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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第十四章 リディアとランス

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音もなく堕ちゆく罪

リディアは壊れた人形のような笑みを貼り付けていた。アリアは怯えながらも一生懸命に言葉を紡ぐが……


※アリア視点です。

 リディア様はわずかに目を伏せ、唇の端に小さく笑みを浮かべた。 


 どこまでも冷たいその瞳に私は寒気を覚えた。まるで感情が見えない。

 長いまつげの陰に隠れた瞳の奥で、何かがかすかに揺れる。


(……やっぱり。どこまでも甘っちょろ。どこまでも愚かなアリア。そんな怯えた目で、まだ私を許そうとしている)


「この香り、ダージリンかしら?」


 リディア様が紅茶に口を付けた。


「えっ、ええ……カリス様が毎月取り寄せてくださるの。私が好きだからと言って……」


 リディア様の表情がピクリと引き攣ったような気がした。しまったまた私余計なことを……


「とてもよい紅茶だわ。ねぇ、もしよかったら私が注いでもいいかしら?アリアのカップが空だわ」


 よかった……リディア様は気にしてはいないみたい。


「ええ、お願いします」


 その時、アリアが一瞬窓の外に目を向けた。


 通りを行く荷車の音が響き、ミツキが廊下の方でリディアの為の茶菓子を整えている。


 そのわずかな隙をリディアは見逃さなかったーー


(さようなら、穢れなき純粋なアリア)


 リディアはドレスの袖口から小瓶を取り出した。


 細い指先で栓を抜くと、ほとんど無色透明の液が小さく光を弾いた。リディアは躊躇わなかった。素早く小瓶の液体をアリアのカップの紅茶に垂らした。


 その毒はもはや音もなく、罪が堕ちていく。リディアの最後の理性と同じように……


(さようなら、人間だった頃のリディア)


リディアついにやりおったな。

アリアちゃんは無意識に煽るからたち悪いですね、汗

ところで今日も明日もシリアスパートが続きそうで私の心が落ち着かないです。

ここらで番外編でもいっちょぶち込もうかn()


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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