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新宿  作者: 竹仲法順
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第69話

     69

 2017年5月27日午前8時32分。月井たちは新宿の街を歩く。互いに疲労やストレスがあっても、カバーし合いながら、街を張り続けた。飲み終えた缶コーヒーの空き缶を自販機の脇にあるゴミ箱に捨てて歩いていく。辺りは人で溢れ返っていた。この時間帯は会社員などが出勤する時間だ。オフィス街に人が集まる。月井も今村もずっと街の様子を見続けた。

 中枢部は混雑が激しい。月井はタブレットを閉じ、電源を落としてから、持ったまま歩く。外回りも大変だ。警察官も激務である。特に扱う事件が殺人などだと、物騒だ。銃器や警棒などを持っていても、何かあればとんでもないことになる。油断は禁物だった。特に歌舞伎町など、いろんな輩がゴロゴロしていて危うい。身の危険はあった。いくら刑事としてしっかり武装していても……。

 午前9時2分。各会社などでは仕事が始まる頃だ。月井たちもしばらくの間、人の波が少なくなるのを感じている。オフィスが混んでいる分、街の道路は人が少ない。ずっと通りを歩き、歌舞伎町交番へ向かった。巡査の町村がいて、椅子に座り、パソコンのキーを叩いている。書類の整理だろう、入念にやっているようだった。

「おはようございます、町村巡査」

「ああ、月井巡査部長、今村巡査部長。お疲れ様です」

「書類作成ですか?」

「ええ。駐在員も立番や巡回だけじゃダメですからね。頭脳労働もしないと」

 町村はそう言い、ディスプレイを見ながら、キーを叩く。かなり疲れているものと思われた。横顔が冴えない。夏の暑さは人間から体力や気力を奪ってしまう。月井は軽く一礼し、歩いていった。今村もそれに続く。歌舞伎町交番を過ぎると、目の前には繁華街がある。時間の許す限り、見回るつもりでいた。捜査本部の岸間からは何も連絡がないのだし、無線ではたくさんの刑事たちの声を聞くのだが、これと言って決定的な動きはないのだから……。(以下次号)


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