表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
C.【アウターマウカーの国編】
75/105

75.C【新人】

    【23】


●某国の某所

◎何処か別の場所 (第六の事件:続)

 『犯罪組織が少しだけ登場します』


※「マヌケか? こいつ?」


 【アウターマウカー】


   [M32/9月]


化物島(テミスモイラ)の北東部に新しく作られた街…… "タレイア" の町の某所(詳細な場所は不明)に建てられた『アルヴァロス専用の研究施設』にて…アルヴァロス・X・ラピッドマンが今までに研究してきたモノの資料・書類などの全てが突如として何者かに盗まれる『窃盗事件』が発生していた。


今回の事件は窃盗事件として警察が捜査を開始しており〈アウターマウカー〉(ステージ3)も盗まれたモノがモノだけに犯人や盗まれた資料・書類などを独自に捜査している。


一方でアルヴァロスは自分の研究施設の内部とその周辺に様々な(トラップ)を仕掛けていて犯人を待ち構えていながらも…さらには同時に犯人の捜査の方も開始している。


   ―-―-―-―-―


 ある日の夜


 某国の某所(正確な場所は不明)


ここは何処かにある元が何かの工場の跡地であり現在は既に使用されていない廃墟となった場所である。


その工場内の広い空間の真ん中に大きな黒色の鉄の机があり 机の上には様々な資料・書類が無造作に置いてあり その机の周りには組織の下端(したっぱ)で複数の男が取り囲むようにいて その資料・書類を見ながら話し合っていた。


「これが……あのアルヴァロスの研究資料なのか?」


「ああ やったな! これは高く売れそうだぞ!」


「だが……この後はどうなるのだ? 俺たちはちゃんと逃げられるのか?」


「……」


「大丈夫だろ? 明日にはボスも来られるだろうし…俺たちの仕事もこれで終了だな。」


「ああ そうだな その通りだな。 あとはこの資料・書類をボスに渡すだけだな。」


「……」


「おい 貴様! さっきから何をやっているのだ!?」


「てめえ さっきから一体何をやっている!? えっ! 新入りよ!!」


「……」

その新入りと呼ばれる男は盗んできた資料・書類をあさっていて何かを探していた。


「アレが……ない!?」


「はぁ? 何を言ってやがるんだ? てめえは?」


「……貴様は一体何を……」


「アレがない!? 何処にもない!? これは一体どういうことなのだ!?」

その新入りの男はまだ何かを探しているのだが…見つからずにいて 少し焦っていた。


「見ての通りだが…これで資料・書類は全部なんだが…一体何がないのだ?」


「えっ!? ちっ! 何でもない……気にしないでくれ!」

その新入りの男が舌打ちをして…悔しそうな顔をしていたが…まだ何かを探していた。


「おい てめえ なんだぁ!? さっきからその口の聞き方はぁ!?」

別の手下の男がその新入りの男の胸ぐらを掴んで威嚇してきたが―――


「おい やめておけ! こんなところでモメて騒ぎになったらボスに怒られるだろうが!」

そこにリーダー的な男がモメてる二人の男の間に入って威嚇していた手下の男を制止した。


「……ぐっ……」

「……」


「その新入りの好きにさせておけ! 他の奴らは資料・書類を整理してしまっておけ! 汚すと高値で売れなくなるぞ!」


「はい 判りました。」


リーダー的な男が他の手下の男たちに指示を出していた。


「……」

他の手下の男たちが盗んできた資料・書類を整理して片付けていく中で その新入りの男だけがまだ何かを探していた。


   ―-―-―-―-―


 翌朝


 某国の某所(正確な場所は不明)


何処かにある何かの工場の跡地の場所に組織のボスらしき男が複数の手下の男を引き連れてやって来ていた。


そこにここを仕切っていたリーダー的な男がアルヴァロスの研究施設から盗みとった研究資料・書類の入った茶色の封筒をボスの男に手渡していた。


「お疲れ様です……ボス。 これです どうぞ!」


「おお そうか ご苦労だったな。 お前は若い(モン)を集めろ……この工場(アジト)もそろそろ引き払う……ここもそろそろ警察(サツ)や〈アウターマウカー〉共が調べ始めている……バレるのも時間の問題だ。」


「はい 判りました では……すぐに集合させます。」


リーダー的な男はすぐに自分の手下たちを集合させていて手下全員がボスの男の前に姿を現れていた。


しかし…その新入りの男だけが姿を現していなかった。


「ボス……あの新入りの姿がありません!」


「……新入り……?」


「……居ないのか? よく捜してみろ!」


手下の男たちが新入りの男の行方を捜していたが何処にもいなかった。


「すみません 何処にも居ませんでした!」


「おい もういい それより撤収するぞ……後片付けをしておけ!」


「はい 判りました。」


手下の男たちが工場(アジト)から撤収する為に後片付けをすると数台の黒塗り高級自動車にボスの男やリーダー的な男や手下の男たちが乗り込んで走り出していき その工場(アジト)をあとにしていった。


   ―-―-―-―-―


 その頃 ほぼ同時刻―――


新入りの男の方は何を思ったのか再びアルヴァロスの研究施設の中に侵入しようとしていた。


研究施設の中は暗闇であり 手当たり次第に物色(ぶっしょく)していると突然…新入りの男の身体を黒色の鉄の鎖が巻き付き そのまま天井まで上げられて吊り下げられていた。


「……な…なんだ……こ…これは……?」


新入りの男は身動きがとれないままで天井にプラプラと浮いていた。


「……畜生ぉぉぉ……なんなんだ……これは……っ!?」


すると突然…研究施設内の照明がついて明るくなり よく見てみると…なんと新入りの男のすぐ下にアルヴァロスや複数体の〈アウターマウカー〉(ステージ3)や複数人の警察官がいて 新入りの男の方を向いて話しかけてきた。


「………」


「くっくっくっ まさか本当に戻ってくるとは思わなかったぞ。」


「マヌケか? こいつ?」


「ふふふ よく戻って来てくれたな 歓迎するぞ!」


「くっくっくっ 一人で来るとは凄い度胸だなぁ~!」


この状況に新入りの男が大変驚愕していて狼狽していた。

「ば…バカな…待ち伏せされていたのか? しかも(トラップ)も仕掛けられていたのか? …くそがっ!」


「ふふふ 普通は予想される事態だと思うがな…マヌケめ!」


「もう…お前の工場(アジト)はもぬけの殻だったらしいな。 どうやら見捨てられたか……それとも奴らもお前がこんなマヌケな真似(マネ)をするなんて知らなかったのか……。」


「……うぅっ ぐぅっ……」


「ふふふ どうやら両方とも図星のようだな。」


再び事件現場に戻ってきたマヌケな新入りの男はあっさりとアルヴァロスたちによって捕縛されてしまった。



   ―-―-―-―-―



    『組織の登場』

※「マヌケか? こいつ?」

後先考えずに行動していた新入りの運命は一体どうなるのか?

  ―――――――

悪魔的化物〈アウターマウカー〉が支配する化物島(テミスモイラ)の北東部にある都市 "タレイア" の町の某所にある『アルヴァロス専用の研究施設』が何者かによって侵入されており 研究データが全て盗まれる『窃盗事件』で組織の関係者が登場した。

その中でもボスの男はかなりのキレモノだが 新入りの男の方はマヌケである。

アルヴァロスたちに捕まったこの新入りの男はこの後…一体どうなってしまうのか?



   『化物の国』

〈アウターマウカー〉所有の化物島(テミスモイラ)にある街の情報(データ)を表示したものである。

 [見方]

街の名前

場所:人口(人数)

施設:様々な建物の多さ

 A(多数).B(普通).C(少数)

交通:交通機関と手段の拡充

 A(便利).B(普通).C(不便)

発展:街の発展度合い

 A(最高).B(普通).C(最低)

人口総数:島内に居る人間の総人数

  ―――――――

 【テミスモイラ】

 [クロト]

◎北西部:2150人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [ラケシス]

◎中央部:2150人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [アトロポス]

◎南西部:2150人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [タレイア]

◎北東部:550人

●施設:B 交通:A 発展:C

 ※人口総数:7000人

〈アウターマウカー〉

 [ヘスティア]

◎南東部:52500人

●施設:B 交通:A 発展:C



    【備考欄】

1.今回登場した組織は化物島(テミスモイラ)で構築した訳ではなく別の某国で構築された組織であり一時的に組織の者が集合していた工場(アジト)も別の某国にある場所を使用したと思われる。

2.組織の構成員はボスを頂点に幹部(リーダー)的な者が複数人にいて その下には手下の下端(したっぱ)が沢山いるようであり構成員自体も結構多いようである。

3.今回は "ある目的" の為に化物島(テミスモイラ)に来ていたのだが組織の者がどうやって短時間で出入国できているのかは企業秘密である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ