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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第十六章 二人の時間

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何も覚えていない

ランスの屋敷から救出後、アリアはカリスの部屋で眠っていた。だがその様子は少しおかしくて……


※アリア視点です。

(ん……)


 暖炉の火かしら?ぱちぱちと優しい音が聞こえる……


 ……あたたかい。


 まぶたの裏に、かすかな橙色の光が揺れていた。

 薄く目を開けると、見慣れない天井の模様がぼんやりとかすんでゆく。


 柔らかくていい匂いのする、大きな寝台? 


 微かに香るのは、深く落ち着く黒茶(こくちゃ)の香りーーカリス様の匂い?


 ということは、ここはカリス様の部屋……?

 

 私、なぜカリス様の部屋に……確かカリス様は、領主会議で……私は。


 ーー私は、何をしていたのかしら?記憶がないわ……

 カリス様を見送ったまでは覚えているのに。  


(もしかして、カリス様を見送ったのは、あれは夢?)


 ゆっくりと首を動かすと、寝台のすぐ横に置かれた肘掛け椅子に、カリス様が座っていた。

 片を机に預けたまま、静かに目を閉じている。

 濡れた黒髪が頬にかかっていて、いつもの威厳ある姿よりどこか儚いと感じた。


(やはり、カリス様がいる。という事は……カリス様は領主会議を欠席されたのかしら?)


 声を出そうとするのに、喉が張り付いたように声が出せない。なぜ……?


 なぜカリス様がいるのに、私の心はこんなに不安で渦巻いているの……?


 恐怖を感じた後のような、わけのわからない感覚は、何??


(どうして私はここに、カリス様のベッドの上で寝ているの……?)


 ゾクッ……


 覚えもないのに誰かに抱えられた感覚と、冷たい風の感触を感じ、暖炉で満たされているはずなのに寒気を感じた。


 ーーどうして?

 ーーなぜ?


 胸がひゅ、と震える。私に、何があったの??


(カリス様……起きて……)


 私に何があったか説明してください。 


アリアはリディアに嵌められた事も、ランスに攫われた事も、どうやら覚えていないみたいです。何という薄幸ムーブ……


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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