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魔王さまのおしごと…迂闊な魔王はどこへ行く  作者: 溶ける男
第一章 魔王はじめました

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11/56

8月31日・前編

ども

初めまして&お久しぶりです。

ちょっと長くなってしまったので二部に分けてみました。

8:00

イベント最終日。運よく仕事の休みと重なったため、所用を済ませて朝からログインすることにした。


最終日ということもあって、最後の悪あがきに出るつもりだ。

現在ランキング17位。10位までのポイント差は30万ポイントと言ったところだから、4人パーティーに10~20勝すれば稼げるポイントなので何とかなるかもしれない。


とはいえ、魔王側は相手が来るまでは基本的に領地で待機になってしまうので案外暇だったりする。


お世話になっているダンジョン「修練の館」にでも行ってスキル上げもいいかと思ったのだが、流石に集団戦を連戦した後のプレイヤー相手では集中力に欠ける場面が幾つもあったため、今回は魔王城(仮)にて日課となった素振りをしながら待機中だ。


朝にもかかわらず、そこそこプレイヤーも領地へ訪れるのだが、迷路攻略がだるいのかこちらには来ないで、各店を利用して他の魔王の領地へ行くための拠点にしているプレイヤーもいたりする。

そんなプレイヤーのために宿も造り、新たにモンスター作成で——


____________________________________

モーテルマン:ボッコル


HP:E MP:E

ATK:D DEF:F INT:F SPD:D DEX:D

≪家事A≫≪言語C≫

魔力コストD

余り物の素材をいろいろ入れたため、何が原型なのかは分からないが、身長1mの毛むくじゃらの獣人が完成した。

宿の管理をさせるために、家事をAまで強化してみた。

____________________________________


ボッコルを配置したことでポイントは稼げないが、そこそこの収入源にはなっている。


素振りを終えて配下のモンスターと一対一の模擬戦をしていると、本日1組目の挑戦者が迷路へ侵入したようだ。

待つこと30分、扉をバーンと開いて——


「ども~、おっはよ~うございま~す!

 珍しく早くからログインしてるんですね。今日こそ勝たせてもらいますよ!」


と第一声が放たれた。


彼はカル君と言って、宿を造ってからはここを拠点に他の領地も回っているそうなのだが、最近は時間が合うときに対戦している仲だ。


武器はなんと刀で、うちのコテツが作ったものを買ってくれたようなのだ。

影武者は何度か破られているため4勝(討伐ポイントが得られるのが週1回のため)はしているようなのだが、ログイン中の負けは今のところ無かったりする。


「おはよう。

 カル君は今日も元気だねぇ」

「そりゃあ、何といっても最終日ですから。少しでもランキングを上げときたいですしね」


挨拶を済ませてお互い武器を構える。

抜刀の構えで相手の出方を待つ自分と、長さの違う刀を両手に持って二刀流をするカル君。


ジリジリと間合いを詰めながら集中力を高めていく。

一気に駆け出して抜刀からの切り返しを叩き込むと、カル君は刀を交差して受け止める。

そのまま大きく後ろへ飛び、着地と共に二刀を構えてこちらへ駆けてくる。


素早い二刀を捌きながらお互い隙を窺っていると——


「【クロススラッシュ!】」


ここでカル君がアーツを放ってきた。

刀には対応スキルが無いためアーツは使えないと思っていたが……と考えてしまったため、大きく隙を作ってしまい防ぎきれなかった。


一気にHPを削られて後退する自分めがけて、好機とばかりにラッシュを仕掛けるカル君に、遂に敗北してしまった。


「ふっふっふ~、ついに勝ちましたぁぁぁぁ!」

「ふぅ、負けちゃったか。

 ところで、カル君、あのアーツはどうしたの?」

「あれですか?

 実は先日、≪二刀流≫というスキルを覚えまして、それのアーツなんですよ」


カル君曰く、特殊スキルに≪二刀流≫というのがあり、武器を両手に持って戦った時間の合計が一定時間を超えることで解放されるスキルで、使用武器にかかわらず専用のアーツが覚えられるようなのだ。


まさかの抜け道にちょっとショックを受けながらアイテムボックスを漁る。

取り出したのは、2本の刀だ。


「そっか、そんな方法もあったんだね。

 まぁ取りあえずおめでとう! というわけでよかったらこれどうぞ」

「え?

 こんなの貰ってもいいんですか?」

「おう!

 試作品だがなかなかいい出来になったし、闇属性付で良ければ貰ってほしい」


____________________________________

ヨウ刀Ver2.5タイプ闇


ATK+40

属性値 闇:45

闇属性を付加した金属を鍛えて造った刀の試作品

品質7

ヨウ刀(小)Ver2.5タイプ闇


ATK+30

属性値 闇:45

闇属性を付加した金属を鍛えて造った刀の試作品

品質7

____________________________________

「ありがとうございます。じゃあ遠慮なく使わせてもらいますね」

「おう!

 立派に使って刀の普及でもしてみてくれるとありがたい……なんてな」


その後他愛のない話をして、カル君とは別れて次の挑戦者が来るのを待つことにした。

12時までに7組訪れて5勝2敗といったところで、一旦昼食のためにログアウトすることにした。


ヨウ

装備スキル

≪魔王10≫≪属性付加27≫≪孤軍奮闘35≫≪幸運99≫


控えスキル

≪中級採掘28≫≪中級鍛冶22≫≪初級革加工42≫

お読みいただきありがとうございます

誤字脱字・感想などありましたらよろしくお願いいたします

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YouTubeにて主題歌配信中「魔王様はじめました」
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