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001 Prologue

 ――おお、我が子よ、愛しい子よ。


 そなたにはこの嘆きが聞こえますか。

 我等生きとし生ける者全ての母、永遠なる世界樹の叫びが。


 太陽と月は狼に飲まれ、巨人の炎が、九つの国を焼き尽くしました。

 大神はこの世にはなく、仇なす巨人も灰と化しました。

 古き時代に生きた者たちが、眠りにつく時が来たのです。


 我が子よ、旅立ちの時が来たのです。

 此れより先は、我等古き者には知るすべのない時代。

 我が庇護も慈愛も届かぬ荒野で、そなたは一人生きていかねばなりません。


 されど、そなたに流れる大神の血が、決して挫けることのない力を与えてくれるでしょう。

 私の手は届かずとも、多くの者の手が、そなたに差し伸べられるでしょう。


 さあ、愛しい子よ、お行きなさい。

 見届けるのです。

 この大樹と、自らの愛する者たちの行く末を。


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