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セイルーク  作者: Mt.danple
第一章
6/6

ラブコメ展開はよ(ノシ ゜Д゜)ノシ バンバン!!

 ミリアとチェルンが全力で魔法を放つも、メダルは全くの無傷だった。

 「っ…ふっ。良かったな。トルン。心配はやはり杞憂に終わったみたいだぜ。」

 息を切らせながらチェルンが言う。

 「うん…すごい。これやっぱただのメダルじゃないわね。」

 「調べる価値がありそうだな!」

 「そもそもこれ、いつくらいに作られたんだろうね。こんなの、現代の最新技術でも作れるか怪しいよ。」


 シンシアの言うとおりだ。現代の魔法での耐久力が一番高い素材は、人族の魔法技術都市アルタイルと科学技術都市ソレヴォルにに挟まれた魔法科学研究所が有している《魔法電子壁》が最高技術だったはずだ。-大きな電報が魔王城下町からやってきたから覚えている。それは確か魔法と物理的破壊からの影響を受けない素材だった-


 「そもそも、なんでこんなのが学校の校庭に落ちてたかって話だね。それにトルンの家紋も彫られてるんだし、トルンの家に関係のあるものってのは間違い無いよね。」

 「ああ、俺もそう思う。シンシアの言う通り。家紋なんてあるんだし、俺はトルンのひいひいじいちゃん。英雄クルセウスに関係あると思うな。トルンもそう考えたから図書室までいって調べてたんだろ?」

 「うん…そう。普通そう思うでしょ。薄々感付いてたけれども何の資料も残されて無かった。そりゃ、こんな学校に資料があるんだったらもうとっくに世に出回ってるよね。でも、なんとなく、こんなメダルを残しておいて自分のことについて何にも残していないってのもおかしいと思うんだ。」

 「待て待て。クルセウスがメダルを残した前提になってるぜ。あくまでも可能性の一つに過ぎないんだから。」

 話が最初に戻る。

 「…分かってることが少なすぎるよ。まだボクの家の家紋が彫られたメダルがあるって事しか分かって無いから、家族に聞いてみるとかしないと。」

 リムはそう言い、続ける。

 「でも、この里の中にあるってのは確かじゃない?うちの家紋なんて、知っててもうちの家族だけだよ。」

 「そっか!じゃあ世界中になんかのパーツが散らばってるみたいな展開にはならないのね!」

 「展開って…まあ、でもとりあえずこの里の中を手当たり次第に探してたら見つかるのか。」

 「じゃあ、早速探しに行きましょう!」


 トーアの一声であちらこちら探すことを決めた。幸い明日は休日。探す時間ならまだ十分ある。ということだが、何故かミリアの意向で二人一組で探索する事となった。


 「うん、何でこうなったかな?」

 今、僕は何故かシンシア、トーアと一緒に歩いている。


 「多分…だけど、大事な物の近くを通り過ぎた時に見逃さないようにするためじゃない?女の子の方が目は良く効くし、でも最近はたまに魔獣を見るっていう話を聞くし、そういう時はトルンの方が戦いやすいからじゃないかな?」

 「うーん…私は……その…分かんないや。」

 そうシンシアとトーアは言っているけど、下世話なミリアの事だ。どうせ最近僕がちょっとシンシアを気にしてるからって、男女で分かれてくっつけようって事だろう。腹が立つ。

 隣を見ると、リムも心当たりがあるのだろう。難しい顔をしている。

 でも、魔獣の目撃証言が出たところに女子一人で向かわせるのは確かに心配だ。ミリア自身が心細いのもあったかもしれない。いや、奴は飛んで逃げられるな。こんちくしょう。

 

 「ところで、どこに行く?なんか気がかりな場所とかある?」

 「うーん…分からないな…とりあえず、教会の近くとか回ってみる?何だか神聖な場所に縁がありそうだし。」

 「私もそれがいいと思います!やっぱり、宗教関係の建物って古くからあるじゃないですか?なんかの書物とかが残されてると思うのです。」

 トーアの言葉に頷く。確かに、僕もそれがいいと思う。手当り次第に探しても何の意味もない。

 「よし、じゃあみんなボクに捕まってよ!手っ取り早く協会まで飛んでくから!」

 「え?大丈夫ですか?そんなみんな載せて。一応病み上がりなんですから。」

 「だいじょーぶ。みんなしっかり捕まってて!」

 みんなが捕まったのを横目で確認してリムが翔び上がった。

 「えーっと、重くないですか?」

 「うん、全然!軽い軽い!」

 平静を装ってリムが言っている。シンシアとトーアは気づいていないかもしれないけれど、リムが無理してるのが分かる。

 だから風魔法で自分の体重分くらい、リムを押し上げてやることにした。風魔法はあんまり上手くないから心配だけど、多分ちょっとは楽になってるはず。

 

 「よいしょ、お待たせ。」

 「えっと、悪かったね。リム。口では重くないって言ってたけど、結構重そうに飛んでたから。」

 「そうだったんですか!?別に走っても30分くらいしか変わらないから良かったのに。」

 「うん…。でも、ボクがやりたくてやってる事だから!気にしないで!」

 「そう…」

 シンシア、トーアの言うことは最もだ。でも、僕は何となくリムの思ってることも分かる。

 「つまり、ちょっと良いとこ見せようとしたんでしょ?」

 リムに耳打ちする。

 「…うるさい……」

 顔を赤くしてそっぽを向いてしまった。図星か。

 「今度はちゃんと、『ボクが好きでやってることだから!』って言えたら良いね。」

 「…お互い様でしょ……」

 リムが拗ねたように早足で進み出した。少し弄り過ぎたかな。

 「トルン、リムと何話してたの?」

 「うーん、別に。何でもないよ!」

 これ以上話すのも、なんだか変な気分になりそうだったから。うやむやにして前を行くリムを追いかけた。

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