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赤い侯爵と白い花嫁  作者: 杉野みそら
第十三章 不穏な影

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手を組む二人

ランスの独白を経て再び夜会に戻ります。舞台がコロコロと変わって申し訳ないです。


ランスがあれこれ考えを巡らせているとそこへ……


※ランス視点です

 《再び夜会に舞台を戻します》


「協力しましょうか?」


 鈴を転がすような涼やかな声に俺は顔を挙げた。


 そこには伯爵令嬢のリディア・ベルダンディ嬢がいた。


「話は聞かせていただいたわよ。あなた、アリアのこと好きなんでしょ?」


 リディアは華美な真っ赤なドレスに長い金髪をアップにしていた。緑の瞳にはギラギラした炎が見え隠れしていた。


 ーーアリアも、晩餐会の時に赤いドレスを着ていたな。

 でもアリアの着ていたドレスはこんなに華美ではなかった。


 アリアのあの美しさは、別格だ……


「これはこれはリディア嬢。相変わらずお美しい」


「礼儀正しいのね。でも私にはお世辞は不要よ。先程の話聞かせていただいたわ、ランス・レオンハルト。アリアを振り向かせたいのでしょう?協力してあげるわ。このリディア・ベルダンディがね」


「……アリアを知ってるのか?」


「ええ、昔からね。あの子が学生の頃から知っているわ」


「……学生?ふーん、アリア嬢のことを昔から知ってるんだ。で、何でリディア嬢は俺に協力してくれるんだ?」


「私もアリアにカリス様を取られて腹立っているのよ。私はずっとカリス様を思っていたのに。アリアよりもずっと前から……だからランス様にアリアを落として欲しいの」


「……だが、アリアはカリスという鉄壁のガードがいるしな」


「あら、さっきまでの威勢はどうしたのよ。まあ聞きなさい。私に考えがあるのよ」


「考え?」


「……次の領主会議の時にカリス様は屋敷を空けるわ。屋敷にはアリア一人だけになるでしょう。侍従がついているでしょうけど大して邪魔にはならないわ」


「……まさか、留守の間に忍びこむのか?」


「……まあ聞きなさい。アリアはまだ私と和解できると思ってる。チャンスを伺っているはずよ。私ともう一度話せるチャンスをね。堂々と私が正面から訪問するわ。優しいアリアはまだ私を救いたいと思っているはず」


 本当に甘っちょろい子よ。 


「とにかく私が呼びつけたら来ると思うわ」


「和解?君は、アリアと何かあったのか?」


「……私もあなたと同じ。アリアを……あの甘っちょろの女を壊してやりたいのよ!!」


 そうよ、私はカリス様を守るためならなんだってやるわ。なんだってね……あの子はカリス様を惑わす悪魔なのだから!!


この二人だけでなく多分登場人物全員どこかおかしいんです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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