思いもしない幸福な日
胸が痛い、何だこの感覚、ずっと前から感じている違和感。何なんだろうこれは、
「起きて、もう、何、王子様には目覚めのキスが必要ですか?月曜日の朝ですよ。」
「ん、今起きるよ。……」
「なに、その顔、知らない顔を見るような、また寝ぼけているの。」
「寝ぼけてなんかいないよ、あいかわらず、可愛いなって思って、おはよう」
「おはよう、朝からお世辞をありがとう、さ、布団畳むから早く退いて、」
「お世辞じゃないよ本当の事、布団は自分でするよ。」
「もうそんな時間内から、ご飯作ってあるからちゃちゃと食べて、」
「お弁当…」
「用意してあるわよ。昨日残りだけど、」
「ありがと、侑季。」
あぁ、何だったけ、変な夢を見ていたような。でも思い出せない。まぁ、そんなことはいいか、もう7時半急がないと、
ザ、ザザー
「もうまた、忙しいのに、だいたい恋夜君、昔ネクタイちゃんと結べてたよね。」
「うーん、ずっと結んでもらってたから忘れた。」
「何よそれ、物覚えいい癖に」
「だって覚えちゃったら結んでもらえないでしょ。あ、」
「なに?」
「白髪、」
「そういう事いわないの、それに白髪も生えるはよ。手のかかる子が小さいのと大きいので3匹も、しかも全員甘えたがる手のかかってしょうがない事、」
「あれ、僕も入っている?」
「えぇ、一番手間のかかる。はい、これでよし、」
「んじゃ、行ってきます。」
「あ、またお弁当忘れようとしてる。」
「あぁ、ごめん、」
「……何?」
「ううん、何でもないそれじゃ、行ってきます。」
「はい、いってらっしゃい。」
「……侑季、愛してるよ。」
そうだ、これはいつも僕の日常、僕の幸せな人生、
ザ、ザザー
「ふふ、」
「どうかした?」
「ううん、思い出し笑い、」
「?」
「小さい頃さ、私と恋夜君、私の方が身長高かったのに、段々追い越されて
恋夜ちゃん、恋夜、恋夜君、そのうち、パパとかあなたになるのかな
「いつか、桜も蔵人に身長ぬかされるのかなって。」
えっと、あ、そうだ、侑季と僕は幼馴染でずっと一緒で、大学の頃に結婚して、
えっと大学?あー、どこの大学だっけ、それに桜と蔵人、僕の子供、で、えっと、
ザ、ザザー
「ねぇ、恋夜君、二人が大人になって家を出て行ったら昔出来なかった事しようか、二人で、私たちがそうだったみたいにこの子たちもいつか私たちの元を離れて、まだ知らない誰かと一緒に生きていく。
私がお母さんと一緒に暮らしたのが18年、一人暮らしが2年。恋夜君と二人の生活が、4年。桜が生まれて3年。
この後私たちが家族で一緒にいられるのはせいぜい20年。
そうしたらまた恋夜君と二人の生活。そりゃ時々帰ってくるように今のうちからマザコンになれるように教育はするわよ。でも、」
そうだ、これは僕の記憶、記憶?全部昔の、
ザ、ザザー
「昔いけなかったカフェで他愛のない話をしたり、悩んだり、喧嘩したり、でも楽しかった。そういえば、○○覚えてる。もうみんなとも長いことあっていないよね。」
誰?皆、えっと、
「今までありがとう。これからもよろしくお願いします。頑張ってね、パパ」
なんだろう、胸が痛い、それに何かが引っ掛かってる。
でもいいや、僕には侑季がいてこんなに幸せなんだから、ただこの日常が続けば、それで




