海水浴
さてさて…
今年も、色々忙しいなか
デリック導師のやる気と、
レナート辺境伯爵の興味もあり、
マルノー家海水浴大会が開催決定。
日程と人数は…父様たちに丸投げ。
そして、ダリルさんと私は…
海水浴場整備に、頑張っている。
去年お披露目した場所は、まだ広さに
余裕がある。
なんとか間に合うように、大きなログハウスを二軒、増やすのが目標だ。
森から木を切り出しながら、ついでに
狩りもする…
一応、本業は冒険者のはずだし…
まあ、二人共、暇よりも忙しい方が
楽しいから…問題ない…はずだ。
結局、毎年のことなので、改善点や
思いついたことを話し合いながら
建設、整備と…
楽しんでますよ…結構ね
7月の終わり頃、
いよいよお客様がやってくる…
リーゼとメリッサにも勿論声をかけた。
でも、残念ながら、花嫁修業中という
耳の痛いような理由で、今年は不参加…
気をとり直して、当日…
またまた瞬間移動馬車のフル稼働…
初参加のレナート辺境伯爵家ご一行様…
反応は…如何なものか?
ベルナール侯爵家ご一行様は、もう
当然慣れたもの。
ログハウスに入り、遊びの準備。
メリエル姉さんたち、アリティア姉さんたち
も自然に宿泊場所を決めて、準備。
マルノー家は、言うまでもない。
レナート家のみなさんは、海は珍しくない。
しかし、ログハウスは気に入ったようで、
まずは何よりだ。
着替えが済んだ人たちは、さっそく海へ
お遊びタイムの始まりだ。
ダリルさんと私は、レナート家を気にしながらも、とりあえず、泳ぐ…
婚約者なんだから、一緒に遊ぶのだ…
何も問題ないでしょ
泳ぎ疲れたら、飲み物を片手に木陰で
休憩する。
うん、ちょっと、かなり、幸せかも…
デリック導師が、ビーチバレーの説明を
アレク導師やレナート家のみなさんに
始めたようだ…さて、どうなるかな?
………ああ…やっぱり…
またまた今年も…
大人気ない大人たちが…増えたな
白熱ビーチバレー大会開始です
当然、ダリルさんも参加して
みなさん砂まみれ
うーん…私は…釣りだな。
リーゼたちがいないから、ちょっと…
寂しいけど…
ビーチバレーで、お腹を空かせる人たちの
ためにも、魚を釣り上げ、生け簀に入れて
いく。
勿論、他の食材も、念入りに準備はしてある
飲み物も、良いお酒や、デザートの素やジュースにもなる、フルーツを沢山用意して
ある。ミヤビ王国の日本酒みたいなお酒も
例の料理屋にお願いして譲ってもらった。
暫く釣りを続けていると、レナート辺境伯爵
ご本人が、砂まみれになって釣り場に、やって来た。
やっぱり少し、緊張する。
「ライラさん…あのゲームは、面白いですね…簡単なようで、夢中になります」
「ライラとお呼びください…そうですね、
楽しんで頂けたなら、嬉しいです」
「ライラ、では、私もラルクと…板の上で
駒を動かすゲームとは違う。身体を使い、
格闘ではなく、たったひとつの球を追い、
手で打つ…よく考えたものですね」
レナート辺境伯爵…ラルク様は釣竿を選び
釣りを始めた。
「元々は…私が考えた訳ではありません…
何かの本で読んだことを…色々合わせて
あのようなゲームになりました」
嘘半分というところかな…
「ああ…ここは…よく釣れますね」
「ラルク様の領地では…海水浴や釣りは、
よく行かれますか?」
「海水浴場は作りましたよ。普通の人たち
も、使える場所と…レナート家用の場所も
よく行くと言うほどではありませんね。
釣り場は沢山ありますが、漁港を作り、
漁師もいますから…」
漁港もあるのか…やはり、領地の開発規模が
違うなあ…
「それよりも…ライラ…あの小屋、ログハウスとか言う…あれは、鉱山開発に役立ちそうですね。山で切った木をそのまま使える」
「それもそうですね。私たちは…その…全て魔法で作りましたけど、10人くらいの木を
扱える人たちに、作り方を教えれば…」
「教えてもらえますか?」
「ラルク様、勿論です。魔術師がいれば、
工期も短くできますよ」
話しながら、魚…結構釣れた…
料理人さんが生簀から魚を選び、昼食の
支度を始めた。
ラルク様と私は、飲み物を取り、石造りの
腰掛けに座り、話を続ける。
「ライラに園遊会の後で見せてもらった
山の見取り図…あれも感心しました。
計画も…」
「ラルク様…全て魔法のおかげなんです」
「マルノー領地側の山道は…どのくらい進みましたか?」
「石を使う前の…土の道は…もう、後少しで、山頂まで届きます。」
「ライラは頑張り過ぎだな」
デリック導師とアレク導師、ダリルさんに
父様まで飲み物を持ち、休憩に来た。
「そこまで…できているのなら…どうでしょう?レナート領地側の道は、鉱脈の発見後にして、マルノー領地側の道の整備を、共同でやっていくのは?」
「それは…良いと思います。では、山道の麓に、鉱山開発者の村か町を作りましょう」
「ライラ…おまえ、簡単に言うなあ…まあ、俺も手伝うが…」
ダリルさんが手伝うなら早くできる。
アレク導師も…
「私も浮遊と飛翔は使えます。魔力量は…
ライラさんより少ないので…山脈の調査は
後回しでしたが、共同開発なら勿論、手伝いますよ」
デリック導師は、
「そう言うことなら、知り合いの魔導師を
ラルク様に紹介しよう。鉱脈の開発は、王国にも利益をもたらす。」
なんだか…思ったより早く、鉱山開発は
進みそうだ。
昼食になり、みんなバーベキューを楽しむ。
父様たちは、仕事の話を続けているが、
私はダリルさんと食事する。
「ライラ、魔術学院の方は…どうだ?」
「書類は出したから…試験がね…」
「大丈夫だろ、実技で…」
「うん、まあ…実技で何とかする…」
「入学して、落ち着いたら…結婚も、まあ
早いうちにしようと思ってる。簡単に、式と、料理屋を借りてパーティーもな」
「うん、そういうの…いいね」
「実は…家も…買った。中身はまだ何も…
そっちの準備も、一緒に頼むな」
「わあ!私たちの家…嬉しい…うん、そっちも頑張る!」
色々と具体的になってきたなあ…
ビーチで結婚の話…なかなかいいな…
ちょっと幸せ気分…
…は、大抵邪魔される。
「ダリルさん、さっきの続きだ!」
またまた大人気ない大人たちの、
白熱ビーチバレー大会開催…
仕方ないなあ…
かき氷屋でもするか…
シロップは、王都で飲んだジュースを、
ヒントにして、種類も増やした。
器も目にも涼しげなガラスの器を用意。
サラサラとした雪のように…氷を作り、
器にこんもりと…シロップをかけて、
頂きまーす。
姉さんたちも食べに来た。
シャクシャクと楽しむ。
砂まみれの人たちにも好評のようで、
何よりだ。子供から大人まで、次々と
お客様が来る。
今年も良い感じです。
でも、段々と規模が大きくなってきた…
ちょっと不安になるが、
さすがに王家の方々は…ないよね?
夕食もバーベキューとスープ。
焼きたてのパンも、ありますよ。
大人たちはお酒を楽しむ。
私も成人だけど、お酒はちょっぴりで、
お茶やジュースを飲む。
レナート家のみなさんは、ビーチで
宿泊するのは初めてだとか…
ログハウスは勿論、寝具も手抜きなし
なので、ご満足頂けるかな?
子供たちや女性から、ログハウスに入り、
男性陣は、まだお酒を楽しむ様子。
私もお先に、小さめのログハウスで、
お風呂を楽しむことにする。
後片付けは、私がやれば早いけど、
今日はゆっくりしたいから…
ふかふかの寝具に潜り込み、手足を
伸ばす。心地よい疲労…よく眠れそう…
その夜は…こっそりダリルさんが来たけど、
よく眠った。
翌朝、ダリルさんは、何食わぬ顔で、
別のログハウスから出てきた。
朝食は、パンとスープにフルーツ。
レナート家のみなさんは、やっぱり、
今後、ビーチにログハウスを建設する
と言っていた。
気に入ってもらえてホッとする。
朝のうちはゆっくりとして、
泳ぎや釣りを少し…
ビーチバレー熱は冷めず、いつの間にか
チームを組んで、トーナメントをする
らしい。
優勝賞品は?どうしようかな?
フルーツ詰合せにするか…
いや、セシリア母様のお菓子がいいか?
かき氷屋をしながら、考える。
楽しいひと時…
アレク導師も、かき氷作りを手伝ってくれ、
レナート領地で流行らせるつもりらしい。
昼食後、少し休んで…
いよいよ決勝戦らしい。
盛り上がるね…ビーチバレー。
4人制で遊んでいるから、チーム数が
多いし…
優勝はラルク様率いるレナートチーム。
ちょっと考えて、参加賞はマルノー家の
お菓子を配り、準優勝はお菓子詰合せ。
優勝チームにはお菓子詰合せとフルーツ
詰合せにした。
次からは、賞品ももう少し考えよう。
夕方までには、後片付けをして、
帰り支度ができたら、また瞬間移動馬車。
レナート家のみなさんも屋敷前まで
送った。
みんなを送った後は、またダリルさんと
一緒にログハウスを掃除して状態保存。
今年も何とか、海水浴は大成功だった。




