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新宿  作者: 竹仲法順
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第24話

     24

 2017年5月21日午後10時45分。バスルームでシャワーを浴びて髪や体を洗った月井はベッドに潜り込み、眠る。アラームを午前3時半にセットし、すぐに寝付いた、夜眠る時間は4時間ぐらいだ。寝付いてから、時折蒸し暑さで目が覚める。起きて水を飲んだり、静かな音楽を掛けたりして、何とか睡眠状態を維持した。

 2017年5月22日午前3時半。アラームが鳴り、起き出して上下ともスーツに着替える。そしてキッチンでコーヒーを一杯淹れて飲み、目を覚ました。朝食を自宅で取る習慣がない。不健康だが、長年そうしているのである。気にも留めてなかった。起きてすぐはコーヒーしか胃に入れない。

 午前4時25分。自宅マンションを出て、駐車場に停めていた車に乗り込み、新宿方面へと走らせる。早朝はラッシュなどがなく、車はスムーズに進んだ。覆面車は新宿区内の各交差点を通過し、新宿山手署へとまっしぐらに向かう。

 午前4時54分。署に着き、月井は刑事課にある捜査本部へと向かった。朝の警察署内は夜勤の刑事たちがいて、詰めている。そろそろ日勤のデカと交代だ。ずっと昼間勤務しているから、夜間勤務はほとんど経験がない。月井は警視庁捜査一課内でも、常に昼間仕事をしている。

 岸間が班長席に座っていて、

「おう、月井君、おはよう」

 と言ってきた。

「ああ、おはようございます」

「今日もしっかりやってくれよ」

「はい、分かってます」

 月井が軽く一礼し、フロアにあるパソコンに向かった。本来なら自分のノートパソコンがあるのだが、一課に置いてきていて、持って来てない。同じマシーンでも使い慣れてないデスクトップは、単にデータベースを検索したり、ネットなどをしたりする程度だった。

 デカたちが次々に出勤してくる。午前6時半には点呼を兼ねた捜査会議が始まるから、それまで事件に関する情報収集を――と思っていた。ネットニュースを一通り見終わり、第三者で新たに捜査線上に浮上してきた志村浩のことを調べる。帝都物産の社員で、第一物流係の係長だ。30代後半ぐらいでここまで来ているのだから、いずれもっと上へ行くだろう。マル被となりそうな人物が、そこそこ地位や実力のある人間だと思うと、捜査員も四苦八苦する。

 午前6時半に朝の捜査会議が始まり、月井は今村の隣に座った。互いに真正面を向いている。今村は疲れているようで、頭を上げて黙っていた。月井も会議中発言することはなかったのだが、ずっと考える。志村浩が今回の岡田徹殺しに関与していると。そしてルールーのホステスである高木梨帆も何かを知っているだろうと、だ。刑事はあれこれ勘繰るのが仕事である。普段から思考回路は明晰にしていた。上司や同僚たちから言われなくとも……。(以下次号)


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