表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
31/49

外伝:真夏の閃光少女(スピードスターガール)

・7月15日。金曜日。

死神さんが足の治療のために治療用カプセルの中に入って寝ちゃった。

死神さんがいない間この私、

馬場久遠寺こと久遠ちゃんが親友である赤羽美咲ちゃんを

連れて美咲ちゃんに大倉道場での稽古デビューを果たさせるのが

目下の使命なのだ。


・7月19日。火曜日。

「久遠、これで終わりなのですか?」

「う、うん・・・そうだけど。」

初めての稽古を終えて一言。

美咲ちゃん呼吸1つ乱れてないよ・・・。

流石最初からずっと死神さんの鬼のような稽古を受け続けただけあるよね。

私もまだ3ヶ月くらいしかやってないけど

ここでの稽古が少し物足りなくなってきちゃったよ。

・・・小中学生コースとは言え

一応この道場それなり以上に厳しい道場なんだけどなぁ・・・。

「美咲ちゃん、これからどうする?」

「そうですね、私は帰ろうと思いますが。」

「じゃあさ、美咲ちゃんの家に連れてってよ。

まだこんな明るいんだからいいでしょ?」

ちなみに二人共明日から夏休みで今日は午前で学校が終わってるから

現在時刻はまだ3時すぎだったり。

「いいですよ。」

「たまには女の子同士で遊ぶのも悪くないもんね。

あ、それともそういう感じの遊びもする?」

「・・・久遠、馬場家ではそういう教育を受けているのですか?

それともあなたの小学校での教育ですか?」

「い、嫌だなぁ・・・。

100%久遠ちゃんの趣味に決まってるじゃない。」

「・・・ちょうどいい機会です。私がこの夏休みの間に

あなたを再教育した方がいいかもしれませんね。」

「う・・・!」

もう美咲ちゃんも死神さんも真面目だなぁ。

・・・まあ、

真に受けられて本当にあんなことやそんなことをされても困るんだけど。

「あれ?」

美咲ちゃんと一緒に歩いていた時だった。

「美咲ちゃんが二人いる!?」

「失礼ですよ、久遠。」

いやいやいやいやいやいやいや美咲ちゃんは慣れてるかも知れないから

そんな冷静でいられるけど一般人はいきなり隣で歩いている子と

同じ顔の子が二人も横断歩道の向こう側にいたら

声を上げるのも無理ないと思う。

「あの子だよ、こないだ見かけたのは。」

「・・・お手柄過ぎますよ、先輩。」

「・・・Misaki Akabane・・・」

わ、声まで美咲ちゃんそっくりだよ。

そう言えば前の睦月ちゃんも顔も声も美咲ちゃんそっくりだったような・・・。

ということはまさか三船の・・・。

「初めまして・・というのは論外でしょうか?」

「・・・なら、やはりあなたが・・・」

「ええ、私があなた方のオリジナルであり完成品となるべき存在だった

赤羽美咲と言います。」

「・・・私は黒羽律。

こちらは私のクローン元でもあるシフル・クローチェ。」

「・・・シフル・・・なるほど。」

「・・・その足、まさか・・・」

「はい。白羽睦月の足です。」

「・・・あなたは睦月を・・・」

「いえ、彼女は生きています。」

「っていうか死んじゃってたら

それって私が死なせちゃったことになるからね。」

私が虎徹絶刀征で美咲ちゃんの足と腰を砕いた後に

美咲ちゃんのクローンである睦月ちゃんの足と腰を三船で移植されたことは

後から死神さんに聞いた。

それからたった今この美咲ちゃんと同じ顔と声をしてて

おっぱいのすごい大きな子に

おんぶされた子から何かすごい事を聞いている。

生きるのに必要な機械が壊れちゃってもう死にかけているから

新しい機械がないかってそんな気軽に言われても・・・。

あと、もう一人の方は英語ばっかりで何言ってるか分からないし。

「そういうわけなのでメンテナンスマシンを保持していないでしょうか?」

「・・・残念ながら私は飲食ができるタイプでしたので。

ですが、あなたの体を直す方法があるかもしれません。」

「本当ですか・・・?」

「ええ。」

「あ、そうか!死神さんのアレを使うんだね!?」

「死神?」

それから3人を甲斐機関に連れて行った。

「え?あれれ、赤羽ちゃんが3人!?」

「違います。」

やっぱりキーちゃんも驚くよね。

特にキーちゃんはあまり三船の事とか分かってないんだし。

それからあの子、黒羽律ちゃんはカプセルの中に入っていった。

隣に死神さんのカプセルがあって

さっきまで律ちゃんをおぶっていたおっぱいのでかい子が

中を覗こうとしてるけどキーちゃんに防がれてる。

律ちゃんは大体2か月程度で治るらしい。

ちょうど死神さんと同じくらいかな。

「でも珍しいね、美咲ちゃんが知らない人を助けるなんて。」

「人をコミュ障みたいに言わないでください。

それに全く知らないというわけでもないんです。本当は。」

何だか難しい顔の美咲ちゃん。

・・・あれ?そう言えばあのシフルって子は・・・

「ねえ美咲ちゃん。美咲ちゃんがあの子達何ちゃら羽シリーズの

オリジナルなんだよね?」

「何ちゃら羽シリーズって・・・」

「じゃあさ、あのシフルって子はどうなるの?

オリジナルが二人もいるってありえるの?」

「・・・・・いえ、あの子は恐らく最初のクローン。

そもそもクローンが出来るかの実験で生まれた

私のクローン1号機といったところです。

クローン出来るかどうか確かめるためだけのクローンだと思いますから

私や他のクローンのように薬物投与などはされていないはずです。

そしてそのまま三船の技師でもあったクローチェ博士の

娘さんとして育てられた・・・。そんな話を聞いたことがあります。」

「・・・そうなんだ。」

はっきり言って難しいことはよくわからない。

でも、あのシフルって子は美咲ちゃんの事とか

自分のこととかどう思ってるんだろう。

「・・・で、久遠。どうします?

すっかり夕暮れになってしまいましたが。」

「え?・・・う~ん、流石にそろそろ帰らないとまずいかな。」

馬場家はあれでもそれなりのいい家だから門限が厳しい。

前に死神さんやキーちゃんの一件で帰りが遅くなった時は

ものすごい怒られた。

「なら今度の稽古の時でいい?」

「ええ、いいですよ。」

約束を取り付けてから家までダッシュで帰る!

「・・・遅い。」

馬場家。門前にはライ君がいた。

私の一番上のお兄ちゃん・馬場雷龍寺。

「大学生なのに小学生の妹の帰りをここでずっと待ってたとか?」

「馬鹿言ってないでさっさと風呂にでも入って汗を流して来い。」

「ちぇー・・」

ライ君のこういうところは死神さんそっくり。

・・・死神さんとライ君はどっちが強いんだろう?

「久遠、死神のところに顔出しているようだな?」

「そうだけどー?」

脱衣所。なんか私が服を脱いでいるのに平然とライ君が一緒にここにいる。

いや、確かに兄妹だけどこの人そういう遠慮ってないの?

・・・ないんだろうなぁー・・・。

「死神は足が使えないと聞いた。まだ空手をやれるのか?」

「今治してるところだよ。夏休みいっぱいは掛かるみたいだけど。」

「・・・つまりその後はあいつは完全に復帰できるというわけだな。」

「だと思うよ。」

「早龍寺が世話になったようだからな。今度は俺があいつと戦ってやる。」

「・・・いいけどさ、私もうパンツ脱ぎたいんだけど。」

「?さっさと脱いで風呂に入ればいいだろう。」

「私一応女の子なんだけど。もう11歳なんだけど。」

「それがどうした。まだまだ聞きたいことは山ほどある。」

「・・・後で話すから出てってよ。」

「貴様、それが兄に対する言い草か・・・」

「ライ兄さん、そろそろデリカシーって言葉覚えよう?」

「あ、おい龍雲寺!」

3男に連れて行かれる長男。

・・・りゅー君がいて助かったよ。

まだ私のここを男の子に見せたくはないからね。

女の子ならいいけど。ってそういう意味じゃないよ!?


・7月23日。土曜日。

午前中の稽古を終えて約束通り美咲ちゃんハウスへ!

「で、どうして君もいるの?」

「え?ダメだったかな?」

いつの間にかキーちゃんが合流してた。

「いや、別にいいけど死神さんとか律ちゃんとかいいの?」

「う~んよほどのことがない限りはあの機械が止まるってことないし。

無人防衛システムとかあるから強盗とかも入らないと思うよ?

それに全く外出しちゃいけないとかだったら僕餓死しちゃうよ。」

「ま、まあ大丈夫ならいいんだけど。」

「では、行きますよ。」

それから美咲ちゃんに案内されて家まで向かう。

楽しみだな。どんな家に住んでるんだろう?

そんなワクワクを持ちながら十数分歩くと駅前のホテルに到着した。

「・・・美咲ちゃん?」

「ここが今年になってから私が住んでいる家です。」

「いや、家ってホテルだよ?」

「はい。大倉会長が宿泊代や生活費は支払ってくださっています。」

「・・・・」

ここまでブルジョワだとは思わなかった。

死神さんが確か美咲ちゃんのお兄さんとかがいるって

言ってたけどその人は2月くらいに死神さんにボコられて

ずっと病院にいるって言ってたような気がする。

「美咲ちゃん今一人暮らし?」

「はい。そうなります。」

「・・・寂しくないの?」

「学校には行っていますし週に3回は道場にも顔出していたので。」

それってつまりどっちもないこの夏休みはさびしいってことじゃ・・・。

「よし!それじゃ今日から久遠ちゃんが毎日顔出してあげるね!」

「え?で、ですが・・・」

「だって友達でしょ?」

「・・・久遠・・・」

「僕もたまに近く寄ったら顔出すようにするよ。」

「あなたまで・・・」

「もう、キーちゃんって呼んでよ。」

「・・・それは恥ずかしいです。」

「ならキーさんってどう?」

「キーさん・・・それならまあ・・・」

「じゃ、呼んでみて。」

「・・・キーさん。これでいいですか?」

「うん!ありがとう!赤羽ちゃん!」

やっとダブルみさきちゃんもひと段落したってところかな?

・・・何だか私他人同士の仲を取り持ちまくってるような気がする。

と言うより不器用な人達とばかり縁があるのかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ