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6 保健室の先生ってなんかえっちだ


ここは……?

僕、寝てたんだっけ? よく覚えてないけど、瞼が重いや。

なんだかふわふわとした心地いい空間だ。

ずっと目を閉じたまま漂っていたい。


このまま、僕が僕で無くなって溶けていく気がする。


どうしてこんな事になったんだろうか?


僕は賢者として生まれ、富と名声をほしいままにする予定だったのに。

爵位は弟に譲って、僕は魔法の研究しつつ程よく遊びたい。

領地の浜辺を買い取って、小さめのコテージを建てて、そこからすぐ海にアクセス出来れば最高。

そこに綺麗なおねえさん達を連れ込んでお酒とおつまみで毎晩パーリナイしたい。超ハッスルしたい。

最高。イェイ。


そうだね、こんなとこで溶けてる場合じゃないね。

夢を諦めるなんて絶対に嫌だ。欲望のままに生きたい。

だって僕は悟りを開いた遊び人だもの。

そう、僕は僕だ。どうも、ジリアードです。


僕は前世学んだんだよ。

近しい人には手をつけてはいけないんだってね。

例えば仲間とか、宿敵とか?

そういうのは後々面倒な事になるんだよ。僕を巡って争い起きたりすんの。巻き込まれてまた死んじゃう未来が見える。


やだ、絶対やだ。

特にあの三人はやばい。気がついた時には外堀埋められて逃げられなくなってそうでやばい。

いいかげんあいつ等から逃げる手立てを考えないといけない。

卒業と同時に旅に出るのもいいかもしれない。冒険者ってやつ?

浪漫じゃん。

気ままにふらふらして観光して美味しいご飯食べてワンナイトして。最高かな。


そんでもって長生きして沢山の女性達に見守られながら、老衰で眠るんだ。なんて幸せな人生だったんだろうって。

あ、医療系魔術も研究しとこう。健康寿命延ばしたいよね。


え? 賢者の石? あー多分可能だと思うけど、そういうのはちょっとね。

不老不死なら永遠に遊んでられるとか考えなくもないけど、友達だって欲しいんだよ僕。

友人を見送り続ける人生なんて、嫌だね絶対。

結構寂しがりやなんだよ。


常に綺麗なおねえさんに甘やかされたいの。

メロンむぎゅってして頭なでなでされながら「いい子ね。一緒に寝ましょうね」とか言われたい。


あぁ、このふわふわが心地よくて幸せだ。

ん? これはもしかして、頭撫でられてるのでは?


「ミラルダ、先生?」


そっと目を開くとそこは保健室。

腐ってもボンボン学校。保健室は広く、上品で、ベッドはふかふかだ。


ってんなこたどうでもいいんだよ。

大事なのは僕の頭をミラルダ先生がなでなでしてくれてるって事。

そんでもって広いベッドの縁に腰掛けて、乗り出した姿勢でいるもんだから、ミラルダ先生のメロメロメロンシスターズが僕の体にアタックしてきてるの。


なにこれ、天国?


「あら、目が覚めた? ジルくん、授業中に倒れたのよ? 覚えてる? 特に体調悪くはないから、ストレス性だと思うわ」


ミラルダ先生の垂れ目(泣ぼくろイエェッス!)に見つめられてる!


「どこか苦しいところはなぁい?」


僕の僕が迎撃体制で大変苦しいです先生!!

ジリアードのジリアードがシスターズとファミリーになりたいってあーーー!!


「ふふっ。ジルくん、可愛いのね」


あぁ! ミラルダ先生!!

ミラルダ先生の指が、僕の頬を! 首筋を! 胸を!!

そんなにさわさわされたら僕、僕!


「ミラルダ先生。僕、苦しいの」


何がって言われたらそりゃナニがあいえ何でもないです。ぐふふ。

ミラルダ先生の指先が僕の唇に!! あっ、白魚のようなすべすべな指先ぃ!!


「しーっ。大丈夫よ。ゆっくり、目を閉じて」


ミラルダ先生、そのお顔はもしかしてキス顔ってやつですか?

先生のメロンも素敵だけど、そのセクシーな厚みのある唇も最高ですね。

触れてみたい。そのぷるぷるリップと触れ合ってこじ開けてぺろぺろしたい。最高。

ここは言われた通り目を閉じるべきだね。


そっ……。


「きゃっ」

「? ミラルダせんせ……ひぃ!?」


ミラルダ先生の悲鳴に釣られて目なんか開かなきゃよかった。


僕を見つめる目、目、目。


ミラルダ先生の首筋にナイフを添えてるノエリス。

クロエ、キスしてないから僕の口をゴシゴシ擦るのをやめなさい。痛いから。

フィリアナは小首を傾げたまま彫像のように動かない。

あれれぇ? みんな目に光が無いぞぉ?


恐いよぉ。


「面会謝絶よ。個室の前に貼ってあったでしょう?」

「我が夫の危機だ。やむを得ん」

「危機って……。彼を癒すのが私の仕事よ? ねぇ?」


夫じゃねぇ。あとナイフは没収な。

流し目でミラルダ先生に問われたならば、僕は全力で肯定するしか無い。まさしく愛の奴隷。

だから御三方には御退場いただきたいですはい。


「マスター。お世話。奴隷の。役目」

「あらぁ。でもそれじゃ、挟めないでしょ?」


クロエ撃沈。ざまぁ!

うふふって、ミラルダ先生は常に柔らかな微笑みを讃えているのが大変良きです。

僕も挟まれたい。


「んな! ななななな!!」


なんだよはっきり喋ってよ。コミュ力低すぎでしょ。


「あな、あなたは! ジリアード様を愛しておられるのかかかかしら!?」


今それどうでも良くない? 王女力大丈夫?


「愛? ふふっ。そうね。十二歳以外は興味ないわ」


ストライクゾーン狭っ!!!


え、ミラルダ先生性癖とんがってますね!

あ、でも僕今十二歳だし、今年一年いい関係が築けるんではないでしょうか!!


「わわわわわたくしとジリアード様はし真実の愛で繋がっているのですあなたが入り込む隙間などなな無いのですよ」


早口やめい。


「まぁいいわ。今日のところは引いてあげる。だから他の人には黙っておいてね。じゃあね、ジルくん。困った事があったら、いつでも来てね」


あ、ほっぺにチュー。最高。


「初めては私のために取っておいてね♡」


あぁ! 耳元でそんな事囁かれたらもうらめぇ!

今世大事に取っておいたのはミラルダ先生に捧げるためだったんですね!

先生との約束守るため、僕頑張り……ま……。


ミラルダ先生が去った個室に残るのはいたいけな僕と三匹の獣……。

え、これ、無理じゃね? 純潔守り切れるかなぁ。


めっちゃみられてる。

恐い。カタカタ震えちゃうんですけどどうしよう。

ちょっと距離近くないですか?

一旦距離を取るべきでは……。


「浮気、だめ」

「ダメですわ」

「許容出来ん」







「「「ねぇ、ロンド」」」


あ、え?

なんで僕の前世の名前知って……。



うそ。これやばい。




これにて完結です

ありがとうございました!

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