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36.ちやほやされたい大繁盛

「《Secret Garden》開店です!」

 アリナがそう言いながら扉を開けると人の波が狭い店内に押し寄せてきた。


「すごい人ですね……。」

「大変そうだけどがんばるぞー!」

 リリとナナの2人も人の量に怯んでる。


「あれ?ミィちゃん居ないの?」

「やっと生ミィちゃん見れると思ったんだけどなぁ。」

「こんな時までコミュ障発揮しないでもろて。」

 なんか好き勝手言ってるけどコメント化して見えてるからな?


「いらっしゃいませ。本日はお越しいただきありがとうございます。購入制限等ルールがございますので店内ポップの確認をお願いします。」

 アリナは堂々として手慣れてる感じだ。


 私も配信を始めよう。

「こんミィ!君たち今日は来てくれてありがとー!」

 とりあえずいつもの口上で始める。


 〈ミィちゃんおったんかワレェ〉

 〈コミュ障極まりすぎだろ〉

 〈接客は人任せか?〉


 店内の私に向けられた声がコメント化される。

「まぁ私がコミュ障なのは配信きてる君らならよくわかってるでしょ。あと君らの話し声全部コメントになって流れてるからね。」


 〈じゃあこれも見えてるんか〉

 〈開店おめでとう〉

 〈なんやかんやで開店おめでとう〉


 お祝いのコメントが流れてくる。素直じゃないなぁ。

「お祝いありがとう。君らって結構ツンデレだよね。」


 〈調子のるな〉

 〈悪い癖出てるで〉

 〈とりあえず買い物するから黙っててもろて〉


 ほんとこいつらすぐこういうコメント打つよね。

「ほんと素直じゃないなぁ。まぁ良いやみんな買い物楽しんでね。じゃあ改めて商品の説明していこうかな。」


 〈この力の丸薬ってなんなん?〉

 〈しれっと新しい薬作ってるよね〉

 〈力の丸薬の説明してくれ〉


「やっぱそこ気になるよね。えっとね力の丸薬の効果は使用するとなんと物理、魔法攻撃力が50%上がります!」


 〈50%⁉︎〉

 〈破格すぎんか?〉

 〈またとんでもないもの作ってて草〉


「効果時間は2分で再使用インターバルは30秒自分で使った感じデメリットは無かったから純粋なバフアイテムだよ。」


 〈制作方法は流石に秘匿するか〉

 〈配信でやってなかったしね〉

 〈でもお高いんでしょ〉

 〈でもお高いんでしょ〉


「今お高いんでしょってコメントあったけど……まぁ高いよね。」

 安いわけないでしょ【簡易錬成I】のおかげで手間はかからないとはいえ材料いっぱい使うし。


 〈そこはそんなことありませんじゃないの?〉

 〈まぁ高いわな〉

 〈しゃーない〉


 値段設定は3000Gにしている。

 1個の値段としては相当高いけど現状バフアイテムはこれしか無いので今は適正だと思う。


 〈これお嬢の薬にばっかり目が行くけどシュシュも結構いいアイテムだよな〉

 〈わかる女性向けっぽいからつけるの恥ずかしいけど装備としてみたら優秀だよな〉


 アリナの商品も褒められてるみたいだ。ちょっと嬉しい。

「すごいでしょ。アリナのシュシュって装備重量が気にならないのにしっかり防御力あげてくれるからね!」


 〈めっちゃ声張ってて草〉

 〈自分の時より嬉しそうやん〉

 〈なんやかんや良い子だよねミィちゃん〉


 え?そんなに声張ってた?恥ずかしい。

「ち、違うよ!うちのお店が褒められてるんだからそりゃ嬉しくなるでしょ!これが普通なの!」


 〈ツンデレやん〉

 〈嘘とかつけなさそう〉

 〈自分に正直になれ〉


「うるさい!さっさと買い物して帰ってよ!」

 これ以上変なこと言われる前に帰ってくれ。


「ミィさんって可愛らしい方ですね。」

「そうなのよ。守ってあげたくなるでしょ?」

「なんか妹ができたみたい!」

 アリナ達が何か話してるみたいだけどコメントがされないから何言ってるかわからない。


 そんなこんなしているうちに数時間が経ち忙しいながらもなんとか回していると。


「やっほー♪ミィちゃんいる?」

 さくらさんが来た。


「さっ、さくらさん⁉︎」

 急な来訪者に驚きが隠せない。


「あれ?ミィちゃんなんでそんなところにいるの?」

 当然の疑問だと思う。


「いやっあのですねぇ。察してもらえると助かりますぅ……。」

 自分の口から改めて説明するのは少し恥ずかしい。


「あーそういう事ね♪まぁミィちゃんだし仕方ないっか♪」

 納得はしてくれたようだ。ミィちゃんだしというのに少し引っかかるけど。


「じゃあお祝いの花を持ってきたからそこにいる子に渡しておくね♪」

 そう言うと花輪を取り出しアリナに渡す。


 [アリナ。手ぶらで帰ってもらうのもなんだから力の丸薬渡してもらえる?]

 速攻でアリナにメッセージを送る。


 [了解。]

 そう短くメッセージが返ってきた。怒ってる?


「え?くれるの?わーミィちゃんありがとー♪」

「こっちこそわざわざ来てくれてありがとうございます。」


 〈あれ?さくら姫じゃね?〉

 〈この前コラボしてたもんな。律儀なところも流石だ〉

 〈これでも顔出さないってミィ嬢ほんと徹底してるな〉


 さくらさんの株が上がってる。確かにこんな状況でも顔を出さないのは少し失礼かもしれないけど……無理なものは無理なんです!


「さくらさん本当にありがとうございました!またコラボしましょうね。」

 まぁ相手は人気チャンネルだから私とのコラボなんてもう無いと思うけどね。


「うん♪楽しみにしてるね♪じゃあまたねー♪」

 そう言うとさくらさんは帰っていった。嵐のような人だなぁ。


 一息ついて店内を見てみると気づいたことがあった。

 私のリスナーやさくらさんリスナーが来ることを考えて男が大半だと思っていたけど時間と共に割と女性客も増えてきたということに。


「アリナの装備のおかげ……かな?」

 口コミで広まったのだろうアリナの商品のコーナーには女性がどんどん増えていた。


「これは女性向けの薬とか作れればもっと客足が伸びるのかな?」

 塗るバフアイテムとか作れれば化粧品みたいなのも作れるかもしれない。


「まぁそれは今日のこれを捌いてから考えようかな。」

 何もしていない私の独り言が部屋に響いた。

更新遅れてすいませんでした。

言い訳するのなら夜勤とコミケのコンボで死んでました。


次回更新は8/17の水曜日を予定しています。


感想などいただけると励みになりますのでよろしくお願いします。

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