7月12日
AM1:00
食事を済ませて早速ログインをする。
熊にリベンジをするため、今日も森へ向けて走っていく。
早速発見したので、昨日と同じように後ろから近寄り、抜刀からの連携を繰り出す。
やはり途中で気付かれてしまい、振り向きざまにお見舞いする。
ザシュ!ズバッ!
今度は折れずに胸から肩にかけて切り裂くことに成功した。
ダメージも30%くらい与えたようで、かなりの強化がうかがえる。
熊は体勢を立て直して威嚇しながらこちらを睨む。
次は新しい魔法だ。
「バインド」
熊の影から無数の黒い触手のようなものが出て、絡まって拘束していく。
抵抗むなしく、完全に身動きの取れない相手を刀で切り裂いていく。
10秒ほどで効果は切れるようだが、その前に倒すことに成功した。
うん!かなり便利だ。
その後、スキル上げもかねて1時間ほど狩りをして町へ戻った。
そろそろダンジョンにも入ってみたいところだ。
ダンジョンには2種類ある。
フィールドに設置されているものと、専用ポータルからいける、ライフスタイルの≪ダンジョンマスター≫が作成した(された)ものだ。
3日目ともなると稼働しているダンジョンもあるようで、数十種類のラインナップがある。
「物理地獄」
物理攻撃の深淵をお見せいたします。
「罠による罠のつくる罠のためのダンジョン」
≪罠探知≫≪罠解除≫のレベリングに最適!
さぁ、未来の盗賊王は君だ!!
「モンスターハウス」
モンスターハウスで無双したい方、お待たせしました!
「修練の館」
各階ボスの指揮する集団戦となります。
腕に自信のある方をお待ちしています。
リストを眺めながらダンジョンを探していると、
「鍛冶屋さんいらっしゃい」
現在、初級~中級あたりまでの鉱石系を掘ることが出来ます。
一応モンスターも出ますのでお気を付けください。
というのを発見したので、早速ポータルへ行きダンジョンへ飛ぶ。
坑道といった雰囲気の一本道の途中に、採取できる鉱石の一覧が書いてある看板と、採掘ポイントが枝のようになっている。
奥へ行くほど良いモノが掘れるようなので、現在のスキルで掘れる一番奥で夢中になって掘っていると、真後ろで何か音がしたので振り返るとゴーレムが立っていた。
モンスターまで鉱石系とは徹底しているなぁと感心していると、アクティブモンスターだったみたいで拳が迫ってきた。
避ける間もなく殴られる。
吹っ飛びながらHPを見ると、そのまま0%になってしまった。
≪10秒後にホームポイントに移動します≫
というアナウンスが目の前に表示される。
強制的に戻されたホームポイントで空を見上げる。
ゲームの中とはいえ、死ぬというのは精神的に来るな。こういうところもVRのため妙に生々しかった。
デスペナルティでお金の10%と、10分間のステータス20%OFFを受けてしまった。
お金はあまり持っていなかったのが幸いして、大した被害もない。
10分ほど架空の空を見上げながら、今回の反省をする。
まず、採掘に夢中になりすぎてモンスターのことを忘れていたことだ。
そして最大の失敗は装備だ。
武器は造っていたが、防具に関しては初期装備のままだった。
布の服と靴という、合わせても防御力3しかない。
今まであまりダメージを受けていなかったため、すっかり忘れていた。
早速加工スペースへ行く。素材は熊の皮と鉱石が各種あるから何とかなるだろう。
いつものようにインゴットを造っていく。
さてと、どんなモノを作るべきだろうか。
どうやっているのかは知らないが、このゲームではイメージがすべてだ。どんなにスキルが高くても、曖昧なイメージでは良いモノは造れないらしい。
う~ん。
まずはオーソドックスなものの方がいいかな。
ブレストプレートと要所を守る部分を鉄製にして、それ以外を皮で造ってみるとしよう。
そうと決まれば、まずは部品作製だ。インゴットを叩いて形を造っていく。
後は部品を付ける皮鎧だ。
≪初級皮加工≫がガンガン上がっていくので、まだまだ上位の素材のようだ。
皮をなめして形を整えて、鎧のようなものが出来た。
金属部品を固定し、装備して微調整を繰り返すこと1時間、なんとか完成した。
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ベアレザーアーマーセット
DEF+45 MDEF+15
強靭なグレーベアの皮と、要所を守る金属プレートによる鎧
品質4
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初めてにしてはいい出来だろう…多分。
余った皮を使い、マントも作ってみた。
肩のところで固定できるようにして、固定部分に熊の爪をあしらい、首元にはオオカミの毛皮でファーのようなモノを付けてみた。
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ベアーマント
DEF+5
グレーベアの皮を使ったマント
品質5
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あとは対ゴーレム用の打撃武器なんかが欲しいな。
あれを刀で切れるとは思えないので、巨大なハンマーで殴った方が倒せそうだ。
幸い鉱石はまだあるし、今持てるであろう最大の重さのハンマーを造ってみようと思う。
鉄鉱石だけでは足りないようなので、銅鉱石と今回手に入れた重鉄石の三種類を炉に入れて、合金のようなものが作れないか試してみる。
割合を変えながら造っていく。混ざらなかったり脆かったりと試行錯誤を繰り返して、何とか納得のいく強度のものが出来たので量産していく。
50kgくらいのインゴットが出来たので、これを一つのハンマーにするべくイメージを固めていく。
円錐で少し弧を描いた爪のような形で、点と面の攻撃が出来る形がいいだろう。
柄の部分は1.5mくらいだろうか。全体を含めると身長と同じくらいになる。
インゴットを炉に入れて造っていく。本体部分を40kgで柄を10kgと決めて、まずは柄の部分から造っていく。これだけでも棍として使えそうだ。
接続部は四角く、持ち手は丸くして、先端部分は滑り止めの位置を太くしておく。
次に本体部分だ。40kgの塊をガンガンとハンマーで叩き、形を整えていくこと数十分、完成した部品を組み合わせ、緩みがないかを確認する。
思いっきり振ったら先端が飛んで行った、なんて笑えないことが起きないとも限らないので、しっかりと固定して完成。
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ヘビーメタルピックハンマー
ATK+84 SPD-15
ヘビーメタル合金で造られた巨大なハンマー
≪槌≫スキル対応
品質6
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品質6でこの威力か。重さのせいでSPDが下がるのはしょうがないが、許容範囲内かな。
早速右肩に掛けるように担ぎ上げ、さっきのダンジョンへ向かう。
ゴーレムを見つけて振りかぶる。
「フルスイング」
≪魔王≫に含まれる≪全武器特性≫のおかげ(お蔭)か、槌スキルを使えるようで、ハンマーを装備したときに習得したアーツを使用してみた。
ゴーレムは数メートル飛んだあと、光になって消滅した。
いきなり全力で攻撃したので、武器に振り回されてよろけてしまった。
こちらもかなりの練習が必要なようだ。
脅威となるモンスターへの対処もできるようになったので、スキル上げのためにここに数日通うことにしよう。
しばらく採掘と、寄ってくるゴーレムを殴ってからログアウトした。
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ヨウ
装備スキル
≪魔王2≫≪初級鍛冶28≫≪初級採掘33≫≪幸運16≫
控えスキル
≪初級皮加工15≫
読んでいただいてありがとうございました
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