもらうとか、そもそも自分でなんとか出来ないのですか? 音和さんは物凄くいろいろ出来るじゃないですか」


 あー、そっか、リリムさんは回復系得意なんだもんね。酔いも治せるの凄いなあ。私の場合は正常の私のイメージか、そもそも酔わないイメージかな。酔わないイメージって難しいんだよね。逆に、馬車は酔うって認識してるとそっちのイメージの方が強くて酔っちゃう可能性の方が高いし。最初に刷り込むべきだったかな、馬車は酔わないって。

読んでいただきありがとうございます。

金曜日は夜の更新になる予定です。

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