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出発、闇を倒す為の準備

ある日レイがドラゴンの姿のままで村を出ると言った


ミランダはめちゃくちゃ機嫌が悪そうな顔をしていてリュウビは自信にあふれた顔をしている


レイヤールがレイに聞く「突然どうして、それにミゲルの話だと戻れるって話しだし今、皆の姿を元に戻す木の実を作ってるって」


レイは頷いて「それだけ頂いてたらすぐにでも出る、それとレイヤール、今後の進むべき道が書いてある、お前はここに向かえ」


渡され紙の文字が読めない「なぁ読めないんだが・・・」


レイが笑い「エルローラに見てもらえ、俺達は訳あって素性を隠したままの方が都合が良い、ドラゴンの姿だと誰だか分からないからな、だからこのままでしばらくいる」


「そうか・・・レイの事だからどうせ裏でコソコソ立ち回るんだろ?」


レイが頷いて「まぁそんな所だ」


レイが振り向いて歩いて「レイヤール!絶対に負けるなよ、お前が負けると俺にも勝てるとかぬかす奴が増えたら俺も嫌だからな~!」


レイヤールは呆れて『全く最後まで嫌味な奴だ』


そう頭で呟くと受け取った紙を見るとかなりビッチリと書かれている


こんなに情報量が多いのも気になるな・・・次は何をさせようとしているんだ?


レイヤールはエルローラの元へと向かうとエルローラがメルのバックの準備を手伝っている


メルがキャンプに必要な道具をエルローラから受取り「ありがとう」


「いえ・・・その・・・今日中にまた旅立っちゃうんですよね・・・闇を倒す為に必要な道具を手に入れる為に・・・」


メルが頷いて「そんな所だ」


レイヤールがそこに現れて「どうして急に予定を変更したんだ?」


メルがしばらく考えて話す「レイに言われたのさ、まだ課題があるって」


「課題?」


メルがレイヤールを見て「貴方にね」


「俺に?」


メルは大きいバックを背負い立ち上がり、俺の頭を撫でて「頑張りなよレイヤール」


なんだかお別れのセリフみたいでどこか寂しい気分だ

「あぁ・・・そっちこそ気をつけて」


メルが少しだけ笑い歩いて旅経って行った


エルローラに紙を渡して「俺達のこれからの行動が書いてあるらしい」


エルローラが受取り読むと「ここって結構遠いわね・・・」


「どのぐらいある?」


「多分だけど船で3週間はかかる場所にあるわ」


「3週間・・・」


またかなり遠い場所だな・・・


エルローラがこっちを見て来て「どうする?明日出発する?」


「そうだな、長距離移動となるなら準備が色々と必要だ、それにまだドラゴンの姿のままだしな」


エルローラが自分の手や足を見て「私はこのままでもいいんだけど・・・やっぱり駄目かな」


レミウスが堂々と出てきて「エルローラはこのままの姿で旅に出たらどうなるのか分かるだろ」


エルローラが苦笑いして「だよね・・・人に戻らないとレイヤールの通訳もできないし・・・」


そんな噂しているとミゲルがポン!と現れて「木の実できたよ!レイさん達の木の実急いで作ってたから皆ちょっと魔力切れ起こしてて・・・今できたのは1つだけ・・・」


レミウスとエルローラがお互いを見てエルローラがどうぞどうぞと手を添える


レミウスがジト目でエルローラを見て、圧力を掛けていると俺もレミウスを見て『エルローラがドラゴンのままの方が良い』と目で圧力をかける


レミウスが溜息を吐いて「はいはい・・・私が食べればいいんですね・・・」


レミウスが白い木の実を貰い、食べるとすぐに人の姿に戻り始める


ドラゴンの服装だったため、半分裸の為レミウスが慌ててタオルで隠して「全く・・・部屋で食べれば良かった・・・着替えてくるから」そう言って去って行った


ミゲルもあくびして「ふぁー・・・エルローラの分も僕達の魔力が回復したすぐ作るから・・・1日だけ眠らせて~・・・」そう言って消える


エルローラがミゲルの頭を撫でて「ご苦労様・・・」


この可愛いエルローラの状態がしばらく続くと考えるとテンションが上がる



――――――――


これから向かう為にはまずロイヤール港まで行き、そこからアーベンヘルツ直通便に乗って、アーベンヘルツからグロッツェルという街に向かいそこで船を乗り換えて、バージストと言われる遺跡があちこちに眠っていると言われる街へと向かえとの事らしい


正直ミランダが転移させてくれるのが一番楽なんだが・・・レイが何かを追っているらしく世界中をジャンプできる人が居なければ達成できない目的らしい。



レイヤールは神社の宿舎で着々と荷物を詰めて準備を進める

ある程度の準備を終え大きいリュックサックのバックを背負い重量を確認していると


エルローラがショルダーバックにリュックサック姿で入ってきた


「レイヤールの方は準備できた?」


レイヤールは頷いて「あぁ、準備できてる」


部屋に荷物を置いて、エルローラと廊下に出て少し歩くとエルローラが尻尾をクリクリと回してレイヤールに聞く

「ねぇレイヤール・・・これから向かう街ってどんな場所なんだろうね」


「さぁな、でもいろんな国を回るのはいずれやりたいと思ってたから」


そんな時にレミウスがやってきた

すっかり人の姿に戻って元通りだ


「グロッツェルって所は岩場が多い、採掘場がいくつもある国だよ、バージストは私も行った事は無いけど遺跡だらけで学者が多い街って聞いた」


レイヤールは苦笑いして「さっきの話聞いてたのか」


レミウスが溜息を吐いて「まさか道中でアーベンヘルツに寄るとはね・・・レイヤール・・・私、アーベンヘルツに辿り着いたら・・・その・・・いや何でもないわ」


レミウスは振り向いて走って行ってしまった「レミウス・・・」レイヤールとエルローラが見るレミウスの背中はどこか寂しげだった



――――――


翌日になってレイヤールがバイクにまたがって人間に戻ったエルローラとレミウスをリアシートに乗せ、レイメストを俺の前に乗せる


「だ、だいぶきついな・・・」


エルローラが苦笑いして「し、仕方ないよ!」


レイメストは嬉しそうに笑い「えへへ~パパと密着してるからレイメストは嬉しい」


比較的大きいバイクの為エルローラが子供ぐらいのサイズであるからレミウスもギリギリ乗れるぐらいだ


大主様が歩いてきて「レイヤール・・・メルから話は聞いておるが無理せぬようにな」


「あぁ」


エルローラの母親もエルローラを見て「かならず無事で皆で戻ってきてね」


「うん!行ってきます!お母さん!」


レイヤールがバイクのスロットルを上げて「よし・・・行くぞ!」


アクセルを回して加速して進む



―――――――


しばらく走行し続け、行商人が使う道路をバイクで走行していると魔獣の気配が全くない


エルローラが辺りを見回して「全く魔獣居ないわね、せっかくこの乗り物の攻撃力が活かせるタイミングなのに」


「この間、あれだけ派手にやったんだ、しばらくは湧いてでないさ」


そんな話をしているとレミウスが俯(うつむ)いている


エルローラが心配そうに「レミウス?」


レミウスがハッとして「い、嫌何でもないの!・・・何でも・・・」


レミウスの元気が無い。

多分だがアーベンヘルツに戻るからそれで何かあるのかもしれない


走行中にレイヤールはレミウスに「何かあるなら言ってくれ」


レミウスは少しだけ口を開いた後に口を噛んで「な、何でもないの・・・う、運転に集中して!」


エルローラがレミウスを見て「レミウスさん父親の件ですか?」


レミウスは首を背けて「多分・・・私・・・戻ったらレイヤール達について行けなくなる・・・」


レイヤールはバイクを止めて「それで良いのか?」


レミウスが呟く「一昨日(おととい)ね・・・夢でレイヤール達と出会ってからの流れを見ていたの・・・そしたら気づいたの・・・私何にもできてない・・・ただ騒がしいだけのお嬢様だって・・・エルローラちゃんやレイメストのようにサポートする力も無ければ、ただただレイヤールにひっついて付き纏うだけの邪魔な奴だって・・・」


エルローラがレミウスを見て「レミウスさん・・・」


レイメストが俺の脇から顔を出して後ろを見て「レミウス黒いモヤある・・・」


レミウスは苦笑いして「ごめんねレイメストちゃん・・・私・・・やっぱり足手まといだからアーベンヘルツへ戻るよ・・・」


レイメストがムスッとした顔で「レイメストそんなのやだ・・・レミウス、皆と一緒に居たいって言ってる、心が叫んでる、レイメストそれ聞こえる」


エルローラが頷いて「そうだよ!私だって!」


レミウスは首を振り「今は・・・ちょっとそっとしておいて・・・レイヤール、走らせて」


俺はレイメストを前に乗せてエルローラに肩を当ててうなずくとエルローラも素直にリアシートに乗った


そして無言のまま走行し続けて、夕方頃には1つ目の山を越え、そしてエルローラと一緒に寝た事のある小屋へとたどり着いた




「着いたぞ」


レミウスは早々に森の奥に向かって「すぐ戻る・・・また後で」そう強く言うとズカズカと森に入ってくる


エルローラが下を向いて「レミウスさんが元気ないと・・・どこか調子狂うね・・・」


レイヤールも頷いて「あぁ・・・」


レイメストは下を向いて「黒いモヤ大きくなってる・・・ママ、レイメスト時々思う・・・どうして黒いモヤが現れると人ってどんどんモヤを自分から大きくするの?」


きっと人間はどうして自ら破滅しようとするのか聞いているのだろう、俺なら分かる、嫌になった時・・・自分が無力だった悔しさ、それから逃げたくなるその気持ち


エルローラがレイメストの頭を撫でて「人って皆、辛い事があると立ち直るまでに時間がかかるのよ・・・」


レイメストは下を向いて「レミウスのモヤ大きくなるとマズイよ・・・」


エルローラがレイヤールを見て「レイヤール、夜ご飯は私が作っておくから、レミウスさんの所に行ってきてもらえる?」


「分かった。温かい飯を頼む、レミウスもその方が良いだろ」


エルローラが頷いてレイヤールは走ってレミウスの後を追う


―――――――


レミウスか木を蹴っ飛ばして呟く「私って馬鹿だな・・・散々周りに迷惑かけて、それに自分が気付いたら恥ずかしくなって・・・こうして拗ねて・・・何やってんだろアタシ・・・」



そこにレイヤールが歩いてきて「レミウス」


レミウスは振り向いて「レイヤールか・・・探しにきてくれたの?ごめんね・・・また迷惑かけて・・・私やっぱりアーベンヘルツに着いたら降りるわ」


レイヤールはレミウスの横に立って「レミウス、黙って俺の話を聞いて欲しい」


レミウスが振り向いて「えっ?」


「レミウス、俺の過去に体験した話だ、俺の人生は何もかもが上手く行かず全て人のせいにして努力する事、立ち向かう事を放棄して逃げ続けていた・・・」


レミウスが驚いて「だってアンタ!生まれてまだ1年も!」


レイヤールがレミウスを真剣な目で見るとレミウスは黙って続ける


「逃げて逃げて・・・何となく生きて来て・・・最後に待っていたのは・・・一本縄の輪っかだけだった・・・」


レイヤールは空を向いて「お前は前世に居た友達のある奴に似ている・・・馬鹿だけど真っ直ぐで・・・弱いのに強がって・・・誰かを無理に守ろうとする・・・」


レミウスが驚愕して「前世って・・・レイヤール・・・まさかアンタ・・・」


「そうだ・・・俺のこの世界で言う神聖人と言われる転生者だ」


レミウスが驚愕して「そ、そんな・・・エルローラちゃんは知っているの?」


「あぁ、レミウス、俺の話を思い出して欲しい」


レミウスが下を向いて「逃げ続けた先は・・・自殺だったって事なの?」


「そうだ、俺は惨めな人生を歩んでこの世界に来て今度は逃げず立ち向かうって約束したんだ」


レミウスが呟く「凄いなレイヤールは・・・私の長所は馬鹿正直な所・・・レイヤール・・・私も決めたわ」


「?」


今度は真っ直ぐな目で「私、アーベンヘルツに残る」


レイヤールが驚いて「ちょ!?なんで逆!?ついてくるって!」


レミウスが首を振り真っ直ぐな目で「違う、アーベンヘルツに残るのは強くなる為・・・私今思ったの、武器を作ったりする分野だったら・・・私も負けない所がある、だからアーベンヘルツで私を鍛えて、レイヤール・・・必ずアンタの役に立ってみせるって」


俺もどこか決意がある顔を見て安心して「そっか・・・分かった」



良い匂いが広がってきてエルローラの料理がそろそろできる合図が出てくる


「戻ろうか」


レミウスが頷いて「あぁ!」



―――――――


とある森の奥


「えぇ、ローリンスへ向かう模様です・・・ハイ・・・ハイ・・・ローリンスに転移してもらっても?」


しばらくすると紺色のスーツの男、道化師(ピエロ)は不気味に笑い


「はい、その手筈でよろしくお願いします。えぇ、良い候補が見つかりましたので・・・はい・・・幹部にも相応しいかと・・・ですがレイヤールでは無く、我々の活動妨害を行うバルズを戦闘不能に追い込んだ『1人軍隊』の彼の仲間に対しての闇のようですが・・・」


しばらく相手の話を聞き道化師(ピエロ)は嬉しそうに笑い「そうですか!では新たな幹部候補という事で・・・はい・・・はい・・・先回りして工作を開始します・・・それでは転送を」


通信が途切れ、道化師(ピエロ)は空を見上げて満月を見て「綺麗な夜だ・・・レイヤール達の外回りの仲間を全員こちら側に引き込む・・・いやぁ~レイヤールの反応が楽しみですねー・・・ウヒャヒャヒャ!!」


普段平常を装っている道化師(ピエロ)が満月に笑う


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