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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
最終章・対決と決別

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燃え盛る心

炎の令嬢リディアはランスが失敗した事に憤っていた。

「失敗したですって!?」


 見事な金の髪の毛を振り乱して叫びに近い声をあげたのはリディア・ベルダンディその人だった。

 ランスにつけさせていた従者の話を聞き、リディアは自身の戦慄(わなな)きを止められなかった。


 しかもカリス様がアリアを助けに来たですって……?本当にどこまでも鼻につくお嬢様だわ!アリア・ヴァレンティ!


「何をやっているのよ……あの役立たず!!必ずアリアを壊すって言っていたのに!」


 ーーランスはアリアを壊すなど言っていない。リディアはもはや混乱していた。


「クソッ!!」


 リディアは暖炉に八つ当たりするように、飲んでいたお酒の瓶を投げ入れる。瓶が割れ、暖炉の炎がいっそう高く昇る。


 炎を背に、リディアは肩で息をし、ハッキリと立っていた。その凄みに、従者の腰が(おのの)く。


「はっ……まあいいわ……最初から私が手を(くだ)せば良かった事なのよ!!」


 見てなさいアリア!そしてカリス!!

 必ずあなたを壊してあげるから!

 そしてカリス、あなたまでも!


 ……もうカリスなど関係ない!

 何もかも壊れて仕舞えばいい。


 アリアを壊すためなら私は何だってする!


 差し違えたっていい……アリアのあの透き通る眼差しを壊して、あの子を屈服させられるのなら!!


 私はベッドの横の棚に入っていた小刀を取り出し、懐に隠した。赤い宝石や青い宝石に囲まれた銀色に輝く鞘が鈍く光る。


「あはははは!こ、これで終わりだわ!アリア!あなたは私と一緒に死ぬのよ!」


 あはははは!!


(アリアは知らない……私がどれほど欲しかったかを!あの子の『愛される場所』を!!)


 リディアの高笑いは、いつまでも屋敷を戦慄させていた。


いよいよ最終章です!駆け抜けていきます。

見守っていてくださいね!


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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