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魔法の力で逆転する件

「セルドラル、ユーゴ・アマギ出ます」


突如として学園上空に出現したレンツ・EC・ウェインのエクセリオンを迎え撃つべく出撃した。


起動したばかりのセルドラルは熱量が不足し、ソニックトランスシステムを使っても大きな出力を得ることができない。


仮に量産型のエクセリオンと同等の防御力だったとしてもセルドラル単騎では撃破できる火力を有していないことを意味する。


「アマギ君、今度は有人の機体のようだな」

「スミト大尉、はい、例の通信相手です。そして、アオイを人質に取られました」

「彼女はパイロットではなく、プリンセス向きの様だな」

「否定できません」


俺は先の戦闘データからこの場で敵を破壊できないことを伝えた。


「完全に手詰まりだな」

「相手の要求を呑んでみますか?」

「お偉い様は、それを望んでいない様でね。捕獲せよの一点張りだ。現場は苦労が絶えないよ」


俺達は、それぞれのタイミングで攻撃を仕掛けるが通じる様子はない。

30機の機動兵器がたった1機の機動兵器に何もできない状況が続く。


「さて、そろそろ頃合いでしょうか」


ゆっくりと空域を離脱しようとしていたレンツだが上空から機体を学園側に向けた。


その後胸部の部品を展開して砲撃体制と思われる形態に移行した。


「関東軍の皆さんお聞きください」


公開通信チャンネルにてレンツは続ける。


「こちらは一切攻撃を加えなかったので正当防衛は成立すると思います」

「敵機より非常に強力なエネルギーを確認」

「ダメだ、ここで撃たれたらわが軍は…」

「さぁ正当防衛の反撃をお受けとりください」


分かりやすいエネルギーチャージを行ったことで兵士達の悲鳴が伝わってくる。


その出力はソニックトランスシステムをフルドライブしたセルドラルの最大出力を凌いでいる。

これが放たれようものなら学園は跡形もなく吹き飛ばされるだろう。


「スミト大尉」

「何か策はあるのか?アマギ君」

「策と言うよりも、それしかない…と言った所です。皆さんは射線から撤退してください」


そう言って俺はセルドラルで上空のエクセリオンに突撃をしかける。

無謀な行動だが敵機の破壊ができず、攻撃を阻止する手立てもない。

残った選択肢は攻撃を反らすことである。


「そこで突撃を選ぶとは流石です」


レンツは俺の行動を予測してビットを展開して俺の突撃を阻害してくる。


だが【ミラージュ・トレース】を用いて未来を予測し、隙間を搔い潜る。

エクセリオンへの到達が最優先のため、多少の被弾は覚悟でエクセリオンに取りついた。


「まさかここまでとは」


レンツは初めて余裕を崩した。


「ソニックトランスシステム」

「出力不十分」

「それでもやるんだよ」

「了解」


焦りもあるが、それは相手も同じはず。

少なくともこの時の俺はその様に感じていた。


レーザーソードのエネルギーを【ハイパー・コンプレッション】で加速させる。


量産型に試した手段と同じ戦法だが、相手はワンオフ機、エネルギーも足りていない。


「それでも」


セルドラルのレーザーソードがエクセリオンの装甲に届いたが加速させたエネルギーの速度が落ちる。


「同じ手段が通じるとでも思いましたか?」

「だよな…流石と言わざるを得ない」


エクセリオンの防御フィールドなのか、レンツの魔法なのかは定かではないが


【ハイパー・コンプレッション】は相殺され出力を失う


「チェックメイトです」


エクセリオンは胸部のエネルギーを解放した。

しかし、学園は直撃を免れた。


巨大な収束エネルギー砲は学園ではなく上空に放たれ、地上ではなく上空に向かって放たれた。


だがその余波も凄まじく周囲のほぼ全ての機体が弾き飛ばされる結果となった。


「果て、これはどう言う事でしょうか?」

「流石にここまでは分からなかった様だな」

「原因は分かりませんが、何らかの手段を用いて、エクセリオンと場所を入れ替えた?と言った所でしょうか」


流石に【ミラージュ・ダイブ】までは見切られなかった様だが結果の理解力には恐れを感じた。


発射の直前でエクセリオンに取り付いた事で2つの機体を【ミラージュ・ダイブ】転移させたのだ。

その際に位置を入れ替えて学園への直撃を回避したのだ。


しかし、エクセリオンとセルドラルの2体分の質量を不完全なソニックトランスシステムの出力ではエネルギーが足りず位置を変えるのが精一杯であった。


「成程、逆転の発想ですか…恐れ入ります」


セルドラルはエクセリオンに鹵獲されたが、ソニックトランスシステムのオーバーロードで俺に取れる手段は何も無い。


今思えば何時もこんな光景ばかりだ。


「どうするつもりだ」

「あれ?私は初めから貴方を私の屋敷に招待する事が目的ですとお伝えしていたはずですか?」


すっかり忘れていたが確かにその通りだ。


「いつでにその翼の機体にも興味があったので、こうすれば全てお持ち帰りできると判断したまでです」

「はぁ、その為に学園ごと吹き飛ばすつもりだったのか?」

「いえ、本気で撃とうとすればきっと貴方が防いでくれると思っていました。結果は予想以上でしたが、嬉しい誤算です」

「何を考えて居るのか全く読めないな」

「ふふふ、よく言われます」

「多少は聞く権利があると思うのだが」

「まずは移動しましょう、関東軍の皆様は手荒なのでお嬢さんが危ない」


すっかり忘れていたがアオイが捕まった状態で軍の増援が来ると彼女が危険だ。


「屋敷に着いたらゆっくりとお話しますので少々お待ち下さい」


乗せられて誘拐されてばかりの展開だが、一先ず大切なものは守る事が出来た。

一先ず良しとして、誘拐されておくか…。


時間が中々取れないなかまたも久しぶりの投稿です。

魔法の名前を忘れたり酷い状況が続いています。

基本誘拐されるユーゴ、アオイペアですが、レンツの元でどんな扱いを受けるのか?


時間が経ってどんどん構想が変わってしまい着地地点を見失って来ています。

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