表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新宿  作者: 竹仲法順
96/1001

第96話

     96

 2017年5月29日午後5時20分。月井はトイレに立ち、用を足して刑事課内の捜査本部に詰める。疲れていたのだが、タブレットのキーを叩き、情報の整理などを行う。辺りは騒がしかった。午後6時に捜査会議が始まるので、刑事たちも準備に余念がない。

 今村も空きデスクに設置してあるデスクトップ型パソコンのキーを叩く。随時USBにデータを移しながら、だ。互いに幾分過労気味だった。だが、仕事が終わるまで気を抜けない。月井も胃にストレスが掛かり、痛かったのだが、携帯していた胃腸薬を飲んで様子を見た。やはり疲労は抜けない。

 午後6時になると、フロアの大会議室で捜査会議が始まる。気は引き締まっていた。それに慣れもある。習慣というものは恐ろしかった。自ずと時間が来れば、モードが変わるのだ。月井も普段からずっと新宿にいて、警視庁捜査一課の現役刑事だから、こういった場数はたくさん踏んでいた。

 会議は進み、岡田徹殺害事件の重要参考人として加納猛が正式に手配された旨、報告が挙がる。月井も今村も、ホテル客室のドアノブを執拗なまでに調べたことが功を奏したと思っていた。もちろん、刑事として当たり前のことをやったまでなのだが……。

 会議が終わり、一課長の両角や他の幹部たちも退席して、月井は今村や、現場でたまたま一緒になった蓜島と顔を合わせた。そして岸間のところへ行くと、

「ああ、お疲れさん。……明日も今日と同じく事件現場に捜査に行ってくれ。頼んだよ」

 と言って、白髪頭の老班長は自席へ戻る。

「分かりました。お先します」

「お先です」

 各々そう言い、刑事課出入り口へと歩き出した。警察官として普段通りやるだけだ。変わったこともなく、毎日過ぎていく。月井も事件現場には特に慣れてないのだが、徐々に慣らしていく。何か特別なことがない限り、常に新宿の街に居続けるのだし……。(以下次号)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ