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ルカ・マーフィーは夜魔法の継承者  作者: 如月


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55/97

決着

四属性が融合した超高密度魔法が、地下通路を白く染め上げた。


風が裂ける。


水流が蒸発する。


雷光と光が暴風を呑み込み、その中心へ叩き込まれる。


「きゃあぁぁぁぁっ!!」


フードの女が吹き飛ばされた。


凄まじい衝撃と共に壁へ激突する。


地下通路全体が揺れ、瓦礫が崩れ落ちた。


やがて。


荒れ狂っていた魔力が、ゆっくりと静まっていく。


「……終わったか」


リアムが雷を消しながら呟く。


ルカは荒く息をしながら女へ視線を向けた。


女は完全に気絶している。


その時だった。


パキッ――。


衝撃で女の仮面が割れた。


床へ砕け落ちる。


そして現れた素顔に、ルカ達は目を見開いた。


「……え?」


アクアが呆然と声を漏らす。


そこにいたのは、自分達とほとんど年齢の変わらない少女だった。


まだ幼さすら残る顔立ち。


敵として戦っていたとは思えないほど、普通の少女に見える。


リアムも眉をひそめた。


「ガキ……?」


セドリックは静かに少女を見下ろしていた。


その黒い瞳には、複雑な感情が浮かんでいる。


やがて彼は冷静に口を開いた。


「拘束する」


風魔法で少女の両腕を縛り上げる。


さらに水魔法で魔力抑制の封印を施した。


「このまま学園へ連れて行く」


セドリックが言う。


「何か情報を知っているかもしれない」


リアムが頷く。


セドリックは気絶した少女を抱え上げると、静かに踵を返した。


地下通路へ、再び重苦しい静寂が戻る。


ルカは小さく拳を握った。


敵。


そのはずなのに。


どうしても割り切れない感情が残る。


だが。


立ち止まっている暇はない。


リアムが振り返る。


「行くぞ」


ルカとアクアは頷き、さらに地下深部へ進み始めた。

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