私の可愛い妹よ!
雨が降って来たので買い物を早めに切り上げていたカロンは、ヴァレンティ家の異様な雰囲気を察した。
※前半部分は前の話と被るところがあります。
※カロン視点です。
(……ランス?あの女好きで……何かとお兄様と張り合って来た男?)
カロンはミツキのカタカタと震える手を握った。
……いくら女好きって言っても、よりにもよって……人妻に手を出そうなんて!
しかも私の可愛い義妹に!!
「何をやっとんのじゃーー!!!!」
カロンの瞳に怒りの光が宿り、腰の剣を確かめた。
「ミツキ、あなたは休んでなさい!ここからは私の出番よ!」
そう言い放つと、カロンは雷光を浴びて外套を翻した。ミツキはポカンとその様子を見ていたが、カロンの一言に希望を覚えた。
アリアは、助かるかもしれないと……!
外はまだ、雨。
だがカロンの茶色の瞳は、雷よりも鋭く光っていた。
「ミナト、来なさい!」
カロンは愛馬のミナトを呼んだ。愛馬の嘶きが雨を裂く。
「ミナト、お利口さんね。雨だけど急いでね……」
黒い鬣が風を掴み、蹄が石畳を打つ。
水飛沫を散らしながら、カロンは手綱を握り、夜の街道を駆け抜けた。
ーー行き先はただ一つ、おそらくランスがいるであろうレオンハルト邸。
「逃がすものですか……!!待ってなさい!ランス・レオンハルト!」
そして、どうか無事でいて!!
……アリア・ヴァレンティ!
私の可愛い妹よ!!
すみません今回ちょっと短いです。
馬を登場させたかったんですよね。馬が大好きなので。相棒として馬はかけがえのない存在です。カリス様にも馬いるんですけど何故か登場して無いですね。
「私の可愛い妹よ!」←このセリフをカロンに言わせることができてよかったです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




