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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
エピローグ

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赤い侯爵と白い花嫁

アリアとカリスの前で咲き誇る白い花。

カリスの話を聞いたアリアは思わぬ告白をする。

 アリアに向けられるカリスの瞳は、優しく穏やかなものだった。


「私はカリス様を愛しています」


「え……」


「これが私の誓いです!」


 そう言うとアリアは俺の胸に飛び込んできた。赤くなった頬を隠すように額を押し付けて。


 ーーああ、降参だよ。アリア。

 哀れで憎くて腹立たしくて可愛いくて。


 愛おしい。


 思わずアリアの真っ赤になっている耳に口付ける。


「〜〜〜〜//」


 アリアは耐えきれずに身を震わせた。


 その震えが、胸の奥までまっすぐに伝わってくる。


 ーーそして俺も。これからも何度でも助けに行くのだろう。アリアのいる場所へ。

 リディアに関わらずアリアを脅かす者に、何度でも立ち向かうのだろう。


 それが俺の生き方になるのだ。アリアを守り、アリアのそばにいる。


 これから先もずっとーー


 沈黙がふたりを包む。

 黒い木から白い花が降り注ぎ、雲の切れ間から淡い朝日が差し込みはじめていた。


 その光が、アリアの真紅の髪飾りを静かに照らす。


 ーーこの子を守りたい。

 この先の未来をずっと二人で歩んでいきたい。


 俺の中で、いつぞやのアリアと交わした約束が思いだされた。


【カリス様……私、これからもカリス様と一緒に何でもしたいわ。何でも……】


【ああ、一緒だ。これからは何でも……】


 ーー俺の心は、あの時と何ら変わっていない。アリアと共に過ごすと決めた時から。


 胸の奥で、決意がグッと固まる。


「……先に言われてしまったな」


「えっ?」


 アリアが顔を挙げ、白い瞳を揺らす。

 その瞳に映るのは、俺のすべてだ。


 思えばちゃんと口にするのは初めてかもしれない。


 ……赤い悪魔、氷の侯爵と呼ばれた男の氷を解かす、唯一の光。赤い瞳に捕らえられて、怯えずにまっすぐに見つめる白い瞳。


【カリス様!!】


 目を閉じると、いつも君と、君の声が聞こえていたーーその事が、俺にはとても……


「愛してる、アリア」


 一面に白い花を咲かせた黒い木が、まるで二人の未来を見守るかのように、この赤い侯爵と白い花嫁の姿を見守るかのように、その姿をいつまでも輝かせていたーー


『赤い侯爵と白い花嫁』


【終】

ああああー!!終わってしまったァ!!(´;ω;`)

美しくも切ないどこか影のある二人と、透明感を感じる話が書きたくて始めた物語でしたが、二人とも大人しくて書き始めは苦労しました。カリス様が本領発揮する第五章くらいから楽しくなって、いかにカリス様の色気を見せる事ができるか考えて、書いてて楽しかったです。それになんと言ってもアリア。アリアが自分の意思でリディアと対決し、自分の意思でリディアを助けたいと思ったシーン、ずっと言葉で自分のことを否定してきた母との対峙シーン「自分の意思で自分の人生を決めます」と言い切ったシーンはもう成長したなとしか言いようがない(感無量)

それとアリアとカリスの黒い木の満開の花の前での誓い。最高に美しい瞬間だと思います。


杉野が最後まで駆け抜けられたのは、ずっと二人が前を向いてくれていたからです。そして何よりずっと二人を見守ってくださった読者様のおかげです!!(泣)


物語はここで一旦終了しますが、まだ書きたい事があるので(カロンとランスの旅とか、リディアはどうなったのかとか番外編とか)

またしれっと再開するかもしれません。(喪失感ひどいので割と早く再開するかも汗)


カリスとアリア。二人の不器用な歩み。時にすれ違い、嫉妬したりお互いに依存して、それでも確かに二人は同じ未来、同じ道を見ていました。


不器用な二人を見守ってくださった読者様、本当にありがとうございました。


最後まで読んで頂きありがとうございました!

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