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フレベルグとレイヤール

レイ達が鬼神族の集落を守るためにバリケードを作ったり、壊された箇所を直したりと忙しい中


レイヤールも手伝おうとするもレイが首を振り「ここは俺たちの村だ、それに鬼神族は皆、力持ちだから気にしなくて大丈夫だ、人手は足りてる」


そう言ったレイの後ろで若い明らかに非力そうな女性が、長さ4m直径10cmほどの巨木を


「よっしょ」と軽々と担ぎ上げる


レイヤールが苦笑いしてその様子を見ていると、兄のフレベルグが手招きしてレイヤールを誘っている


レイヤールが向かうと「レイヤール……鬼神族の事はレイに任せて、こっちに来てくれ」


「?」


フレベルグの横にレイヤールが座るとフレベルグが「他の人達からドラッツェルで聞いたけど、ドラゴニューラ族について聞きたいって聞いたからね」


レイヤールは頷いて「あぁ、エルローラって言う、仲間がドラゴニューラ族の末裔で、色々調べていたんだ、ドラゴニューラ族を滅ぼしたのはドラゴン達だって聞いた」


フレベルグは頷いて「うん、ドラゴン達によって滅ぼされたのは知っていた、だけど幼い頃の僕はそれが理解できなくて、皆を連れて逃げたんだ、同胞も連れてね、遠くへ、遠くへ……ミー派に狙われず平和に暮らせる場所を求めてね」


「それで成功したじゃないか、あんなに立派な街まで築いて」


フレベルグは片手を頭の後ろにあてて苦笑いして「それでも結局、闇に飲まれてレイヤールに助けられる所まで何もできなかったけどね」


俺が笑って返して「それでも兄さんが居た事と、生きててこうして無事に話していられる事が俺としては嬉しいよ、血が繋がった家族みたいなものだし」


そしてフレベルグはどこか嬉しそうな顔で「家族か……そういえば!ミランダさんに頼んでひっそり母さんと会話したんだ」


「なんて返ってきた?」


フレベルグが笑って「『早く馬鹿(父親)を倒して帰ってこい』だってさ!」


レイヤールも笑って「母さんらしいな!ハハッ!」


フレベルグは少し夕暮れになり始めたオレンジ色と青い空の間を見ながら「無事に終わるといいね、この争いも」


レイヤールはフレベルグを見て思い出し「それで?兄さんは闇と光の戦争が終わったらどうする気なんだ?」


フレベルグは目を閉じて考え「まず、帰って母さんと顔を合わせて……そして、ドラッツェルへ戻って皆をまとめて……それから……レイヤールがここに残るって言ってくれたなら、レイヤールの彼女さんを招いてドラゴニューラ族の繁栄の為に色々するかな」


レイヤールは先の未来を考え「エルローラとドラッツェルに住まうか……確かにドラゴニューラ族の人達なら言語も通じるし不自由が無いからな」


フレベルグが嬉しそうにレイヤールの手を握り「それは嬉しいな!」


話している中に鬼神族の人が「おい!ドラゴン達!レイが呼んでるぞ!」


レイヤールが頭を傾げ、レイの所へと向かう



レイの元へと向かうと、一軒家の外に居て、レイはヨボヨボの爺さんと話している


レイヤールが着いた事に気がついて「レイヤール確か、あのゴッドイフリートマグナムってあったよな?あれを清める場所が近くにあるそうだぞ!」


レイヤールは銃を取り出して見て「こいつを清める方法が?」


ヨボヨボの爺さんが話す「ワシは、その清める水が溢れ出ている場所をしっておる、今は闇に侵されどうなっているか分からないが……行って見る価値はあるかもしれぬぞ」


レイヤールはフレベルグとアイコンタクトして頷き「すぐに行きます!場所は?」


レイが歩いてきて「ここは俺の故郷だ、背中に乗せてくれレイヤール」


レイヤールは翼を広げて空を見上げ「ほら乗れ」


レイが乗り込みフレベルグと一緒に飛び立つ



------


レイの指示で飛び続ける事10分


しばらくすると破壊された祠のような物が見えてきた、山の天辺に建てられた祠は辛うじて形状を留めている程度で、ほとんどが破壊されていた


レイヤールは降りるとゾクッと背筋がブルッと震えて「何か感じたぞ?」


フレベルグが祠を見て「うん…ここに元々噴水があったみたいだね、真ん中辺りを掘って見よう」


レイヤールとフレベルグでガツガツ掘ると、湧き水のような物がチョロチョロと出始めた


「おぉ!?」

レイヤールが驚いた瞬間、まるで水道管が破裂したかのように水が吹き出てくる


水は透き通った水色で不思議な匂いがする水だった


あるでラムネのような匂いの水でレイヤールも「こ、これジュースじゃないよな……?」


レイが苦笑いして「なんでも聖水は妙に美味いらしいぞ」


う、うんやっぱりラムネだ


そう思ったレイヤールは少しだけ舐めて飲んで見ると『あ、やっぱりラムネ』と思い


銃を差し出して、水に当てると、銃の汚れが取れて行き、元の輝きを取り戻す


「すごい、前は黒く変色した所もあったのに……純白じゃないか」


そして試し撃ちしてみると、放たれる魔力がより純度を増して、光属性が付与された大口径弾に変わった


フレベルグが聖水の匂いに釣られて少しだけ舐めてみると「お、美味しい!」


レイも飲んで「なんか不思議な味だな」



こうしてレイヤールの銃の威力が上がり、目的を達成した一行は村へと戻ると村の修復がほとんど完了していて、中心にある大集会所で歓迎パーティーが用意されていた


レイが驚いて「み、皆……これって」


レイの母親が笑顔で「レイがせっかく故郷にかえってきたんだから……ね?皆で歓迎しないとさ!」


レイはバッ!と顔を隠して

レイヤールがニヤニヤして「おやおや?感動泣きかな?」


レイは立ち直り、スッと戻ると「鬼神族の女の皆さん!ここで重大発表です!なんと!今なら神聖竜を娶って、夫にできます!」


レイヤールが驚愕して「はぁ!?何言ってんだよ!てめぇ!」


その瞬間鬼神族の若い美人な女性達がこぞってやってきて「私を妻に!」「私を!!」

ともみくちゃにされる


「に、兄さん助けて!」


フレベルグも笑って「レイさん!それじゃ僕達はご馳走にありつくとしますか!」


レイがニッシッシと笑い「おう!」


「た、助けて!エルローラより先に子供作ったら殺される!!」


フレベルグとレイが笑って、その夜を過ごした



------

ドラッツェル近郊


警備隊の人達が歩いて「神聖竜様、無事に鬼神族の村解放したかな?」


相方の警備員が笑って「あの人は奇跡を起こす人だ!俺たちをあんな鱗塗れのトカゲの姿から救いだしたんだから!」


「まっ!そうだな!」


気楽に歩いていると、ザワザワと風がそよぐ


「風か?……っと、おいそういえば交代の時間は何時だっけか?」


相方はピクリとも動かない


「おい!どうした?」


肩を触って、体を揺すると


手にべっとりと何かがついた

「?」


手を見ると血に染まっていて

「お、おい!」

話しかけるとズルりと相方の首が落ちた



そして背後から「グルルルル……」


相方が振り向くと黒い皮に包まれ、見覚えのある鱗と甲殻でできたガントレット


そして顔の形もレイヤールにそっくりのドラゴン


だがガントレットから鋭いブレードのような鋭い鎌を生やしていて、禍々しい姿になっている


「だ!誰か--!!」


男の首はポロリと地面に落ちた



そしてドラッツェルの街を見た途端に黒いドラゴンはニタァと笑い、ドラッツェルへと駆け出す


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