001_決意
初投稿です。
読みづらいかと思いますが、何かあればご指摘お願いします。
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くそ、絶対…絶対許さないぞ!!
どうして、俺はいつもこんな目に遭うんだ!
俺は異世界に転生された。
最初はかなり戸惑ったが、慣れれば良い物だと感じていた。
前世では、周りからイジメられちょっと勇気を出した結果、死ぬハメになった。
何で俺が…とそう思いながら死んでいったのを覚えてる。
そして気付けば見知らぬ人の腕の中だった。
どうなってるって気付いたのは1歳の誕生日を過ぎたころだったっけ。
最初は、こうよくある異世界で無双する夢を抱いていたけど俺にはほとんど才能がなかった。
あったのは真眼という特殊な魔眼とそれに付随していた[鑑定]スキルくらいだった。
俺の職業、ゴーレム錬成士というのは両親も俺の村にいた人も全く知らないという事で、覚えようがなかった。
どうしてと思ったけど、すぐにそんなのは感じなくなった。
新しく始める異世界での生活。
戸惑いはあったけど、両親も周りも俺にとても優しくしてくれた。
何で優しくするの?
と疑問にも思ったけど、両親はそれは当たり前だよと教えてくれた。
人が人を助ける。
それはごく自然な事なのだと。
俺はこの生活が気に入っていた。
両親がいて、親切な人達に囲われて生きるという事がどんなに素晴らしい事かと。
俺が12歳になる日だった。
この日は村のみんなが俺の誕生日を祝おうと色々と準備してくれた。
俺は村の親切なおじちゃんからこっそり聞いてたけど、何と俺の為にわざわざ花火を上げてくれるんだと。
両親に内緒にしながらも、俺はそれが待ち遠しくてしょうがなかった。
空が明るくなり、俺は花火だと思って外に出てみた。
歓声の代わりに聞こえたのは、悲鳴だった。
村のあちこちから火の手が上がって、村中が悲鳴の渦だった。
遠くから馬に乗った騎士達の姿が見えた。
血のように真っ赤な染まった傍に獅子の紋章。
その姿を鮮明に覚えてる。
両親は慌てて、俺を家の中に入れると母親にきつく抱きしめられた。
痛いよと言っても、母親は大丈夫だからとずっと言ってた。
それから誰かが家の中に入ってきた。
父親が揉めてる声が聞こえたけど、すぐに父親の声は聞こえなかった。
その誰かは俺と母親の元に来たけど、母親はそれでも大丈夫って言うのを辞めなかった。
気付けば母親は口から血を吐き、喋らなくなった。
俺はそれがこの世の何よりも恐ろしくて、目を背けてしまった。
気付けば、誰もいなかった。
俺の大好きな村は、大好きな人達は、大好きな両親はいなかった。
あったのは動かなくなった、人の形をしたものだけ。
くそ、絶対…絶対許さないぞ!!
必ず…、必ずやった奴らを見つけ出し、全員皆殺しにしてやる!!!