DEPTH009 大規模艦対空戦闘
今回はゼロ戦が出てきます。
まぁ、零式艦上戦闘機の略なんだよなぁ〜・・・
「――国籍判明! アレストニア王国所属空軍です!」
「艦長?」
決まっているでしょう?と言わんばかりの顔で、右に立っている副艦長の那珂野史果が見てきた。
「・・・結局、戦闘《戦う》しかないのか。 全艦!対空戦闘を発令、必ず撃墜せよ!」
艦内に設置されているスピーカーから合戦準備を知らせるベルが鳴り始めて、やがて搭載されている対空火器(自動展開式近接防空火器43ミリ機関砲×2基・自動展開式40ミリ連装自動装填型機関銃座×8基・自動展開型50ミリ単装自動装填型機関銃座×3挺・自動展開型30ミリ3連装半自動装填型機関銃座×2基)が一斉に展開し巨大な艦影《的》からハリネズミみたいな航空機を寄せ付けない巨大な艦影《的》に変化した。さらにこれでも足りないとばかりに艦首から艦尾にかけて新設した全通式緩斜形状型飛行甲板(甲板全長:400,6メートル・甲板全幅:66,74メートル)に設置されている甲板設置型垂直発射装置2基8セルの蓋が開き8発の艦対空短距離追尾墳進弾の弾頭が姿を現した。
「――全防空火器、準備完了!」
「水密区画、封鎖確認。 敵、アレストニア王国竜騎乗空軍が45口径46センチ連装主砲の射程圏内に入りました!」
沖野はそれまで閉じていた瞼をゆっくりと開けて「・・・航海長、取舵10」と指示を出した。
「え・・・? でも、反対では・・・?」
「聞こえなかったのか?取舵だ」
「しかし!」
「取舵だ」
「――と、とーり、かーじ!」
「全砲塔、左舷へ」
「な、なんですって?!」
さすがにおかしいと思った那珂野史果は、「敵編隊は右舷ですが?」と問いかけたが「左舷に回せ」の一点張りだった。
「りょ、了解・・・」
そして一斉に左舷に回して次の指示を待つこと2分後、新しく本艦に搭載し始めた人型魔力演算知能《Humanoid Magic Power Calculation Intelligence》――通称HMPCIが〈敵編隊、右舷より急降下を開始〉と声を発した。
「――ッ、左舷の錨を降ろせ」
「なに!?」
「左舷、錨降ろせ!」
すぐに航海長の那珂野羽留奈がハンドル型操縦桿の横にある「左舷錨」と書かれたレバーを手前に下げた。
重さ5トンもある巨大な錨が、勢いよく海に投下されて5トンの重さのおかげで海底まで沈んで行った。
〈魔力を検知! 魔力式艦艇破壊炸裂爆弾、直上より接近中!〉
その時、海底に錨が届き引っかかり船体が艦首から急ブレーキにより航行し続ける慣性の力と艦を停止させようとする錨の力が作用して艦艇ドリフトが生じた。結果、敵の竜騎乗兵が投下した魔力式艦艇破壊炸裂爆弾が海中に外れた。
副艦長の史果が発令所で「――痛いのを、ぶつけてやれ!」と叫んだのとほぼ同時に沖野が静かにそして響き渡るように「対空射撃、初め!」と指示を出した。
直後、45口径46センチ連装主砲塔4基8門から艦対空近接信管弾が発射されて急降下体勢に入った敵竜騎乗編隊を端から海面に叩き落とし始めた。
それでも、弾幕の間を縫うようにくぐり抜けてくるエース級の乗り手が居るので、十分に引き付けてから今度は敵編隊を今か今かと待ち構えている対空火器兵装群が敵をお出迎えした。
〈敵数騎が、近接信管弾幕をくぐり抜けて尚も直上より接近中!〉
「副長!全対空火器、応戦開始!」
「はい!」
それでも掻い潜り接近し続ける騎兵は、甲板設置型垂直発射装置2基8セルに装填された艦対空短距離追尾噴進弾により撃墜された。
「敵騎、撃墜完了! ん?北東より新たな敵騎兵が接近中です、数は――ウッソでしょ!?」
「何騎だ?」
「お、およそ5万騎・・・です」
発令所内が騒然になる中、艦長の沖野だけは冷静だった。
「左舷、急ぎ抜錨せよ!」
一度降ろした錨を引き上げる時間は、数分もかかる時がある。
「機関第1戦速! 急速潜行、用意!」
「ダウントリム80!急速潜行、準備よし!」
「艦内傾斜に注意! 総員、安全環かけ!」
傾斜角80度は、人体が感じる傾斜にとっては過酷な傾斜である。
なにしろこの潜航が続く限り常時、前のめりになることで脚を滑らせて転び身体を負傷することにつながるからだ。
しかし、潜水艦勤務にとっては緊急回避と同等の為、【自身の命】を護る行動であるが故に文句を言っていられない。
「――現深度405メートル! 海底接近警報器、作動します!」
深度計を見ていた航海長の那珂野羽留奈が冷静に告げると同時に、警報器が鳴り始めた。
「艦水平!機関停止、特別無音潜航、発令!」
「艦、水平!」
「機関停止! 機関室に異常なし」
「了解。 艦内、特無潜発令!」
そして急速潜航状態に移行すると、艦内は一切の音を立たすことなく静寂になった。
しかし、新たにやってきた敵騎編隊はまるでこちらの位置がわかるかのように機銃掃射をしてきた。
〈――魔力反応皆無、代わりに金属反応多数接近中!〉
「金属?」
〈数は9騎、尚も本艦に向けて鉛弾を発射中〉
「潜望鏡深度まで浮上、敵を確認したい」
「ヨーソロー。 アップトリム25」
海面に潜望鏡を出して外の様子を伺うと、両翼に日の丸が描かれた白色の機体が見えた。
「(間違いない、ゼロ戦だ・・・。だが、何処から来た? いや、待てよ・・・?)副長、アレストニア王国とマカドニア科学連邦国は戦争中だったよな?」
「え、は、はい。 そのはずですが・・・?」
「じゃあ、マカドニア科学連邦国に勇者は居るのか?」
「えっと・・・、確か1年ほど前にアカサンクス帝国とアレストニア王国の協力の元――って、あ!」
「ふっ・・・。 どうやら、俺達はもう用済みらしいな」
その時、レーダーが何かを捕らえた。
〈レーダー上に反応あり。 新データをダウンロード中・・・、完了。ゼロ戦4機小隊、接近中〉
ハンプシーには、その場その場で周囲を検索して即時ダウンロードするという学習機能が備わっている。
「新たな敵を補足! ――ッ、直上!」
その時、再度ゼロ戦群の機銃掃射によって潜望鏡のガラスが割られたため、潜航が不可能になった。
「――海斗! 潜望鏡機能停止!」
「仕方が無い・・・、航海長!急速浮上だ! ハンプシー、お前の実力を見せてやれ!!」
「――はい! 全艦、急速浮上! 圧縮酸素、メインタンク内に充填開始!」
〈了解、全対空火器管制異常なし。 トリガーハッピーの準備は、完了しています〉
「ハハッ・・・! ジョークを言えるようになったのか? 笑えるな」
すると、ハンプシーの口調にも変化が現れるようになった。
〈ええ。 新データのおかげで、会話機能を一新しましたので〉
「そうか・・・。 じゃあ・・・、改めて」
「――海面まで、3秒前、2秒、1秒! ――ッ、浮上完了!」
「撃ちまくれ、ハンプシー!」
〈イエス、艦長〉
沖野の号令と共に、ハンプシーが操縦する対空火器が蒼空から機銃掃射をしてくるゼロ戦群を次々と撃ち落としていった。
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