表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/81

第1弾

題名「死を捨てて」


 もしも、だ。この命が永遠に続くのなら、私は生まれたことを後悔するだろう。自分ではどうしようもないけれど。


花が散る。季節の変わり目がやってきたのだ。早く過ぎ去ってしまえ、と、願い続けた季節がようやく変わる。なぜか悲しいけれど。


八名やな、本当に行ってしまうの?」

 涙ながらに高い声が、八名にかかる。すがりつく女に、悲しそうな視線が落ちる。

耶奈やな、仕方ないんだよ。行かなければならないんだ。」

八名は、二度と、その姿をみることができなくなる汽車に乗った。


わかたれた二人に、残酷な運命が降った。しかし、それは幸福への始まりでもあった。


短い時間が、長くなった。

「やっと、百年。」

 月日は、耶奈の姿を変えることはなかった。ただ、耶奈の周りが消えたに過ぎない。


「耶奈!耶奈!」

突然の呼び声。あの日、汽車に乗った八名の声が、耶奈の周りに届く。

「八名?なの?」

答えは小さかった。しかし、それはちゃんと、八名の耳に届いた。


季節は流れた。変わり果てた姿を手にしない代わりに、手に入れたものは、不幸と幸福だった・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ