番外編・ヴァレンティ学園
ぶった切りすみません!
ちょっとカリス様とアリア成分が足りなくて寂しかったので無理矢理ねじ込んだ番外編の学パロです。
お茶請けにどうぞ。
※キャラが崩壊してますが読めると思います。
「アリア……もう我慢できない」
「カ、カリス君……//」
私はアリア。このヴァレンティ学園に特待生として入学した生徒です。
今はどういう状況かというと……
* * *
今日はヴァレンティ学園の文化祭。
私たちのクラスは「絶対アリアにメイド服を着させたい!!」というカロン先生の熱望(?)で、半ば強引にメイド喫茶に決まった。
男子生徒が何やらカロン先生と無言で固く握手を交わしていたのが見えたけど、あんなに先生と仲良かったかしら?
そしてあっというまに文化祭当日。私たちのクラスの周りにはたくさんの人だかりができていた。
「わぁ、こんなに沢山の人が来てくれたのね!嬉しい」
「アリア、ちょっとちょっと!こっちに来なさい!あなた鈍いから気がついていないだろうけどあの人たちみんなあなたを見に来たのよ」
リディアちゃんが血相を変えて私をパーテーションの裏に隠した。
「えっどうして私を??みんながいるのに……」
「やはりわかってなかった!あの人だかりを全部相手にするのは無理だと思うから、あなたは落ち着くまでここから出て」
リディアちゃんは隠し扉を開けて促す。
「まあすごい!隠し扉なんて私初めて見たわ」
「ええこの学校には防災のために……て細かい事はどうでもいいから!ひとまずここから出て適当な教室で隠れてて」
「はーい、て何これ!キャァァァ」
隠し扉の奥は滑り台のようになっていて、私はつるつるとしたそれであっという間に滑ってしまった。
「ここは……校舎の裏側?」
滑り台を抜け、校舎の裏側に来た私。ちょうど休憩に良さそうな温室を見つけた!
リディアちゃんはしばらく隠れててと言っていたし……
「お邪魔しまーす……わぁ〜いい匂い……」
ガッ!
「はっ!!」
音がして振り返ると、そこにはカリス君が立っていた。息を切らしてる??
「探したぞ……アリア……」
「えっ??」
「君がメイド服を着て接客すると聞いていても立ってもいられなかったのに。女子生徒が俺の行くてを遮って来て……撒くのに苦労した」
まぁ、それで息が上がっていたのね。
「ふふふ、カリス君はモテモテですね!きっとみんなーー」
私がそう言って近くの花に手を伸ばした時、カリス君がその手を掴んだ。
「ぁっ……」
「アリア、もう我慢できない。たとえこの学校の女子全員に好かれようとも、意味がないんだ。君じゃなければ……」
「カ、カリス君……//それってどういう……」
「アリア、わからないのか?……君はいつも俺を振り回してばかりだな。好きだ。付き合って欲しい……俺と……」
「えっ!?わっ……私!?」
いきなりの告白に戸惑う。
「……もしかして誰か他に気になるヤツがいるのか?」
ガタガタッ!!
こ、この体制は!またカリス君は壁ドンをかましてる!//
逃げられない!カリス君の力強い腕に挟まれて……
カリス君の整った顔が、息がかかるくらいに近づいて来て……//
「早く答えて、キスしてしまうよ」
「違うんです。誤解です……その、私でいいのかなって……//カリス君はモテるから」
「……あーーーーッ!!クソ可愛いなぁほんとに!!!!!可愛いくてイライラするぜ!!!!」
えっ??
カリス君は何もなかったように自然にナチュラルに顎クイをかます。これ完全にデジャブなのでは……
「アリア、俺は君がいいんだ。君じゃなければ意味がない」
「カリス君……//わ、私も……カリス君が好きです……」
「はい時間切れ〜!!残念でした!ハズレ!そこの二人。出て来なさい!」
カロン先生の声だ!!
「チッ!クソ!いいところだったのによ!」
「カッカリス君」
私は温室を出ようとするカリス君の服の裾を摘んだ。
「ん?何……?アリア」
「私のメイド服……どうかしら?//」
そう言って私はカリス君の前でくるりと一回転した。
「…………く…………」
カリス君は目頭を押さえて俯き、プルプルと震えている。
「あ、あの……カリスく……」
「クソ可愛いに決まってるだろがぁぁぁぁ!!!!」
ビシビシビシィ!!!!
カリス君の雄叫びで、温室のガラスにヒビが入り、その咆哮で教室にいたモブたちが一斉に怖気づいた!!
「わぁ〜!!カリス!やりすぎだってのぉ!!」
ランス君の悲鳴がどこからか聞こえて来た。
ここ最近シリアスな感じが続いていたしアリアちゃんとカリス様全然出てこないので書いてて楽しかったです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




