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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第十五章 アリアの救出

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アリアの救出

アリアはランスに連れ去られてしまった。絶望に包まれるヴァレンティ家。そこへ……


※三人称です。

「ああもう最悪!急に雨が降りだすんだもの。結局これだけしか買えなかったわ。でも最低限アリアのための食材は買えたからよしとしましょう」


 急な夕立に、カロンはぷりぷりとしながら買い物を途中で切り上げた。

 外套の裾を翻しながら、濡れた石畳を踏みしめる。


 どうしたのかしら?家の雰囲気が何か……


 カロンはヴァレンティ家の屋敷の門をくぐるや否や、その異様な静けさに眉をひそめた。


「……変ね。侍徒の姿が見えないなんて」


 いつもなら誰かしらは来るのに。


 すると廊下の奥から、よろよろと現れる足音が聞こえた。


(誰か……誰か……)


 それと共に悲壮感溢れる嗚咽(おえつ)混じりの声が響いた。ミツキだ。


「ミツキ?」


 カロンに呼ばれて顔を上げたミツキの目は泣き腫らして赤くなり、両手は震えていた。カロンは一目で異常を察した。


「どうしたの!?」


 ミツキはカロンを見つけた瞬間、堰を切ったように叫んだ。


「……っ!ああ、カロン様!奥様が……アリア様が……!」


「落ち着いて。何があったの?」


 カロンはミツキの体をさすりながら落ち着かせる。


「ラ、ランス様が……奥様をお連れ……さらって行ってしまいました!」


 私のせいです!ランス様の変装に気がつかなくて……旦那様に留守を任されていたのに……!


(……ランス?あの女好きで……何かとお兄様と張り合って来た男?)


 カロンはミツキのカタカタと震える手を握った。


 ……いくら女好きって言っても、よりにもよって……人妻に手を出そうなんて! 


 しかも私の可愛い義妹に!!


「何をやっとんのじゃーー!!!!」


 カロンの瞳に怒りの光が宿り、腰の剣を確かめた。


「ミツキ、あなたは休んでなさい!ここからは私の出番よ!」


カロンはすっかりアリアを気にいってますね。

アリアを取り戻しましょう! 


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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